
ジャズには詳しくない。
「1975年のケルン・コンサート」
この映画に興味を持ったのは、ケルン・コンサートを成功に導いた18歳の女性プロモーターの物語だから。
マイルス・デイヴィスのバンドでキーボードだったということも、全く知らず。
ましてや1975年の即興演奏でのソロコンサートが伝説となった事実も。

実在の人物ヴェラ・ブランデスの物語。
まだプロモーターには不慣れだったが、キース・ジャレットのコンサートのために奔走する。
父親との対立、兄との不和、反発しながらも前を向く若い女性。
ジャズ・ファンなら、余計楽しめるだろう。
但し、クライマックスで肝心のキース・ジャレットの演奏は聴けない。
昔デヴィッド・ボウイの映画でも彼の曲を一切使えない作品を観たが、これは痛い。
何せクライマックスだ。
映画がひとつになる最高の瞬間に、実際の音楽が使えない失速感と言ったらない。
主人公がキース・ジャレットを説得したように、監督は彼を説得出来なかったのだろうか?
実に勿体ない。
本当は29歳の女優マラ・エムデ(これもどうかとは思う)がコンサート開催のために駆け回るシーン。
キース・ジャレットに演奏してほしいと熱い気持ちを吐露するシーン。
一人の力が、何ものをも動かす。
一人の行動が周りを大きく変化させ、時代を動かすのだ。

























