【日本で一番売れている雑誌(コミックを除く)、ハルメク。50代以降の女性をターゲットとするこの雑誌の作り方が、売上アップの宝庫でした】

 

あたらめます

 

こんばんは、販売コンサルタントの平山枝美です。

 

あたためますか?

と聞かれたので答えたのですが

 

口が回りませんでした。

 

 

はてさて

 

今日のテーマはこれ。

 

 

以前から噂には聞いていたハルメク。

https://maglp.magazine.halmek.co.jp/ab/07_google_ris?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=brand&utm_term=Gsearch_brand&utm_content=magazine_allyear2&gad_source=1&gclid=CjwKCAiA0PuuBhBsEiwAS7fsNaRQ2YOpdQFp6201WyywYkp3-l9p_XuviaO8XTDFptLJPGbG9A91bxoC1rEQAvD_BwE

 

50代からの女性を主なターゲットにした雑誌です。

46万部も売れています。

 

先日、ガイアの夜明けで特集されていたので

録画を観てみました。

 

勉強になることばかりでした。

 

雑誌の話となると、このブログを読んでくださっている

販売員や、本社で勤務するみなさんはあまり関係ない話だと思われるのでは?と

感じているのですが。

 

いえいえ、私がここに書くということは

絶対に繋がりがあることなので、ぜひ最後までご一読いただければ嬉しいです。

 

さて、ハルメクという会社についてちらっとお話しすると

雑誌部門と商品を開発して販売する部門があります。

 

雑誌を作る上で、読者の方々からアンケートをとるのですが

毎月2000通くらい届くそうです。

 

それを一つ一つ目を通して

どんなことに興味関心があるのかを調べ、誌面にします。

 

例えば

「膝が痛い」

と回答している読者がいたら、

膝の痛みを軽減する正しい歩き方、などを特集します。

(ちなみに、この特集を担当していたのは編集部最年少、30歳の期待のホープな方でした)

 

そして、商品開発の部門がそのデータを見ながら

膝を軽減できる商品、たとえば靴を開発し、店頭や通販などで販売します。

 

この番組で追っていたのは、スニーカーなのですが

2週間のテスト販売で350足くらい(うろ覚えなので450足くらいだったかも)

売っていました。

 

これ、なかなかすごい数字です。

単純に考えて

みなさんのお店で350足売ろうとしたら、

1週間で175足

1日で25足も売れています。

 

毎度前置きが長くて申し訳ないのですが

じゃあ、なんでこんなに売れているの?

という話。

 

一言であらわすと

 

徹底的な「顧客視点」と「顧客のデータをしっかり使おうという意識の浸透」なのです。

 

そもそも、社長や商品開発、編集部全員が、口を揃えて

「お客様の声を聞いてみよう」

「お客様がどう受け取るかだ」

と言っていて、つねに自分たちが企画したものを

相手がどう受け止めて、自分たちがどう出るべきかを考えている状態です。

 

顧客のデータはどう集めるかというと

 

・サンプルをお客様に着てもらって意見をもらう

・雑誌のアンケート

・イベント(この時は、雑誌で主催しているイベント。体操教室)に赴いて、今関心があることを直接インタビューする

 

など地道に行い、

それをまとめ、それぞれ自分たちの商品や誌面づくりに反映していきます。

 

こう書くと、そういうのはアパレルとか、服飾雑貨とか物を売る場所では無理だなあ、

と思われると感じますが、実は商品を販売しているみなさんのほうが有利です。

 

なぜなら、そんな場所に行かなくても

接客でお客様の声を聞いているからです。

 

「デザインは素敵なんだけどね。かがむことを考えると、脱ぎ着がしにくい靴は履きにくいの」

なんて、ご高齢のお客様から靴の購入を断られることはないでしょうか。

 

「すごく素敵なんですけど、動き回る子供がいると、この丈のスカートは動きにくいので」

なんて、ママのお客様から、困った顔をされたことはないでしょうか。

 

あともうちょっと、柔らかければ

あともうちょっと、スリットが入っていれば。

 

こんな状況が、売上を逃してしまっているなら

とてももったいないことです。

 

そして、作り手本人も、不思議とお客様から直接意見を聞けば

「そうか、気をつけてみよう」

と思うものなのですが、残念ながら、なかなかそういう機会はありません。

 

だとすると、商品部の代わりに、お客様の声を聞いた販売員の意見はとても重要なのですが

これを正しく吸い上げ、十分に活用できている企業はとても少ないように思います。

 

ハルメクの場合は、作り手が自らお客様の声を集めているところに

強みがありますが、

販売員は膨大な情報に日々接している、というところがメリットなのです。

 

大切なのは、企業がそのことをちゃんと理解しているか、ということ。

 

私がPOPを作成するために販売員さん達にヒアリングを行った際、

とても大事な情報をたくさんいただけて、ヒットPOPに繋げられました。

 

そんな実感があるからこそ、

販売員を通じてブランドに携わる全ての人に

お客様の声が届いていないのはもったいなすぎて、とても歯痒く思います。

 

企業として大切なのは

 

  • 販売員がお客様から得た貴重なデータをどう活用するか考えること
  • 販売員がデータを吸い上げられるような接客スキルを考え、教育プログラムを作ること
  • 貴重なデータを吸い上げる際、どのようなやり方が一番早く、適格か検討して実践すること
ですし
 
販売員として心得ておきたいのは
 
  • お客様から聞いたデータは貴重なのだ、と自覚すること
  • お客様から聞いたデータは、接客や、自社のブランド価値を上げるために必要なものだと理解すること
  • お客様から会話などからさりげなくデータ(生活スタイル、ニーズなど)を引き出せる、接客術を習得すること
です。
 
ハルメクでは
紙面をつくる編集者の方はインタビュー(読者との会話)などのやり方を
心得ていますし
また、データをどうやって雑誌や商品に活用しようか、いつも考えているからこそ売上が取れています。
 
全く違う業界から得られることって
たくさんあるし、そこから自社のすごいところに気づくこともできますね。

 

 

というわけで、今日もお疲れ様でした。

それでは、また今度!

 

 

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