ゴットフリート・ライプニッツ(Gottfried Wilhelm Leibniz)は、Pascaline を改良して乗除算を直接計算できるようにした「Stepped Reckoner」を発明した。重要な点は段付歯車機構である。ライプニッツは二進法の提唱者であり、今日のコンピュータは全て二進法に基づいて動作した。
1820年
フランス
シャルル・グザビエ・トマ・ド・コルマ(Charles Xavier Thomas de Colmar)が開発した「Arithmometer」が最初の量産化された計算機。この形式をトーマス型計算機という。
ケンブリッジ大学のモーリス・ウィルクス(Maurice Vincent Wilkes)と数学研究所のチームは、世界初の実用的なプログラム内蔵方式の電子計算機「EDSAC」を開発した。水銀遅延線メモリによるプログラム内蔵式で、ジョン・フォン・ノイマン(Neumann János)がまとめたEDVACレポート(First Draft of a Report on the EDVAC)による。
世界初の商用汎用電子式コンピュータ「Ferranti Mark 1」をフェランティ社(Ferranti International plc)が製造販売を開始した。マンチェスター・ビクトリア大学のフレデリック・C・ウィリアムスとトム・キルバーンが1949年6月に 開発されたManchester Mark I をベースにして、主な改良点は記憶装置の容量増、乗算器の高速化、命令の追加である。
1951年04月
イギリス
外食・ホテル産業大手 J. Lyons & Company は、商用コンピュータを開発し、LEO I (Lyons Electronic Office) が稼働した。世界初の会社の通常業務を処理するジョブを実行した。続いて11月から傘下であったパン屋の毎週の売り上げ集計をLEO上で行い、これが世界初のビジネスアプリケーションとなった。
1951年06月
アメリカ
レミントンランド社(現Unisys)がUNIVAC I を販売を開始し、アメリカ合衆国国勢調査局に納入された。46台を売り上げ、1台の価格は100万ドル以上だった。UNIVACは世界で初めて量産されたコンピュータである。
電子回路などでニューラルネットワークをアナログ的に実装した 世界初のランダム結線型ニューラルネットワーク学習マシン、SNARC(:Stochastic neural analog reinforcement calculator)を、マービン・ミンスキー(Marvin Minsky)と Dean Edmonds が作った。SNARCは、現在のAIの基礎となった。
1952年
アメリカ
IBMは IBM 701 を発表。700/7000シリーズの最初の機種であり、IBMのメインフレームの始まりである。1954年の IBM 704 では磁気コアメモリを採用し、その後の大型コンピュータで標準的に使われるようになった。
1954年10月
日本
富士通が最初に製作したFACOM 100 コンピュータであり、日本最初期のリレー式計算機であった。
1954年
アメリカ
フォートラン(FORTRAN)は、IBMのジョン・バッカス(John Warner Backus)によって考案された。コンピュータにおいて広く使われた、プログラミング史上最初の高水準言語である。
電気試験所の和田弘を部長とする電子部は、トランジスタを研究する部門であったが、その中の回路技術研究室の高橋茂、西野博二らは1955年からトランジスタによるコンピュータ「ETL Mark III」の開発に着手した。
1956年7月に世界的に見ても最初期のトランジスタ計算機となった。
1956年
日本
富士通最初の商用コンピュータ FACOM 128 を完成。
1957年11月
日本
電気試験所は、商用化事務用途を考慮したトランジスタ式計算機「ETL Mark IV」が完成した。BCDを基本方式として、磁気ドラムメモリを使用した。機械部分は北辰電機製作所に、磁性体はテープレコーダーの東通工が開発した。また、Mark IV を利用した機械翻訳機「やまと」が開発された。その過程で文字認識装置も開発されている。
国鉄で座席指定券類の予約・発券のためのコンピュータシステム「マルス」(MARS = Multi Access seat Reservation System)を導入。マルス1は最初のマルスで、国鉄の座席予約専用のシステムだった。
ハードウェアは専用に設計されたもので、記憶装置としては磁気ドラムを採用した。
1960年04月
アメリカ
CODASYL(Committee on Data Systems Languages)執行委員会によって、最初の仕様書は1960年4月に発行され、通称「COBOL-60」と呼ばれている。アメリカ政府の事務処理システムは全てCOBOLのみで納品されることとなった。これに伴い、COBOLは事務処理用言語として世界中に普及することになった。