(続きです)
4.物語の構成(極アプモンまでの流れ)
ところで、今回なんでこんな記事を書こうと思ったか、それのキッカケとなったのが、グローブモン進化回のお話でした。グローブモンの回は単体で見れば、グローブモンカッコよかったし、ウォーゲームのオマージュが組み込まれていたりと評価は非常に高いものだと思います。ただ、それでもモヤモヤが非常に残る理由は2つ。1つ目は、タイムモンの回(16話)からこのグローブモン回(19話)までのつながり。そして2つ目は、強調し過ぎたハルとガッチモンの絆の陰にあるほかのアプモンたちの扱いです。後者は次の項目で語るとして、前者についてはやはり、物語の構成段階からどうにかしてほしかったです。
16話では、タイムモンがリヴァイアモンとミネルヴァの話、セブンコードアプモンの話、極アプモンの存在を明かし、ハルたちに課題を残したうえでボコボコにして終わりました。そして、グローブモンの回までに2話空いています。その2話、ハルたちタイムモン(と彼が語ったこと)に何も触れなかったんですよね…。物語は大きく動き、ハルたちに意識面でいろんな影響を与えたはずの話の直後で、何事もなかったかのように日常回が挿入されたんです。それだけでなく、あろうことか超アプモンにならなかったのです。主人公たちは悠長に並アプモンをアプリアライズし、最後までアプ合体することなく対処していました。
確かに前段で、並アプモン相手にわざわざアプ合体することは、主人公側を弱く見せる…などと言った後で恐縮ですが、その2つのお話は両方とも「はやく対処しなきゃとんでもないことになる」という時間的にやばい展開でした。だから相手が並アプモンであったとしても、こちらがアプ合体することに説得力を簡単に持たせられるシチュエーションでしたし、これを逃せば、もう超アプモンの活躍の場は残されていません。極アプモンになるってことは、超アプモンじゃどうしようもなくなるシチュエーションが出てくるということになるのは明白です。ただでさえ戦績が低い超アプモンたちなのに、説得力を持って活躍できる最後の場を捨ててしまいました。
最後の活躍の場を捨てただけでなく、ハルたちがアプ合体について、あるいは超アプモンの次のグレード「極」について考える余地すら残さず、いつも通り並アプモンが暴れて、(逆に、無駄に珍しく)並アプモンのまま解決するお話が、16話と19話の間に挿入されたのです。そんな状況で、急にピンチになって、結局ピンチなシチュエーションが絆を確認させたみたいになって、それで極アプモンになられても、ごめんなさい、正直全く感動も何もありませんでした。むしろ16話の次にすぐ19話持ってきてもよかったとさえ思えるくらい。ここを溜めた理由本当に理解できないし、物語構成したやつに0点を与えたいくらい。
5.主人公とバディアプモンの絆、そしてその他有象無象のアプモン達
上記のグローブモン回で、感動できなかった理由の2つ目は「あたかもハルにはガッチモンしかいないような描写」を強調し過ぎることです。これが他のデジモンシリーズだったら、主人公とパートナーデジモンのつながりが物語の中心になることに何の不満もなかったでしょう。でも、アプリモンスターズでは違います。本作では、倒したアプモンをどんどんチップに変えて味方にしています。最近は超アプリアライズするので忘れがちかもしれないですが、ドガッチモンだって本当はガッチモンとナビモンがアプ合体した姿です。でも、今のアニメにナビモンの存在感はありません。
そもそもナビモンの扱いが悪いのは4話からです。2話で仲間になりアプ合体を決めましたが、3話では自分こそがハルのバディアプモンになるとして、ガッチモンと仲違い。その結果アプ合体に失敗し、スカシモンになっています。4話ではガッチモンが行方不明に。ガッチモンを探したいこの時のハルにとって、ナビモンは絶好のアプモン…だと思ったんですが、思いつくことすらなく自力で探し続けました。その後のスコープモン戦、ハルとガッチモンはスカシモンになってしまったことを引きずっていましたが、ナビモンに触れることなく2人が絆を確認したことで(?)再度ドガッチモンに進化できるようになりました。はい、もうこの時点でナビモンに人権も感情もなく、ただのデジメンタルになりがることが確定したのです。その後サイバーアリーナ回にて再度ナビモンが登場しましたが、この時もガッチモンに対して対抗心むき出し。本当に今なんでドガッチモンになれるのこいつらってくらい仲が悪い。せめて4話で和解して、ナビモンが完全にガッチモンに身をゆだねるくらいの発言をしてくれたら少しは変わったのかもしれない。そういうのもあって、ハルとガッチモンの絆を描けば描くほど、(存在を覚えている人にとっては)ナビモンのことが頭によぎって、感情移入がまったくできなくなるというのが、アプモンがデジモンシリーズと違いところなんです。
でも実際問題はナビモン(レコモン、ペロリモン)だけの問題じゃないですよね。他にもハルの手持ちには多くのアプモンチップがあります。アプ合体相手はより丁重に扱うべきと思うけど、それ以外についてももうちょい考えてほしい。例えばグローブモン回に限らないけど、超アプモンがピンチになったとき、もう少しアプリンクを駆使していいと思うんですよ。ゲームでは「アプリンクして損はないから基本アプリンクしておけよ」というエムシーモンさんのありがたいお言葉があった(ような気がする)のですが、アニメではほとんど存在を忘れられている。まるで超アプモンにはアプリンクしてはいけない縛りがあるかのよう。だから逆に、ドガッチモン+レイドラモンとか、メディアモン+ドスコモンを急にやりだすと「いや、最初からしろよ」ってなるし、そんな味方一人減らすようなアプリンクよりも、もっといっぱい手持ちに並アプモンいるんだから、いろんな戦略見せてよって思うの。カードのこいつらだって、いつかアニメで見れると、ずっと思ってたんだけどなぁ。
そういえば、アプモンバンドってご存知?ハルたちが腕につけている時計みたいなやつで、実際に玩具にもなっている「アプモンチップをなんと2枚も収納できる」すごいアイテムだ。もしかしたらハルたちのバンドにも2枚しか入らないんじゃないかなって最近思い出した。それで、例えばハルだと「ガッチモン」と「ドガッチモン」の2枚しか入っていなくて、アプリンクもアプ合体もできなくなってるんじゃないかなって。でも、それ13話のパズルモン回で、メッセモンが出てきたことで否定されちゃうんだよなぁ。
正直倒したアプモンがアプモンチップになるのって、じゃあみんなのスマホのアプリ今どうやって動いているの?って矛盾も孕んでるんだよなぁ。これが、倒したアプモン本人じゃなくて、その能力の一部がチップ化するってだけなら、よけいなアプモンの感情考えなくていいし、「ナビモンさん、ナビアプリの力、お借りします!」みたいな感じでドガッチモンになれるんだけどね…。これもまた、アニメ構想段階の時点でそうしてほしかったなぁと思う点。
★まとめ
だいたいこういう、「脚本のせい」というよりは「アニメ開始前の構想段階」に取り返しのつかない問題があるから、もうどうあがいても自分の中で評価が上がることはない作品なんだろうなぁって思う。せっかく、世界観も心機一転して作り上げた作品だから、すごく応援したいって思ってたけど、アニメ朝早い時間しかとれなくて、しかも内容もこんなんだし、ゲームも定価の1/4くらいまで下がっているし、カードもデジカやってた人たちが見限りそうなくらいボロボロ、DCDは撤去が進んでるし、アプリアライズアクションも発売日からワゴン価格…(出来もよくないのがあるし)。なんかねぇ、悲しいこと言いたくないけど漏れていくも辛いね。




































