【接客で会話が続かない。それは、こんなせいです】

 

りんごですよ。

 

こんばんは、販売コンサルタントの平山枝美です。

 

りんごの匂いがするリップクリームを買いました。

とてもいい匂いだったので、様々な人に嗅いでもらったところ

 

「いちご?」

「さくらんぼ?」

「ココナッツ?」

 

と、言われたのですが

りんごです、と思っていました。

 

はてさて。

 

今日のテーマは、2019年3月19日のブログを加筆修正してお送りします。

 

会話を続けるのって、難しい。

よく、会話のことを「キャッチボール」に例えられます。

 

言葉を受け取った人が

質問で言葉を投げ返す。

 

このラリー(やりとり)って、相手が打ち返しやすい言葉とか

どんな方向(話題)で返すとか、どのくらいの力(言葉の強さ)で返すとか

実はさまざまなテクニックがあるんですよね。

 

でも、それがさらりとできる場合もあれば

(相手にこちらがテクニックをつかわなくても、言葉のボールを受け取ってもらえる状態)

できない場合もあります。

(相手が受け取る力がなくて、言葉のボールが落ちてしまう)

 

さて、どうすれば会話のラリーは続けられるのでしょうか。

 

 

  質問してみたのはよかったけれど

とある店で、春物の接客が行われていました。

 

その時、私の隣で販売員とお客様が会話していたのですが

すぐに沈黙していました。

 

その模様を、書き起こしてみました。

 

 
スカートとパンツは、どちらが多いですか?
と、聞いた。
お客様から「パンツのほうが多い」とかえってきた。
 
よくある、会話のように思えます。
 
なぜ、沈黙が訪れてしまったのか、考えてみましょう。
 
接客において、質問は大切です。
なぜなら、お客様が何を考えているのか知って、それに合わせて提案をすると
お客様にぴったりなものを提案ができるからです。
 
しかし、さきほどの会話ですと
お客様が「普段はパンツが多い」という事実は知れたものの
その情報だけで提案をしてしまいました。
 
お客様としては
パンツならなんでもいいってわけではない
と、思ったでしょうし
自分が「パンツをよく履く」とせっかく答えたのに
「そうなんですね」だけで済まされてしまったのは
 
「それで終わりなの!?」
 
と肩透かしを食らってしまったような気分だったのではないでしょうか。
ですから、お互い言うことがなくなって沈黙ができてしまったのです。
 

 

  会話がはずむと売れる理由

 

お客様から

「パンツしか履かない」

と返事があったとします。

 
これは、実はお客様の様々な「心の声」を秘めているヒントです。
推測すると、こんなかんじ。
  • スカートは似合わないと思っている(なんで似合わないと思っているのか)
  • 動きやすいから(なんで動きやすいのがいいのか?)
  • 合わせやすいから(スカートが合わせにくいと思っているのはなぜか)
  • 寒いから(スカートだと防寒できないと考えているのはなぜか)
  • 職場でスカートが履きにくい(それはなぜか?男性が多いのか?決まっているのか)
こんなふうに推測していくと、お客様の生活スタイルや服の趣味が
見えてきます。
 
これらは、商品提案をする上で、とても大きなヒントになります。
 
スカートが似合わないと思っているなら、似合いそうなスカートを提案してあげればいいし
動きやすいボトムがほしいなら、動きやすいスカートを提案するという手もあります。
 
パンツはもう持っているからいらないと言われる可能性が大きい。
それなら
穿きたいけど穿けなかったスカートが穿ける、と気づいていただいたほうが
シャツに加えてもう1点買ってくれる可能性が高まるのです。
 

 

  「なんでだろう?」という気持ちから、会話は膨らむ

 

それでは、どうしたら会話は膨らんでいくのでしょうか。

 

それは、
お客様からの返事に「そう答えたのはなぜか」を確認していくことです。
 
会話が止まってしまうのは、
もうちょっと突っ込めるところが、突っ込めていないから。
 
では、どうしたら突っ込めるかというと
「なんでだろう?」と考えるクセをつけること。
 
たとえば「パンツを穿くことが多いです」とかえってきたら
 

「パンツを穿くことが多いんですね。なぜですか?」

 

と、聞いてみます。

と、言っても、そんなにストレートに聞いてもお客様も答えにくいので

 

パンツを穿くことが多いのですね。と共感したうえで

 

  • スカートよりも動きやすいからでしょうか。
  • パンツに合わせるトップスを多くお持ちだからでしょうか。
  • 寒い日が続いたからでしょうか。
など、聞いてみるとよいでしょう。
それに対し返事があって、それに対しても「なんで?」を聞いてみるといいですね。

 

  他にも、こんな返事をスルーしていませんか?

お客様が答えたことで、流しがちなのはこんな言葉。

 

  • ◯◯(色やデザイン)は着ないんで
  • ◯◯(仕事など)で着るんです
  • ◯◯(ジーンズなど、特定のアイテム)が多いです

 

 
 
「◯◯は着ないので」はさっきのパンツの例に代表されるものですね。
他にも「黒は着ないです」「襟のあるものは着ないです」「お腹が出るようなものは着ないです」などがあります。
 
シーンを表すものが「◯◯で着ます」。
このノートの例にあるように、仕事で着る、とか入学式とかオケージョンはわかりやすいですが、一番逃しがちなのが「普段遣い」というもの。
普段、と言っても人それぞれの「普段」は違いますよね。
 
「お仕事でも、お休みの日でもお召になれるスカートですが、お休みの日はお子さんとどちらに行かれますか?」
みたいに聞くと、公園で砂だらけになる場合は流石に仕事と併用できないな、みたいな話になってくるわけです。
 
持っているものが多いのを表すのが「◯◯が多い」。
「黒が多いです」「デニムが多いです」「シンプルな服が多いです」
など。
こちらも、デニムと言っても、様々なものがあります。
シンプルと言っても、人によってどのようなものなのかは個人差があるでしょう。
 
シンプルってこんなかんじのですか?と商品を見せながら確認するといいですね。

 

  まとめ

質問はしているようで、その先をツッコんで聞いてみないと
表面的な回答で終わってしまいます。
 
すると、会話も止まり、必要な情報がを回収しきれていないので
提案がズレてしまいます。
 
大切なのは質問した後、いかに会話を深めていくか。
お客様の答えに敏感になり
「なんでだろう」と疑問を持ち
「ということは、こういうことでしょうか」と聞けるようになりましょう。
というわけで

今日もありがとうございました。

それではまた今度!

 

 

 

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