軟骨の人口密度 変形性関節症について・・・ (その二/全三章)
ではＱ2 軟骨の目的(機能)は何か？？？
① 関節に対する体重の重みを緩和させるクッション機能
② 関節運動の摩擦をゼロに近づくくらいに緩和させる摩擦緩衝機能
③ 関節と関節の接合面をピッタリとさせる適合機能
④ 関節の動く方向を制限するコントロール機能
などです。
それでここで注目するのは①のクッション機能・・・体重の衝撃から関節面の「骨」を守るための機能に注目します。
もうお分かりのように、体重の衝撃を緩和するために軟骨に豊富に含まれている「水」のクッション力を利用しているのですね。
言い換えれば、水が少なく逆にコラーゲンや「軟骨芽細胞」・「繊維芽細胞」がたくさん密集していたとすると、軟骨の物理的空間が限りなく狭くなり①のクッション機能が無くなってしまいます。その様な関節ですと、我々は何をするにしても各関節が痛くて仕方がありません。
・・・てな訳で、軟骨の構成はほとんどが水で、一部にコラーゲン等が、そして極々一部に軟骨芽細胞・繊維芽細胞が存在しているのです、、、、、、、
だから「もし、軟骨に亀裂・破損・変性などが生じると、他の組織と違って再生が難しい」のです。
なぜっ？、てそれは、傷んだ軟骨を修復する軟骨芽細胞・繊維芽細胞が少ないのだから、当たり前ですよね。
「軟骨の人口密度」
・・・もうお分り頂けたでしょうが、軟骨はその働き手である細胞の人口密度が他の組織と比べて圧倒的に少ないので、軟骨が傷んでくるとその修復が遅延しがちになり、限界を超えると一挙に「変形性関節症 」となって膝が内反変形したり、背中腰が猫背に変形したりしていきます。。。が、その時になってあわてて治療院に走っても極めて完治しにくい事は、今までのお話で容易に想像つきますよね。。。なんせ元々軟骨は細胞の人口密度が少ない「超過疎地・限界集落」なのですから。
実はもう一つ関節の変形を助長しやすい要因があるのです。
それは、軟骨が傷み始める初期はほとんど「疼痛」や「関節の運動制限」などの愁訴が感じられない事です。
多分、初期から中期に至る時期でもそれ程症状はきつくないので、医療機関を受診しないケースも多々あるようです。
そして中期から末期に至る時期に「えらいこっちゃ！？」と、あわてて医療機関に受診されたりするケースが多いのです。
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