最終章への道・・・。 -50ページ目

社会人④

設計になるには・・・まず、考えた。


デザイン力が必要だ!カッコいいデザイン・・・・。なんだろう?


取り合えず、雑誌を見た。


何が良いのか解らない。


自分の好きな建物・・・、オシャレな建物。


手当たり次第、情報収集。


そんな時、社内の設計部が開くコンペがあった。


なんとグットタイミング! コンペに出よう!


当時、設計のトップの人に話しを通し、出展OKをもらった。


いざ始めると・・・、何をすればいいのか?


必要な物は何?


コンセプト・平面図・立面図。 最低この3つだ。


取り合えず、時間が無いので今自分が1番カッコいいと思う物を作ってみた。



なかなかイイじゃん。 設計っぽい。 これでアピールができる。


達成感と優越感にひたっていた時、ふと思った。


普通じゃん。これで設計部と戦うのか・・・。


その瞬間、絶対に負けると思った。 設計部はプロ。 俺は現場監督。


現場監督同士のコンペならイケるけど、相手はプロの設計士軍団。


ヤバイ、どうしよう・・・。


設計部がやらないこと・・・。時間が無く出来ないこと・・・。


俺はやれる事は全部しよう。ただ、人手が足りない・・・。



そうだ、専門学校の時の友人に頼もう!


さっそく電話をし、内容を説明。俺のできない事を5千円で引き受けさせた。


コンペ当日。あえて、俺は最後にしてもらい、設計部のプレゼンを見た。


全然たいした事ないじゃん。ってか、時間かけなさすぎ・・・。手抜き?


全員が全員、俺のプレゼンよりレベルは下。


最後の俺のプレゼンの時、皆は唖然とした・・・。



コンセプトはもちろん、図面、外観パース、イメージ写真。全てをつけたプレゼン。


圧倒的に勝った。そして案の定、設計トップから設計部への怒りの攻撃。


俺の予想通りだった。


現場監督の俺がここまで作るとは、誰もが考えて無い事。


内容なんて関係なかった。プレゼンの質を高めた俺の一人勝ちだった。


これをきっかけで設計としての俺の新たな人生がはじめる・・・。  次に続く

社会人③

それからは、取り合えず認めてもうえるように働いた。


現場の掃除。


段取り。


予算管理。


現場監督の仕事を自分なりに一生懸命やってみた。あっと言う間に入社して3年の月日が流れた。


それなりに充実した毎日。悪くねーと思っていた頃、今までの人生で1番強敵になる人間と出会う・・・。


それは、クレーマー


住宅業界では多いクレーマー。やることなすことケチをつける奴。


俺にとっては入社3年目の強敵。


出合った事の無い、理不尽な奴。


どう戦うべきか・・・。自分で考えた。


何を言っても、上げ足をとられ。誠意を見せても何も感じない。


社会人3年目の俺の実力ではとうてい勝てない相手。


ほとほと困った俺は、嫌々会社の担当営業・設計に初のSOSを出した。


当然、何かの形としてかえってくると思った自分にきた答えは。


営業 「そっかー、・・・。」


設計 「現場の事やしねー・・・。」


なんじゃそれ?


ひょっとして 俺達は関係ない?って事?


全部、営業の過剰サービスから設計のメチャメチャな図面を四苦八苦して現場で処理し。


自分の責任として、お客さんに頭を下げ。やってたのに・・・。



こいつらは何?



その時感じたのは、


信じるのは己のみ。


嫌な事から人は逃げる。


俺は絶対に嫌な事や、辛い事からは逃げない!


こんな会社の人間クソくれーや。年下の人間に全てをやらせ、自分はお構いなし。



人間的に腐ってる。ゼッテー、あんな奴らに頼らん!


幾ら仕事ができなくても、バカにされても、俺は人の嫌がる辛い事をしようと心に決めた。


そして、こいつらより人間的に上になり、金持ちになって思い知らせてやろうと思った。



人間性が上でも、結局お金が無いと勝てない。


お金があっても、人間性が無ければ認めてもらえない。


両方あればゼッテー、勝てる。


そして、あいつらがいくら仕事ができても、俺の方が稼げればゼッテー負けない。



こんな気持ちにしてくれてありがとう。その日から、考え方を変えた・・・。


そして、30歳になる年に独立かこの会社を辞める事を決めた。


若干25歳。


残り5年。今からのビジョンを考えた。


キーワードは2つ。


建築で独立するなら、営業と設計が必要。


取り合えず、設計になろうと考えた25歳の自分・・・。     次に続く

社会人②

毎日8時まで・・・。こんな生活が1ヶ月続き、現場監督に嫌気を覚えた頃。


ふと、これからの人生を考えてみた。


子供の時からサラリーマンにはなりたくなかった。


人と同じ事をしたくなかった。


普通の人間では終わりたくなかった。



自分は今、何をしているのだろう。


普通にサラリーマンをし、人と同じ事をし、普通の人間になってる・・・。


ヤバイ。どうしよう・・・。


そんな事を考えていた時、携帯電話の呼び出し音が・・・。


「もしもし?・・・・。」


電話の相手は、東京で大学に通っている友人A。


久しぶりの電話もあって、今の仕事の事を話してみた。



友人A 「ふーん、そっかー、嫌なら辞めれば?」


俺 「そうねん、辞めたいけど・・・。すぐ辞めるとかっこ悪いし・・・。」


友人A 「じゃ、残れば?」


俺 「でも、辞めたいし・・・。」


友人A 「何がしたいん?俺にどう言ってほしいん?」


俺は、イラっとしながら 「別に、ただ聞いて欲しかっただけや・・・。」


友人A 「一つだけ言っとく、入ったばかりで何もできないのは当たり前、ただ、会社で必要とされる人間になってから辞めれば、いいんじゃない。カッケーし、先も見えてるし。」


そう言うと、友人Aは足早に電話を切った。


俺は、最初は頭にきて、大学行っとる奴が偉そうに・・・。と思いイラ立ちを押えていた。


時間がたつにつれて、俺の方が子供なのか?


大学生に言われて恥ずかしくないのか?


友人Aの言う事は正論なのか?


どんどん、罪悪感と今の自分の情けなさが襲ってきた。


ヤバイ、このままでは・・・。


そう思った瞬間。家にあったバリカンで自分の髪の毛を切っていた。


気づくと、ツイスト茶髪の頭から坊主へ・・・。


意外と似合ってる!取り合えず格好からだ!


と思い、今まで悩んでいた事を一つづつ変えていこうと決心した。


翌朝会社に行くと、皆が 「どうしたん?何かあった?」と聞き。


現場に行くと、いつもシカトの大工まで、「どうした?」と・・・。


その時気がついた、いつも悪いことをしている奴が普通の事をすると褒められる事を。


そして、俺の見る目が昨日と違う事を。


取り合えず出だしで遅れたが、やっと社会人っぽくなれた自分がそこにいた・・・。  次に続く