【そのスカートに合いますよ、とトップスを持って行ったら、クレームになった。でも、セット提案はしたい。こんなとき、販売員はどうすればいいでしょうか】
慣れとは怖い
こんばんは、販売コンサルタントの平山枝美です
美味しいお茶が好きです。
しかし、先日100パック入って600円のお茶を買ったんです。
やっぱり味が違うな、と思っていたのですが
いつのまにか慣れました。
というわけで、どんなお茶も好きです。
はてさて。
今日のテーマはこちら。
先日、スレッズで
服を買いに行ったら、
販売員から試着時に
「そちらのスカートに合わせるなら、このトップスもおすすめですよ」
と言われて不快だった
という投稿を見かけました。
たくさんの方が
「それは普通です」と返していらしたのですが
このような「頼んでもいないのに、別のものも勧められて不快だった」と口にするお客様は以前からいるものです。
しかし、最近はSNSでネガティブな意見も拡散されやすくなっています。
どうしたらいいでしょうか。
なぜコーディネートするのか、説明する
販売員として売り場にたち、毎日接客していると
人によって当たり前だと感じていることに、微妙な差があることをうっかり忘れてしまうことがあります。
今回のケースも、販売員の皆さんにとっては
「こうやって組み合わせ方を伝えたほうが、家に帰ってからコーディネートするときに困らないだろう」
という親切心ゆえの行動なのですが(一緒に買ってくれたらいいな、という下心もちょっぴり)それが伝わらないという方もいる、ということですね。
そんなお客様にはコーディネートする際、なぜ今、コーディネートをしているのか
説明していく必要があります。
たとえば
「そちらのニットトップスは、スカートにもパンツにも合います。
実際に組み合わせられるか、見てみましょう」
とか
「こちらのパンツは、上に組み合わせるものによって、印象が全然違うんです。
ためしに、お客様が持っているものと近いものを組み合わせて合うか確かめてみようと思うのですが、どのようなトップスをお持ちですか」
というように、今から別の商品を持ってくるのには理由があるのだ
と、言葉にできるようにしておくといいですね。
実は、わかっているようでわかっていないお客様も多い
と、ここまで
買い物慣れしていないお客様を責めるような書き方をしてしまいました。
しかし、私が感じるのは
わかっているようでいて、わからないお客様が多い
いえ、もっと言うと
聞き流しているお客様がほとんど
なのではないか、と思うのです。
というのも、私たちは普段、
特に何も言わず
鏡でトップスを合わせてみているお客様に
何も言わずさっとスカートを差し出してコーディネートして見せてしまいます。
でも、それをコーディネートして合うか確認している
と、目的をわかってくれている人は、実はそんなにいないのでは?
と感じるのです。
販売員が勝手にそうしているから、そうさせているだけ
そんなふうに捉えていて
せっかくコーディネート例を参考にしてもらおうと頑張ったのに
響いていない、そんな時もあるのです。
あえて、言う。
こちらが
言わなくてもわかっているだろう
と、感じていることは
実はわかっていない。
そんなお話をしてきました。
「帰ってから組み合わせに困らないように」
「気温が20度を超える時期でも着ることができるように」
「ちょっとおでかけをするときに、よそ行き着にできるように」
と、理由をつけくわえながら
コーディネートのコツを伝えていく。
そうするとお客様も
たしかに、私もそういうことがあるかも。
その時のために、今聞いておかなきゃ、
とちょっと本気になってくれます。
接客は会話。
会話で相手が話すばかりになると、つい受動的になって
相手が話していることを流して聞いてしまい、お客様はこちらが話した大事なことを忘れてしまいます。
ですから
あえて言う。
これが、大事ですね。
こうしていくと、あの時大事なことを教えてくれた、
と良い印象が残って、顧客化にもつながりやすくなるでしょう。
まとめ
慣れているお客様でも、慣れていないお客様でも
意外と
「販売員さん、いつもあれやってくれるけど、なんでだろう」
と、思っていることがあります。
それらの意味を伝えていくと
ありがたみを感じてくれたり、主体的に接客に参加してくれるようになるでしょう。
ちょっと面倒でも丁寧に
「なぜやっているか」
を伝えていきたいですね。
というわけで
今日もありがとうございました。
それではまた今度!