【マニュアルどおりにしか対応できないスタッフ。時として融通が効かないことでクレームを生むことがあります。どうしたらいいでしょうか】
お灸、はじめました。
こんばんは、販売コンサルタントの平山枝美です。
肩があんまりにもこるので、お灸をはじめてみました。
なんだか温かくなっていい感じ。
冷えて、筋肉がこわばっていたんですね。
しばらく続けてみることにします。
さてはて。
今日のテーマはこちら。
このタイトルを書いて、私自身も模索中ではあるのですが
考えたことを書き留めておこうと思います。
以前、こんなクレームがありました。
セール中にフィッテイングルームでのご試着は2着まで。
と、貼ってありました。
でも、お店はガラガラ。
そんなとき、お客様が3着のパンツを持って
「試着がしたい」と声を掛けてきました。
私は迷いました。
店では2着まで、と決められている。
でも、これだけ空いているなら、ぱっと着替えてもらえれば3着も特別に許しちゃえばいいのではないか。
でも、セール中っていきなり混んでしまうしなあ。
それに、他のお客様がこのやり取りを見ていて、他の人もなし崩しに3着試着したい、だなんて言ってきたら、収集がつかなくなってしまう。
悩んだ挙げ句、そのときに出した答えは
「頑なに2着まで」
だって、どちらも正解だし、どちらも不正解。
それなら「会社で決められていますので」の一点張りでいける方を選んだほうがいいのでは?と考えたのでした。
けれど、お客様は「空いてるからいいじゃない!」とお怒りになり
百貨店にクレームをいれました。
私は「もっとお客様の気持ちを考えて、臨機応変に行動して」と注意を受けました。
さて、それから15年以上立ちましたが
今の私だったらどうしていたでしょうか。
おそらく
「他のお客様には絶対内緒ですよ。こっそり、お願いします」
とそっと3着試着してもらったでしょう。
お客様の立場で考えるようになったので
・空いてるし、いいじゃない、という気持ちに共感してもらえた
・特別扱いしてもらった
が予想できるからです。
途中で混んできて、あまりに悩んでいるようなら
「試着したのを写真に取って置いて、とりあえず着替えてから悩みましょうか。そのほうが一回着替えて気持ちを切り替えたほうが、悩まず済むかもしれません」
と言うでしょうし、場合によっては
「お客様、申し訳ございません。少し混んできてしまったので、こっそりスピードアップでお願いできますか」
なんてストレートに言うこともあるかもしれません。
以前の私と、今の私。
何が違うのか、といえば
失敗が怖いか、怖くないか
かな、と思います。
正解を探そうとすると、誰かが考えた理由にすがったほうがいい気がしてしまいます。
そうなると、マニュアルどおりの、融通のきかない案内になってしまいます。
でも、失敗してもまあいっか、と思うここ最近は
○○になったら、考えよう
○○になっちゃっても、まあ、仕方ないよね。その時は△△してなんとかなるよ
と、考えられるので、お客様の要望にちょっとだけ応えられるようになりました。
これはあくまで持論ですが
マニュアル通りの対応に偏ってしまう方は
失敗したあとのリカバリー
が思いつかないから、マニュアルから動けないのではないでしょうか。
お客様の気持ちを考えられていない、
というのもあるのでしょうが
たとえ考えられたとしても、もし自分が許可をだしたことで「失敗」につながってしまったらどうしよう、と考えてしまうんじゃないかな、と考えています。
だから
「もっとお客様の気持ちを考えて」
と伝えるのではなく、マニュアルどおりに接してしまった経緯を聞き出して
「そんなときは、こんなやり方もあるよ」
と、少しずつその人の幅を増やしてあげるしかありません。
失敗したことがないから、試行錯誤する経験がない
だから、他のやり方が思いつかない
だから、人から応用を求められてしまったとき、決断できない
のです。
試着室に3着持ち込んじゃったら、特別ですよって言ってあげるのもいいよ
でも、もし混んできちゃったら、こうしてね
なんて、そんな臨機応変もアリ
をいくつか教えてもらううちに
自分で判断してもいいんだ
失敗しそうになったら、みんなでフォローしてもらえるんだ
と思えます。
すると、臨機応変に対応する気持ちになっていくのではないか。
そんな風に思っています。
これって、アパレルに限ったことではなくて
いろんな会社、業種、でも言われていることですよね。
(このテーマを書くきっかけになったのも、とあるアパレル以外の企業様から話を聞いたからです)
臨機応変、は社会的なテーマかもしれませんね。
というわけで、今日もお疲れ様でした。
また、金曜日!
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