コメントチェックをしていたら、私の記事に対して、
「“校長・教頭”って呼び捨てか」
というご指摘がありました。
また、このコメントに対し、
「公務員だから呼び捨てで良い」
というコメントも。
少し驚きました。
「校長」「教頭」というのは、役職名です。
これに敬称を付けなくてはいけないのなら、その前にある「自治会長、協議会長」も呼び捨てにしていることになります。
つまり、自治会長様、協議会長様と呼ぶべきだと。
おそらく「校長先生」「教頭先生」と書くべきだという指摘なのでしょうが、通常、役職に敬称には付けません。
「校長」などそれ自体に尊敬の意味が含まれている役職名に更に「先生」という尊敬の意味が含まれる語句を足すと、私は二重敬語になると認識しています。
二重敬語は逆に失礼になるとされています。
「校長先生」「教頭先生」という呼び方は、かなり一般的ではありますが、私は違和感を覚えます。
実は、よく市長が、「理事長先生」とか「教育長先生」などという言葉を遣っているのを耳にするのですが、私は背中がむず痒くなるような気持ちになります。
私に届く郵便物などにも「伊藤央議員様」という宛名になっているものが、よくあるのですが、これも「役職」+「敬称」で、おかしな日本語だと思っています。
「議員先生」なんてのは、完全に馬鹿にしている場合がほとんどで、この場合は二重敬語で侮蔑の意を表すということで、正しい(?)遣い方かもしれません(笑)
ちなみに、「役職」で止めるのがなんとなく気持ち悪い場合には、「役職」+「名前」+「敬称」にすれば違和感はないでしょう。
「役職」+「殿」ならばおかしくない、という説を聞いたこともありますが・・・。
しかし、「校長・教頭」が呼び捨てだと考える人がいる程、「校長先生」「教頭先生」という呼び方が普通になってきているのでしょうね。
あと、一般的なのは「院長先生」とか。
近年、「変だなぁ」と感じるのは、「立ち上げる」という言葉。
ここ数日は「新党立ち上げ」という感じで、かなり耳にしました。
「立ち上げる」の本来の意味を考えてみると、「立つ」+「上げる」に分解できるので、「立って、上げる」ということになります。
「立ち上がる」という遣い方であれば、おかしくはないのでしょうが、「組織を・・・」という後に遣うならば、「立てる」+「上げる」でしょうから、「立て上げる」が正しいのではないかという気がしています。
私は未だに違和感がありますが、既に「立ち上げる」は一般的になってしまったようです。
私が小学生だった頃、「両想い」という言葉を親が聞いて笑っていたことを思い出します。
「片想い」という言葉はあるが、「両想い」なんて言葉は無いと・・・。
しかし、今では普通に遣われる言葉になってしまっています。
言葉というのは、誤用であっても、それが一般的になると、誤用ではなくなるものだというのも理解しています。
時代とともに変化する性質を持っていることも理解していますが、自分が感じる違和感が、世間一般とズレてしまっているとき、どの辺で折り合いをつけるかというのは、非常に難しいものです。
私の知らないうちに、多くの日本人が「校長・教頭」を「呼び捨て」と感じるようになってしまっているのならば、私も少し考えなくてはならないのかも・・・・。