1先天性心疾患
チアノーゼの鑑別
低温、四肢の動脈、または静脈閉塞、心拍出量↓
肺疾患の低酸素血症、右―左シャント(Fallot、Eisenmenser)、メトヘモグロビン血症では中枢性(動脈性)チアノーゼが見られる。つまり動脈血酸素分圧が減少していれば、中枢性である。100%酸素で改善しないチアノーゼは右左シャント心疾患である。
末梢性チアノーゼは静脈性で低拍出量の代償機構である。
カテーテル所見
肺動脈圧は20/8、右室圧は20/4、右房圧は4、大動脈圧は120/70(当たり前)、左室圧は120/8、左房圧は8である。
左右シャント
肺血流↑で、肺高血圧症からⅡp亢進→Graham-Steel雑音となる。
ASDは学校検診の心雑音で見つかりやすく、どちらかというと右心負荷(右室優位拡張の奇異性運動、右脚ブロック、固定性分裂)、VSDはどちらかというと左心負荷(左脚ブロック、第3肋間胸骨左縁に汎収縮期雑音、自然閉鎖の可能性)。Qp/Qs>2、Pp/Ps<1(Eisenmenger化無し)で手術となる。
PDAはVSD型の左右シャント(左心負荷)+ARが特徴。
Valsailva洞動脈破裂は急性発症。
Fallot四徴症(右左シャント)
チアノーゼ心疾患の15%。
1右室性肺動脈狭小化、2VSD、3大動脈騎乗、4右室肥大
PSだからⅡp↓、VSD+PSで右→左シャントとなりチアノーゼ(数か月が大事)になる。また右室からは左室ではなく大動脈に流れるため、左室容量負荷が無い。つまり左心不全がない。脳膿瘍のリスクとなる。チアノーゼの代償性多血では脳血栓も合併しやすい。
大動脈血流↑でⅡa↑で、単一Ⅱ音になる。小児のV1は常に陰性なのに陽性なのもヒントになる。心カテで、RV=LV、RV>PA、AoでO2ステップダウン、右室造影でPAとAoが同時に造影される。肺血流↓より、PHTにはなりえない。左室負荷なし→心不全なし。
治療はanoxic spellではβブロッカー。予防としてモルヒネ、酸素、重炭酸Na(二酸化炭素多くアシドーシス)、α刺激(大動脈への流入↓)、蹲踞。
治療は姑息的にBalock-Taussing手術(鎖骨下動脈―肺動脈)で肺血流を改善する。
※三尖弁狭閉鎖TA
チアノーゼは生下直後から。脳膿瘍はリスク肺血流↓より、PHTにはなりえない。
TS+ASDなので、左室負荷あり→心不全あり。単一Ⅱ音が聞こえる。
治療は姑息的にBalock-Taussing手術かFontan手術(単心室、左室低形成)。
肺血流を増やすためにあえてプロスタグランジンでPDAを維持することもある。
→右左シャント(PSも)は肺動脈への血流の維持にPDA維持が有効。
※単心室;ASDの大きさとPA狭窄の有無で肺血流が減少~増加する≒TA
※大動脈縮窄や左心低形成;血流はほとんど右室から肺動脈へ流れる。逆にPDAを維持しないと、大動脈へ行くルートがない。
PDA維持は右左シャントと大動脈に流れないもの。
PDA閉鎖は左右シャント。
完全大血管転位TGA
チアノーゼ心疾患の10%。大血管の付け間違い。
Ⅰ型がASD+PDA。Ⅱ型VSD、Ⅲ型がVSD+PS(ファローに近い)。
RV→Ao(チアノーゼ)、LV→PA(PHT)を証明する。
X線では卵形心陰影、エコーでAoがPAより前(この正常の位置関係はCTで考えない。
解剖図やエコーでPA→Aoと並んでいることを考えればいい。)、心カテでRV=Ao、LV=PA。
右室圧は左室圧より高い。心不全を起こすのでドパミンを投与する。
姑息的にはⅠ型はBAS(バルーン心房中隔切開)、Ⅱ型は肺動脈絞扼術(ファローに近づ
ける)を行う。根治的にはⅠ、Ⅱ型はPSがないためつなぎかえのJatane手術を行える。
それ以降はⅠ型はSeening手術。
姑息的にはⅢ型はBalock-Taussing手術。根治的にはRastelli手術。
肺動脈弁狭窄症
ASDと同じような病態を示す。PSなので、胸骨左縁第二肋間に収縮期雑音が聞こえる。
右室負荷があるが、シャント疾患ではないため、Qp/Qs=1に保たれることがASDとの違いである。治療は経皮的バルーン形成を行う。

