次回研究会のテーマは「ファミリービジネス」
一昨年に、日本ファミリーオフィス協会を立ち上げてから一番質問が多かったのが、「ファミリービジネス」との関係である。ファミリーオフィスをファミリービジネス(同族企業)の小さいものと考えている人が多いようだ。
確かに、オフィスというと日本では事務所という感じがする。でもファミリーオフィスとはoffice for family(大資産家のためのオフィス)という意味であり、大資産家のニーズのあることを何でもする事務所なのだ。
実態的にはファミリービジネスとファミリーオフィスは何の関連性もないが、ポイントは「ファミリーオフィスの顧客のほとんどはファミリービジネスのオーナー」という点である。特に日本の超富裕層はほとんどが同族企業なので(実は弊社のお客様もすべてが同族企業である)、そういう点で当協会としてもファミリービジネスに注目していた。
今回、たまたまファミリービジネス学会の倉科会長の方から当協会との提携の話があり、喜んでお願いした。富裕層ビジネスを展開するには、どうしてもファミリービジネスの研究は欠かせない。私も倉科会長やファミリービジネス学会の方々にはお世話になることとした。
とはいっても世の中狭いもので、同学会の理事でも10年以上の知り合いが二人おられた。青井慶大ビジネススクール教授と米田LPL証券会長だ。青井さんにはしばらくお会いしていないが、ハーバードの大先輩で留学の時に非常にお世話になった。米田さんもボストンに留学されており、ボストンつながりだ。
ともかく、次回5月18日の研究会は興味深い話が聞けそうだ。
「本当の」ファミリーオフィスはお客様を選ぶーある営業マンに驚かれる
世の中は景気後退、いや大不況である。営業マンは全く業績が上がらず、特に超富裕層の人がいれば何とか
食いつこうとするものだが、そんな中「お金がある人でも全てをお客様にしない」奇特な業種がある。
これが「本当の」ファミリーオフィスだ。
なぜ「本当の」といったのか、、、日本では本当のファミリーオフィスが誇張ではなく弊社(永田町ファミリーオフイス)くらいしかないからだ。しかし、これは自慢にも何にもならない。私は日本ファミリーオフィス協会の代表理事も兼務しているので、日本に本当のファミリーオフィスがないことを強調すると、自分で自分の首を絞めることに
なるので、あまり言いたくない点でもある。
日本でも「ファミリーオフィス」で検索すると何社が出てくる。さすがに皆知っている人々だが、残念なのは「ファミリーオフィス」という言葉を使いながら、その実、業務の中味はファンドを売りやすくするためにファミリーオフィスというある意味「神秘的」な言葉を使っているに過ぎないことだ。
欧米でも「本当の」ファミリーオフィスは、目の前に多額の報酬が取れそうな超富裕層がいても、自社がその人の
お役に立てない、あるいはその人との相性(性格的な)が合わないと感じたらお客様にはしない。弊社も僭越ながら、開業以来そういう方針を取っている。現に、お断りさせて頂いた超富裕層の方もいる。これは考え方が自分、あるいはファミリーオフィスには合わないと感じたからだ。
こういう話を先週、ある営業マンに言ったら、死ぬほど驚かれた。曰く、相当な報酬が取れる人をなぜみすみす
逃すんだ、と。でもお断りした理由を言うと、さすがに一流の営業マンだけあって、「理論的には」納得してくれた。
でも自分にはできないが、とぽつりと言っていた。
私も、サラリーマンをしている時にこんな話を聞いたら、自分自身死ぬほど驚いただろうが、この「筋」を曲げると全てが曲がってしまいそうなので、今後も基本方針はブレないでやっていこうと考えている。
改革はこういうところから潰れるー高橋洋一さんの逮捕
今日は悲しいニュースがあった。大蔵省をやめて麻生政権の批判や「埋蔵金」論争に火をつけた高橋さんが窃盗で逮捕された。何でそんなことをしたのか、不明だが、高橋さんはまっとうなことを言っていたので、その正論がこんなことで頓挫することは誠に残念だ。反高橋派(官僚や政治家など)はほくそ笑んでいるのではないか。
日本では、いくら正しいことを言っても、不祥事を起こした時点で誰もその人の言うことを信用しなくなる傾向がある。植草一秀さんの例が記憶に新しい。植草さんには私も経団連時代にお話を伺ったことがあるが、全く説得力がある理論を持っていた。それが痴漢の常習者であったことが分かった時点で、誰も彼の理論には耳を傾けなくなった。
アメリカでは、クリントンが相当ひどいセクハラ事件を起こしても、アメリカ国民は「彼は政治家としては優秀なので大統領を続けてもらう」という意見が過半だったということだ。日米の文化の違いを示す顕著な例だ。
ともかく、特に日本では改革や新しいことをする人は、既得権益を持っている人 にとっては目の上のタンコブと見られる。少しでも隙を見せたら反対派から潰される。
私も日本では全く新しいことを始め、既存の組織を批判(お客様の方を向いていない、など)しているので、
まあ小物ながらも些細なことでも悪いことはしないように、気を引き締めた。
最新の「婚活」事情(その3)-紹介はやめろとこの道の権威に言われる
最近の若者は結婚をしなくなったとよく言われるが、当人にきくと「結婚したくない」という人はあまりおらず、
「相手がいない、紹介してくれる人もいない」とこたえる。確かに、紹介してくれる人はめっきり減った。一つには
人の紹介は何かとややこしいし、その後トラブルが起きることも多いからだ。
私のゼミの先生(故人)に昔伺ったところ、数百という釣書は秘書がもらっているが、本人を知らないのでとても
恐くて紹介などできない。後でトラブルが起きて、自分にいろいろと言われても困るし。。。ということだった。
これが正直なところだろう。
昔は今日でいう「セレブ」、良家の子女を集めたパーティもいくつかあったらしい。現在では私の知るところ、一つも残っていない。時代の変化だろうか。でも需要はある。なくなった原因は主宰者側が年齢的にできなくなったことによるものだ。
そのうちの最も有名な会である、仮にT会としよう。主宰者の仮にTさんは、私も知っており、数年前までT会を運営していた。現在は80代後半だが、まだまだ頭脳明晰だ。お体はさすがに動かなくなってきているようだが。
私がファミリーオフィスを始める時に、電話でTさんにファミリーオフィスの一つの業務としてお客様のご子弟の結婚紹介がある、と言ったら即座に「やめさない」と言ったのだ。
その理由は、全てを知っている人同士を紹介するのならいざ知らず、そんなことは実際にはないので、後で必ず問題が起きる。その時にあなたはそのお客さんを失うことになる、ということだ。確かにその通りであり、金融機関のPB部の人が顧客からそういう話を持ち込まれても尻ごみをするのは、当然そういう理由だ。
でもファミリーオフィスは本当に「お客様の立場」から仕事をするのが最大の特長で、その点は既存の金融機関その他との最大の違いだ。お客様の本当にニーズのあることは、尻ごみせずにやらねばならない。
この問題をどうするかは永遠の課題だが、ともかくお客様にも納得してもらっての紹介を心がけるように
細心の注意を払っているところだ。
最新の「婚活」事情(その2)-今は上司の紹介なんてない
日本の金融機関も昨年あたりプライベートバンキング(PB)部のブームに乗り、多くの会社がPB部をつくった。外資系金融は一度ほとんどが撤退したが、また昨年あたりから富裕層分野に参入しPB部門をつくっている。でもなかなか苦戦しているようだ。
その原因の一つが「お客様のニーズをつかんでいない」ことではないか。あるいは彼らもプロなのでニーズはつかんでいるものの、組織では対応できないという実態もあろう。
ある親しい国内大手金融機関のPB部の担当役員と話すと「相山君はお客さんからの結婚の相談はどうしてる?」と困った顔をして聞いてくる。
私の方は、ぼちぼちやっていますよと答えると、その役員は女性の写真やら身上書らしきものの「塊」を見せてくる(もちろん中味は見せないが)。20人くらいいる。もちろん、これは「書類」を出したお客さんのご令嬢であって、口頭で頼まれたのを入れるとかなりの数だろう。
その担当役員は「でも恐ろしくてとても男性を見つけ会わせることはできない」という。相手のご令嬢に会ったこともないからだ。当然の話だ。でもお客さんから何度も押し込まれると、いつまでも「できません」とは言えず誰か会わせるようだが、まあ仕事で会わされた男性の方も迷惑だろう(相手がよければいいが、そういうのは例外のようだ)。
ことほどさように、今は会社のお偉方にお願いしても、昔ほど会社での人間関係が濃くないので、上司も部下のことを知らないので紹介もしてくれない、いやできないのだ。また、昔はよくいた「お見合いおばさん」などもめっきり陰をひそめた。やはり日本社会の人間関係がドライになってきたからだろうか。
今日の「婚活」ブームの背景にはそういう事情もあろう。でも超富裕層のファミリーは、次世代に富を引き継ぐためいい子孫を残したいというニーズは強くある。本格的なファミリーオフィスを標榜する弊社としては、ほっとけない。
次回はこの道のプロからの話を紹介したい。
最新の「婚活」事情(その1)―ファミリーオフィスの重要な業務
ファミリーオフィスの仕事をいろいろなところで説明すると、一番質問が
集中するのが「結婚」サポートの部分だ。まずは、「そんなことまでやるの」
ということだ。つぎに「なぜやるの、それでお金がとれるの」という質問。相手が金融機関のプライベートバンキング部門の方だと「確かにお客さんと雑談しているとかならず「その話」は出るけど、そこまではできないよね」というものだ。
冷静に考えると、ファミリーオフィスとは「個人富裕層のニーズがあることを
ワンストップで請け負う」仕事だ。個人富裕層は、もう一生涯生活していくだけのお金はある。一般の方が一番意外らしいのだが、超富裕層には資産を増やすニーズはあまりない。むしろ、家族の健康とか子息の教育、結婚の関心が高い。弊社のお客様も皆そうだ。
中でも「結婚」は超富裕層の方々の最もニーズが高い分野だが、ファミリーオフィス側では最もやりたくない分野だ。相手が人間だからだ。紹介するにしてもその相手が100%わかるわけもなく、そこでトラブルが起きたら本体の仕事に影響が出るので、誰もやらない。特に組織では絶対にやらない。
次回はある大手金融機関のプライベートバンキング部の役員の話を紹介したい。
スイスのプライベートバンク(PB)もついに守秘義務放棄か?
スイスのPBといえば、「ゴルゴ13」も使っていることで今や誰もが知っている存在だ。危ない仕事をしている
ゴルゴ13の報酬はスイスのPBに振り込まれ、彼は税金も払うことなく蓄財できたわけだが、そうも言っていら
れなくなってきたようだ。アメリカ政府の圧力に最大手のUBSやスイス政府は情報開示をする方向だという。
やはりスイスのPBを活用した租税回避行為が、アメリカでは相当な額になっているらしい。どこの国でもこの
経済情勢では税収不足で、それを埋めるために今まではお目こぼしをしていた分野にもメスを入れてきた
のだろう。でも情報を開示したら、スイスの強みがなくなり、金融立国スイスはどうなるだろうか。
それよりも、日本の超富裕層も困るのではないか。直接スイスのPBに行って口座をつくっている日本人の超富裕層は意外に多いのだ。もちろんいいヘッジファンドがある(いやあった)ことは事実だが、何と言っても守秘義務
という言葉の響きは魅力だったろう。自分が犯罪を犯さない限り、銀行は自分の秘密も守ってくれるのだから。
超富裕層にとって、今後の世界は窮屈になることは間違いない。各国政府は、節税のテクニックをどんどんつぶしてきている。もちろん日本もその一つだ。オバマ政権も富裕層への課税を強化する方針だ。
でもこういう時代だからこそ、超富裕層のさまざまなニーズも出てきて、弊社のような富裕層向けの仕事の存在意義が出てくると感じている。
麻生総理の「株屋は信用できない」発言に思う
麻生総理がまた問題発言をしたようだ。「株屋は信用できない」というものだが、確かにここまではっきり言うのは
問題だろう。でも内容的には皆、賛同ではないか。だから、いくら政府が「貯蓄から投資へ」とか言っても、
日本ではいっこうに株式投資など広まらないのだ。
今株を持っている人は、皆ひどい目に合っている。20数年前の水準なのだから当然だ。一昨年の高いところで買った人が多いので、3分の一くらいに目減りしている人が多い。2年前にもし1億円株を買っていたら、今は3000万円程度になっていて(私の友人でもこういう人が多い)、大変な被害だ。中には某大手証券の営業マンから、
絶対に上がりますよ、などという証券取引法違反の勧誘を受けひどい目に会っている人もいる。でも、営業マン
との会話など録音している人はいないので、訴えもできない。泣き寝入りだ。このあたりが「株屋は信用できない」
という総理発言の背景にあるだろう。
アメリカなどはこの点は進んでいて、証券マンとの会話は録音している人が多い。だから証券マンも絶対に上がりますから、などというセリフは言わない。日本人も大事なお金の話などで、このくらいはやるべきだ。それが
今度は証券会社のためにもなるのだ。国民の信用を上げない限り、証券会社の将来もないのだ。
私がファミリーオフィスをつくり、さらにNPOの「日本ファミリーオフィス協会」をつくった背景には、証券会社をはじめ日本の金融機関が顧客寄りに変わらないと、この国は持たないと考えたからだ。日本が本当に金融立国を
考えるならば、金融機関が国民に信用されるようになることが、間違いなく第一歩だからだ。
今日の総理の「失言」は単なる失言で終わる話でなく、日本の将来を考える上でもキーになる内容を含んで
いると考えている。
ハーバード・スクール・オブ・デザイン(建築学部)-丹下健三や槙文彦も卒業
昨日はハーバードの建築学部の学部長が講演するハーバードクラブがあった。私はもちろん建築学部出身ではないが、案内を頂いたので出席したのだ。でも個人的にはど素人だが、建築には興味があり、ハーバード留学中には単に建築をみるため「だけ」にシカゴに行ったりしていた。多少の興味はあるのだ。
建築学部長の話は、非常に興味をそそられる内容だった。ハーバードの建物というのがまた凝ったものが多く、
見ているだけで楽しめるのだが、これを学術的に分析していたのだ。個人的にはエール大学の校舎がゴシック様式で非常に好きだった。オックスフォード大学の校舎を真似たものらしいが、ハーバードは基本的にケンブリッジ大学の校舎を真似てつくられたものらしい。
日本でもっとも有名な建築家である丹下健三さんもハーバードの建築学部卒だが、昨日はその息子さんが
来ていて、お話ができて嬉しかった。建築や設計をしていると聞くと、自分などは非常に固いオタクっぽい人の
集まりかなと思ったが、実際にはそんなことは全くなく(一部全くのオタクもいたが)、皆さん普通の方々だ。
だいたい東大の建築を出た人の集まりだった。相当頭は緻密で、理系人間ばかりだった。
こういう場は非常に刺激になる。また建築学部の集まりにも参加したいと強く感じた一時だった。
ハーバードの女性たちー同級生二人がネットブランドショップを開設
今日の朝、テレビを見ていたら、ネットで女性用ブランド服を売る「GILT」という会社が日本でも攻勢をかけている
というニュースが大々的に報じられていた。山本モナをモデルで使っているのは考えた戦略だろうが、それよりも、このショップを立ち上げた二人はハーバードの同級生で才色兼備という感じの女性だ。
一人はネットオークションの世界最大手「eBAY」の創業者の一人というからすごい。日本でも最近は才色兼備の
女性がたくさん出ているが、アメリカでは昔からこういう女性は多かったのだ。
私が最初にハーバードに行った1990年の夏、正直、ハーバードに行くような女性は勉強はできるがダサイ女性
だろうと勝手に想像していたが、実際には全く違っていて驚いたのだ。身長は175センチ以上でモデルでも通用するような女性がゴロゴロいたのだ。当然、同じ日本人の男と話をする時には「こちらの女性はすごいね」となるわけだ。
私は大学院の寮に住んでいたが、大学院の寮は個室で男女一緒だ。両隣はまさにそういうモデルのような女性がいた。もちろん、私などは(いや日本人などは)相手にされなかったが、そのせいか、よく夜などは向こうから
「議論しよう」とか行って部屋に入ってくるのだ。私などは(いや日本人などは)容姿でも負け、議論でも負けるというわけである。これではとても眠れない。。。
今日の朝のテレビを見て、ハーバードに留学経験のある男は、「ハーバードによくいるタイプの女性だな。参ったな」と思ったに違いない。