前回まで、テレビ局の置かれている状況を外側から分析してみたが、今回は局内をみてみよう。
 

 
特定のテレビ局では支障が有るので、現状の構成に従ってガバナンスを重視した架空のテレビ局の組織図を組立ててみた。準キー局程度の500~600名体制で考えてみることにする。
 
キー局を「百貨店」になぞらえば、「スーパーマーケット」と考えれば解り易いと思うが、これは比較的「報道」を重視した組織と云えよう。普通の準キー局レベルでは、報道部門を提携会社に依存している場合が多いのが実情だからだ。
 
組織
 

 
次世代のテレビ局を考えた場合、相当部分がICTとAI、制作以外の外注の活用で組織のスリム化が図れることだろう。
 
但し基幹放送局は、総務大臣からの免許制なので地上放送を続ける限り、「第一級陸上無線技術士」(出力の小さな場合は「第二級」でも可)の資格を持った人の配置が義務付けられている。
放送技術部などにいて、主調整室(マスター)を受け持つ。放送業務では、例え1秒電波が止まっても重大事故となり、行政処分の対象になる。
 

 
今後は、超短波(UHF)デジタルテレビ放送の配信だけに止まらず、インターネット利用など、多角的な配信方法が導入されることは間違いないだろう。
 
もう一つの課題は、報道、制作局などの「制作部門」と、編成、技術局などの「配信部門」に大別することが出来る訳だが、部門の仕分けも放送局経営の肝心な指針になると思われる。
 
 
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