
「ソング・サング・ブルー」
こういう映画に弱いのは、自分でもよーく分かっていて、にしても泣き過ぎだろうと思う程泣いた。
割りと始まってすぐ、既に。

実在するライトニング&サンダーという、いわゆるコピーバンド。
ニール・ダイアモンドの歌真似が中心。
アメリカのウィスコンシン州ミルウォーキーでは、爆発的に人気のあったグループのサクセス・ストーリー。

マイク・サルディーナとクレア・サルディーナ、この主人公二人の前向きな生き様がいい。
二人とも音楽では売れず、それぞれ子供を育て、歌真似で生計を立てようとする。
二人は惹かれ合い、運命を共にするのだ。

立ちはだかる困難を乗り越える姿、夫婦愛に心奪われるばかりだ。
この作品でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたケイト・ハドソンと、ヒュー・ジャックマンの完璧な歌声。
他人の歌を歌っているのに、二人の背景が見えるから余計伝わってくる。
マイクの方はベトナム帰還兵でアルコール依存症、車の整備工もしている。
ケイトは精神疾患を抱えている。
共にバツイチだ。

ケイト・ハドソンはゴールディ・ホーンの娘で華々しく登場したが、決して役には恵まれていなかった。
今回のこの演技で大きく飛躍したと言っていい。
年齢を重ねて、とても魅力的な女優になった。

売れたいと願う気持ちは、とてもよく分かる。
この道で食いたい、状況を変えたい、しかしそう上手くはいかない。
この映画は、あらゆる埋もれた者達へのエールである。

労働者達、貧しき者達に力をくれる映画だ。
夢を追い掛ける者達の背中を押してくれる。
ライトニング&サンダーの歌に勇気を貰う133分、必見!