JOYCE 「LANGUAGE AND LOVE」   1991
 
 『ジャジーで、心地良いブラジリアン・ヴォイス。』
 
 
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 美しすぎる...タイトル曲。
ジャジーなピアノにギル・ゴールドステインのアコーディオンが絡む..
そこに展開されるジョイスの愛の歌、まさに極上のひとときです。
 
 ブルージーな構成の「Taxi Driver」、
途中からジョン・ヘンドリックスが加わり、ラップ調になる展開も面白い。
後半のジョンのスキャットも流石!
 
 ジョイス自身も本作ではスキャットを多用しており、
ジョビン作の「Chansong」の導入部のスキャットが美しい!
 
 アルバム・タイトル通り、言葉で表現する愛も美しいし、
言葉を用いず、スキャットで語る愛も更に美しい!
 
WANDA SÁ 「VAGAMENTE」  1964
 
 『セルジオ・メンデス&ブラジル'65のヴォーカリストとして知られる
ワンダが64年に発表した幻のデビュー・アルバム世界初CD化!』
 
 
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 ポルトガル語読みだと、ヴァンダ・サーの「ヴァガメンチ」
となるのかな?
セルメン加入前のデビュー・アルバムということになり、
多分19歳くらいだと思います。
まだあどけなさが残る唄声が新鮮です。
プロデュースはホベルト・メネスカル、バックにはデオダートや
テノーリオJrらの名前もあります。
 
 いきなり「Take Five」似の「Adriana」、5拍子、イケてますねぇ。
カルロス・リラの名曲「嫌われてるの?」、リムショットに乗った
ワンダのハスキー・ヴォイスがたまらんねぇ。
ハスキー・ヴォイスと言えば「二人の悲しみ」は充分過ぎるくらいに
ハスキー!!!
BILLY RAY CYRUS 「IT WON'T BE THE LAST」   1993
 
 『ポップス史上初のデビュー・アルバム17週連続No.1の快挙を
成し遂げたビリーが、アメリカン・ミュージック・シーンの
流れを変える!』
 
 
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 上記の「17週連続No.1」とは本作ではなく、
デビュー作の「エイキィ・ブレイキィ・ハート」のことです。
本作、邦題は「ハート・オブ・ア・ウーマン」。
 
 カントリー臭は少なく、カントリー・ポップと言うよりも、
ウェスト・コースト風やサザン・ロック風なサウンドが中心で、
そんな中にもタイトル曲「It Won't Be The Last」は
切々と愛を綴るカントリー・タッチの歌、待ってました!
 
 カントリー・シンガーと意識せずに聴けば、
スワンピーな「Throwin' Stones」や
諦めの悪いオトコのハートブレイキングな「When I'm Gone」などは
結構楽しめますよ。
V.A.
「COME TOGETHER : AMERICA SALUTES THE BEATLES」   1995
 
 『誰もが聴いたビートルズ、誰もが歌ったビートルズ。
ビートルズに影響を受けたアーティストたちが、
心をこめて作ったカバー曲集。』
 
 
 
 
 
 邦題「カム・トゥゲザー~アメリカがビートルズに敬礼した日~」
ジャケはジョンの未発表イラスト。
 
 カントリー・シンガーが中心となったトリビュート・アルバム。
タニヤ・タッカー、ウィリー・ネルスン、サミー・カーショウ、
シェナンドー、ランディ・トラヴィス、リトル・テキサス、
スティーヴ・ウォーリナー、チェット・アトキンス、
クリス・クリストファースンなどが参加。
 
 そんな偉大なるカントリー・シンガーに交じって、
ヒューイ・ルイスの唄う「Oh! Darling」、
バックはダン・ハフやポール・フランクリンらの
お馴染みナッシュヴィル勢。
いつも以上に皺枯れた声はなかなかの聴きモノですぞ。
 
 収録曲はどれも原曲のイメージを大事にしたアレンジ。
奇抜なアレンジがないのもちょっと面白みに欠ける!?
あまりいじって欲しくない、と思うものの、
ちょっと「怖いモノ見たさ」じゃないけど、奇抜なのも聴いてみたい、
というのがワタシの本音...。
BEN SIDRAN & CLEMENTINE 
「SPREAD YOUR WINGS」
1987-1988
 
 「Broad Daylight」や「Walking With The Blues」
「Face Your Fears」あたりを聴くと懐かしさに
涙がチョチョ切れる...。(笑)
 
 
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 クレモンティーヌのウィスパリング・ヴォイスと
ベンシドの涼しげなサウンド、
このマッチングはかなりポイント高~し!!
 
 実はクレモンティーヌって、日本サイドで創り上げた
ボサノヴァなどを唄わせるお洒落な売れ線シンガーだと思ってました。
でも彼女、ジャズにも造詣が深く、
本作以降も1993年にクレモンティーヌ名義で
「SINGS BEN SIDRAN」というアルバムもリリースしてるんですわ。
 
 オープニングの「Chances Are」の二人の掛け合い、
楽しそうですなぁ。
PAUL WINTER & FRIENDS
「LIVING MUSIC COLLECTION Ⅱ」 
 
 「LIVING MUSIC」は、ポール・ウィンターが設立したレーベルで、
ジャズから一歩距離を置いた世界中のリズムを取り入れたアンサンブル、
といったところでしょうか。
 
 
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 なんと言っても圧巻は「鯨は泣かない」でしょう。
当時、なんかのCMで流れてましたが、
ポールのサックスと鯨の声のコラボがまさに想定外でした。
どこかスピリチュアルなテイストはまさに「ワン&オンリー」でしょう。
同じく動物を題材にした「アザラシの瞳」も壮大な曲です。 
THE CHIEFTAINS  「FIRE IN THE KITCHEN」    1998
 
 『チーフタンズとカナダのアーティストたちによる
ケルトの血潮たぎるアルバム。』
 
 
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 邦題クレジットは "ザ・チーフタンズ & カナディアン・フレンズ"
となってます。
 
 カナダはフランス、スコットランド、アイルランドなどの移民が多く、
ケルト音楽とは密接なルーツを持つと思われます。
いろんな国の音楽とコラボしているチーフタンズにしてみれば、
最も自然な取り組みだったと思います。
 
 タイトルの「FIRE IN THE KITCHEN」は「台所の家事」ではなく、
台所から家具などを外に出して、ダンス・パーティーをする、
という習慣だそうで、そう言った意味では
ラストのラ・ポティン・スリアントの「緑の百合」あたりは
格好のダンス・チューンかも知れません。
V.A. 「TIBETAN FREEDOM CONCERT」   1997
 
 『ビースティ・ボーイズが取り組んできたイヴェント、
史上最大のオルタナティヴ・コンサート!』
 
 
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 昔、ボブ・ゲルドフがアフリカの飢餓を救済すべく
「Do They Know It's Christmas」を制作したように、
今回はビースティ・ボーイズのアダム・ヤウチが
チベットの人権擁護を目指すため、
「第2回目チベタン・フリーダム・コンサート」を呼びかけました。
その結果、ベン・ハーパーやパティ・スミス、レディオヘッド、U2、
ノエル・ギャラガー、ソニック・ユース、フー・ファイターズ、
タジ・マハール、ブラー、アラニス・モリセット、ビョーク、ベック、
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンらが参加しました。
 
 直前に亡くなったジェフ・バックリーに、パティ・スミスとU2が
曲を捧げています。
 
 DISC-2でジミヘンみたいなギター弾いてんの誰!?
エディ・ヴェダーでした。これカッコいい!!
加山雄三 「オン・ステージ」  1968
 
 オープニングは「ある日渚に」、これ、かなり好きでした。
B面の「暗い波」もジャジーで良かったなぁ。
 
 加山さんのレコードはほとんどが森岡賢一郎さんのアレンジでしたが、
この公演は東海林修さんのオーケストレーションで、
ちょっとオーヴァー・プロデュースなところもあるかな?
 
 
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 サブ・タイトルが「ランチャーズと共に」
途中からランチャーズが加わり、「シリウスの涙」、
喜多嶋修さんの若い唄声とギター。
そのランチャーズと共に「走れよドンキー」、
三味線の「ミッシェル」、ハワイアンの「小さな竹の橋の下で」、
ムード歌謡の「しのび逢い」、ビートルズの「レディ・マドンナ」、
そしてなんとジミヘンの「ストーン・フリー」...。
ランチャーズを従えた圧巻は「シェリー」~「I Feel So Fine」~
「So So Fine」のメドレー。
 
 加山さんのヒット曲オン・パレードは、ライヴということもあってか、
どれもアップ・テンポで、オーケストラもどうも馴染めず...。
JOSE FELICIANO  「MY LOVE FOR MEXICO」    2013
 
 中学生の頃、「雨のささやき」とか「愛のささやき」なんかが
流行ってました。
メキシカンだと思ってたけど、プエルトリカンなんだよね。
 
 
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 マリアッチ系の楽しげな音楽ばかりで、
昔のちょっと影のあるサウンドはまったくありません。
題材がすべてメキシコ音楽だから当然か?
 
 管と弦が加わったサウンドは楽しげでもあり、悲哀を感じるものも。
「Cielo Rojo」なんかはメロディがマイナー調とメジャー調に
コロコロ転換し、明るさと哀感が交互に味わえる、面白い曲です。
 
 昨年の作品だから68歳くらい?
声も充分出ているし、昔みたいにギターをバリバリ弾いてはいないけど、
自身のルーツ音楽を伸び伸びと唄ってる様が思い浮かびます。