ある地位につけられ、下に部下をつけられ、日々上からの達成指示と部下からの不満に悩まされる。
なりたくなくとも、いつの間にかそんな位置に追いやられてしまったエンジニアの人たちも多いかと思います。
こんなことになってしまうと、技術的スキルを磨く時間も取れず、仕事は上流工程に追いやられ、いつの間にか技術的な話題からも取り残されるエンジニアとなってしまいます。
エンジニア定年説なんてものは、私自身信じていませんが、そういう風に本来力を発揮できるフィールドから強制的に退去させられたエンジニアは、武器を磨く時間もなく、いつの間にか錆びたレガシーシステムしかわからない、技術的には現場のエンジニアとかけ離れた能力の人となっていたりします。
それでも、技術的スキルは犠牲にしても、マネジメント能力とか他のスキルが成長してるから良いと言う人もいるかもしれませんが、本来第一線で活躍したいことを願うエンジニアにとっては、翼をもがれた感があるわけです。
管理職エンジニアを阻むもの
管理職やチームリーダーのような地位に追いやられたエンジニアが伸び悩む理由は、シンプルに「それに集中する時間がない」からだと感じます。
技術要素に触れる時間がない、開発に充てる時間が取れない、他の阻害要因に時間を押しつぶされ、それに集中することができない。
なんにせよ、あることを成し遂げるにはまとまって集中する時間が必要になります。
その理由は、それを阻害する要因が多いからです。
・ プロジェクトやチームの管理に時間が割かれる
・ 下の子達を教育に時間が割かれる
・ メールなどで仕事の依頼がわんさか来る
・ 不毛な会議への出席
・ 大量の報告書
などなど、どれもこまごまとしたタスクが多いのですが、それが積み重なって集中する時間を阻害します。
集中するためには不要なものを捨てなくてはならない、と言うのは色々なブログや書籍でも語られています。
まさにその通りだと思いますが、それがわかってても会社の風土やそう思っていない人たちからの圧力によってかき消される羽目になることがほとんどです。
もう、ある程度その地位につけたと言うことは、技術は捨てて次のステップへと進みなさいよ、と宣告している感じも受けます。
皆がみんな共通の認識を持っているのであれば、楽に達成できると思います。
自分の技術的能力と言うものを認めさせ、ただ新人の育成やプロジェクトの管理などの最低限業務はせざるを得ない場合もあるので、そのためにとことん自分でする必要のないものを捨てて、自分の強みが発揮できるところへ時間を注力していく。
それを組織の誰もが実践するようであれば、エンジニアとして活きる道と言うのは、自分の前に進み続ける強い意志でどうにかなるものだと思います。
管理職エンジニアとしての活かす道
思うことは、例えば30歳まで現場で働いているエンジニアに対し、そろそろ管理職としてのスキルも身につけてもらいたい、と思っている上司がいるとして、それって本当にその人や組織にとって一番良い答えなのだろうかと言うことを考える必要があるのではないかなと。
RPG風に言うと、そのエンジニアを転職させるわけです。
転職すると能力は持っていても、レベルは下がります。
ただ、現実世界では能力はただでは継続できないと言うことです。
一般的に使わない能力は退化します。
魔法使いから戦士に転職して、ムキムキマッチョになったとしても、そのうち魔法は忘れ、ただの戦士になってしまうわけです。
その能力を退化させないためには、個人の努力によってカバーできるかもしれません。
しかし、会社ではその時間を与えることはしないわけですから、おのずと純粋に魔法使いだったころの能力は、徐々に退化する一途をたどります。
その組織は誰を何に育てたかったのか?
魔法使いだったのか、戦士だったのか、はたまた商人だったのか。
色々な能力を持つ人が様々な職で成長していったとしても、その最終系は管理職として、チームをマネジメントする人が出来上がればよいのか。
魔法使いは、最後にとんでもない魔法を覚えるわけですよ。
そこまでの成長を待たずして、何でもかんでもジョブチェンジさせるのはどうなのか、そのエンジニアの活かす道というのを、個々に考えていくべきではなかろうかと思います。