ずいぶんと前の話です。
俺が京都に移り住む直前の話です。
ウチの父ちゃんは大層キャラが濃く、何故かファンもいるので父ちゃんのイメージダウンを狙っての息子からの姑息な攻撃です。
もう4年前になるのかな?
俺は仕事から帰ってきて、いつもの通り本を読んだり、ブルース・リーの真似事をしていたら突然隣の本宅から呼ばれた。
何事かと思い行ってみると、父ちゃんがテレビを見ていた。
その番組とは、京都の五山送り火の生中継だった。有名な大文字のやつ。
父ちゃんが「京都に住むならいつか、これ手伝って来い」と言う。
俺も興味はあったので、出来ることなら生で拝見したい参加したいとは思っていた。
で、父ちゃんに渡された牛乳酎を恐る恐る呑みながら送り火を観賞していた。
その日はウチのチビ共は三人で北海道、すぐ下の弟は仕事、兄は給料日直後のため遊びに行ってる、で食卓には父ちゃんと母ちゃんと俺しか居なかった。
久しぶりの静かな静かなメシ。と言っても嫌な静けさではなく、子育ても夏休みの両親と送り火を見ながら盆を終えつつ友人が遥々、香川から送ってくれたうどんを食べる。酒付き。
扇風機の穏やかな風と、蚊取り線香の匂いが更に夏を強調する。
気持ちの良い静けさが家を覆う。
心地よさも手伝って、すっかり酔ってしまうほどに俺はなっていた。
幸せとはこういう事なのだろうとボンヤリと千鳥足で俺は感じていた。
親父が息子と盃を交わす。二人して顔を紅潮させながら、次第に口ぶりが浮ついてくる。ソレをみて母が「二人ともいい加減にしなさいよ」と笑みをこぼしつつ枝豆を持ってくる。
そう幸せなのだろう。
その絵は幸せそのものだろう。
ただ一つの事象を除けば・・・。
父ちゃんは終始、全裸だった。
リリー・フランキー的に言えば、L・A化していた。ラな人だった。
別に宗教上の理由ではない。
そんな父ちゃんでも一応気を使っているのか、座っているときだけはその脱いだパンツを股間に被せているのだ。
なら履けよッ!!
でもって、便所に行くときとかは、何も隠さない。
履けよッ!!
父ちゃんは昔から裸派らしいが(裸派ってなんだ)ソレでの失敗も多くあるという。
なおさら履けよッ!!
そして、得意気に言うのだ「きんもちいいぞ」(満面の笑み)と。
し る か !!!!
服 着 ろ ッ !!!!!