いざなのことばと遊ぶ -16ページ目

いざなのことばと遊ぶ

要は僕の遊び場です

初めての方は【初見の方へ】という記事を見てくださると喜びます。僕が。

ずいぶんと前の話です。


俺が京都に移り住む直前の話です。


ウチの父ちゃんは大層キャラが濃く、何故かファンもいるので父ちゃんのイメージダウンを狙っての息子からの姑息な攻撃です。





もう4年前になるのかな?



俺は仕事から帰ってきて、いつもの通り本を読んだり、ブルース・リーの真似事をしていたら突然隣の本宅から呼ばれた。

何事かと思い行ってみると、父ちゃんがテレビを見ていた。

その番組とは、京都の五山送り火の生中継だった。有名な大文字のやつ。

父ちゃんが「京都に住むならいつか、これ手伝って来い」と言う。

俺も興味はあったので、出来ることなら生で拝見したい参加したいとは思っていた。

で、父ちゃんに渡された牛乳酎を恐る恐る呑みながら送り火を観賞していた。

その日はウチのチビ共は三人で北海道、すぐ下の弟は仕事、兄は給料日直後のため遊びに行ってる、で食卓には父ちゃんと母ちゃんと俺しか居なかった。

久しぶりの静かな静かなメシ。と言っても嫌な静けさではなく、子育ても夏休みの両親と送り火を見ながら盆を終えつつ友人が遥々、香川から送ってくれたうどんを食べる。酒付き。

扇風機の穏やかな風と、蚊取り線香の匂いが更に夏を強調する。



気持ちの良い静けさが家を覆う。

心地よさも手伝って、すっかり酔ってしまうほどに俺はなっていた。


幸せとはこういう事なのだろうとボンヤリと千鳥足で俺は感じていた。

親父が息子と盃を交わす。二人して顔を紅潮させながら、次第に口ぶりが浮ついてくる。ソレをみて母が「二人ともいい加減にしなさいよ」と笑みをこぼしつつ枝豆を持ってくる。

そう幸せなのだろう。

その絵は幸せそのものだろう。










ただ一つの事象を除けば・・・。

















父ちゃんは終始、全裸だった。




リリー・フランキー的に言えば、L・A化していた。ラな人だった。


別に宗教上の理由ではない。


そんな父ちゃんでも一応気を使っているのか、座っているときだけはその脱いだパンツを股間に被せているのだ。


なら履けよッ!!


でもって、便所に行くときとかは、何も隠さない。



履けよッ!!


父ちゃんは昔から裸派らしいが(裸派ってなんだ)ソレでの失敗も多くあるという。



なおさら履けよッ!!







そして、得意気に言うのだ「きんもちいいぞ」(満面の笑み)と。






し  る  か  !!!!



服  着  ろ  ッ  !!!!!





元職場にT氏という変態がいた。



吉田の中では変態とはネガティブな意味ではない。むしろ、神に近しい感じ。



俺は昔から職場の人間たちには恵まれてきた。色んな意味で。(主に変態に囲まれてるという意味合い)

唐沢利明(漢字違う?)激似の寡黙な寿司職人や

元芸人の当時課長(400万の借金を死ぬ気で返した)、

長年米国に住んで帰国してからは○ーディアン・エ○ジェルスの副理事長(当時)、

役者志望のビバリー(あだ名)、

不思議なプレイに性を感じる二枚目、


プレイの時は全身くまなく絶対に!舐め切る!絶対だッ!と豪語する監督志望、


等々津々浦々にバラエティに富んだ変態揃い踏みだ。


無論、この話の主役であるT氏も例に漏れず変態であった



ある日、事務所の奥にある喫煙所で(吉田のベストプレイス)ソファの上に『ケルト音楽の歴史と人間達』タイトルはうろ覚えだが、そんな感じのニュアンスの本が転がっていた。

吉田は暇を持て余しすぎていて、煙草を鼻から吸ってみようかな、それとも柿の種を鼻から食べてみようかと思う位に暇の末期症状を発症していたので、柿の種を鼻に突っ込んだままその本を手に取ってパラパラっとめくってみた



なんもおもしろくない。



フィドルがどうのこうの、マリンバの元祖がどうのこうの。

つまらなかったので、鼻の柿の種を飛ばして本に穴を開けてやろうとしたら、T氏が戻ってきた。

「これT氏のですか?」と吉田。


「です。図書館で」とT氏。


「それとコレを」とT氏。


T氏は鞄からCDを出した。それはなんと『マイク真木』の若かりし頃だった。何故かそのCDにはマイク・真木の出世作『バラが咲いた』が三曲入っていた。

「な、何故にマイク・・?」


「いやぁ好きなんですよ」とT氏。

続けてT氏は言った。

「この本読みながらこのCD聴いたら、よかったですよ!凄く!」


マイクとケルトに一体どんな因果があったというのだろう。

吉田にはT氏が解らなくなっていた。。。




他にもこんな話がある。


数年前の夏、T氏は盆踊りか何かの夜祭りに出かけたらしい。一人で。

なかなか凄い人混みだったようで、歩くだけで疲れてしまって道の端っこで休んでいた。

もともと祭りを見に行くというより、祭りに出掛ける人達をみるつもりで出向いたという。

薄々気付いていたが、変な人だ。変態の匂いがしてきた。

で、人の流れから外れ、そのメインストリートを望める位置で休んでいたら先客がいたようで、老人が一人立っていた。


T氏は自分と同類の人かな?と思い、声も掛けず突っ立って行き交う人の群れを眺めていた。

するとその老人が前を向いたまま後ろ、つまりT氏に突然手を伸ばしてきた。

その手は、そのままT氏の二の腕を掴んだ。

だが、T氏は良い意味で変態なので、ソレに反応を示さず頭の中で「あぁ掴まれているなぁ」とボンヤリ考えていた。

その話を聞いた吉田には全然状況が理解出来なかった。


二の腕を掴んだまま離さないまま、こちらに一瞥もくれない見知らぬ老人に、ソレにツッコむ気が無いボケ殺しのT氏。


その状況にツッコみたい気を抑えつつ吉田はそのアホ合戦の続きを聞いた。



相変わらず、腕を離さない老人にソレを気にも留めないT氏。
待つ事10分。



10分!!??長ェェ!!



で、突然老人に動きがあった。

「う、うわッ!」老人が声を上げた。

「どうしました?」とT氏。










老人はT氏を繁々と眺め、こう言った。
















「・・・テントの柱かと思ってた」

























ちぃぃくしょぅぅぅぉぉぉぉ!!!!!!

言いたかないけど、





ありえねぇぇぇ!!!!



もす!吉田っす。


今日は、だいぶ前に亡くなってしまった我が家のバカ猫(♂)の話。



まず、ウチの猫は馬鹿だ。狩りも下手。身のこなしも愚鈍。メシには我儘し放題。喧嘩は弱い。さらにはどうやら焦がれた相手を口説くのも下手。という歴代の中でも、最弱、脳無し、モテないと三拍子揃った超がつくヘタレ猫だ。

そんな猫も発情期にゃ恋をする。


一途にも一匹の猫をネチネチネチネチ追い掛け回していた。まぁその猫にも全く相手にされず、青春の最果てにいた。


それはもう執拗に追い過ぎて、その猫にはボコボコにされるわ、周りの野良猫達にはリンチにあって、半死半生なメにはあうわでとにかく駄目猫だった。


そんな傷が癒えたある日、ナニがあったのかいつも追い掛け回していた筈のトラ猫がウチの周りを誰かを呼ぶようにグルグルしていた。

で、ウチの猫はというと声を聞いたならすぐにでも駆け出していくかと思いきや、家でごろ寝していた。


んん!?いつのまにか立場が逆転している!?


その日からこっち、トラ猫が我が家の周りを通い妻する日々が始まった。その姿、健気ですらある。

どうやらウチの馬鹿オスは一発ヤッたらもう用は無し。
一度釣り上げた魚には一切餌をやらないジゴロというか、ロクデナシだった。

最初は人間を見ると逃げ出してしまっていたトラ猫も我が家の人間に慣れてきたらしく、昼間は人がいようがいまいが土間で昼寝をするまでになった。

俺の親父も「目がすごく優しくなった。甲斐甲斐しいし、なんとか俺達との関係性も出来てきた」なんて、猫プロな発言をしていた。

そのトラも餌をねだる様になってきて、とうとう触らせてくれるまでになった。ソコには確かに絆めいたモノが出来てきた。


そんなある日、いつもの様に土間で親父とスタッフが作業していると、これもいつもの様にトラが現れた。
休憩をとっている間、トラを膝に乗せ撫でていたスタッフが何かに気付いたのか、こう発言した。

「あ、あれ?・・・このコ、オスだよ!?」

え・・・?


スタッフ一同馬鹿猫がトラを追い掛け回していたのは知っていたため、若干思考が停止した。

その後、スタッフの一人が見てしまったのだという。

ウチのバカオスがトラに跨り激しく腰を振る瞬間を。

いやいやいや、ほんっとうに世の中は広い。

まさか猫にもゲイがいるとは知らなんだ。
新たな世界を垣間見た。吉田は見識を広め、一つお利口になった。


ほら、今もトラが外からバカ猫を呼んでる声がする。




あ、これが本当の『猫撫で声』・・・。




お後がよろしいようで。。








追記


その後、バカ猫は最終的に猫エイズと白血病を併発してお亡くなりになりました。


あの猫らしくマイペース甚だしい性格なら向こうでも誰かの膝の上でニャンゴロと欠伸のひとつでもかいていることでしょう。


ちーーん