
ミステリー仕立ての復讐劇である。
「メルト」
しかし、チャールズ・ブロンソンやクリント・イーストウッド、メル・ギブソン等、ヒーローは出て来ない。

映し出されるのは、現在の孤独なエヴァと、少女時代のエヴァ。
エヴァの過去に何があったのか?
何かを企んでるようだが、一体何をするつもりなのか?
親友との危険を孕んだ幼い遊び。
そして裏切り。
現在のエヴァは、悲しい過去を抱えたままひっそりと生きている。
いわゆるトラウマ映画と呼ばれるものがあるとしたら、これもその一つ。
比較されているのは、尖った芸術家ばかり。
ラース・フォン・トリアーやミヒャエル・ハネケ、ヨルゴス・ランティモス。
「奇跡の海」や「ダンサー・イン・ザ・ダーク」等、問題作、衝撃作を発表し続け、自身も様々な問題を抱えている監督だ。
救いのなさも、決して負けてない。

ベルギー女優フィーラ・バーテンスの監督デビュー作。
ここまで徹底した物語を描けるのだから、今後も楽しみである。
主人公を演じた二人の女優にも注目したい。
特にローザはデビュー作であり、サンダンス映画祭で最優秀演技賞を受賞。
精神的にも肉体的にも苦しい役だが、これは申し分ない名演である。
スカッとするものもあれば、復讐のやり方は様々。
エヴァの復讐は悲しいが、これまで背負い続けた十字架の重さを感じさせ、我々にも暗く深い余韻を残す秀逸なエンディングである。



















