エンジニアとしていろんなシステム構築に携わっていると、そのシステムにより効率化された結果、職や地位を失う人っていうのが結構出てくるのだなと感じます。
何をいまさらという感じですが、この不況の折そういったことがどんどんと進行している状況を見ると、自分が作ったシステムがある人には幸せをもたらし、その一方で不幸とは言わずとも何らかの害をこうむる人もいるのだということを目の当たりにすることが結構あったりします。
企業にとって経費を削減するというのは、金のかかるモノを切り捨てる以外に、余剰にかかっている人件費を削減するというのも当てはまるわけです。
その余剰な人件費を切り取り、他に当てはめることができる余白があるのであれば、単にその人はやるべき仕事が変わるというだけで済みますが、それがないのであればその人自体も切り捨てざるを得ないという状況になってしまいます。
システムにより仕事が効率化しても余剰な人員を抱え込んでいるのであれば、何の効果を持たないということになってしまいますので、そういったところで効率化という名の下に整理されていってしまうわけです。
ただ、人間の歴史の中でそういった革命的発明のおかげである職業が消えていき、そしてその発明のおかげで新たな職業が生まれるということを繰り返していっていますので、自然の成り行きといわざるを得ないかもしれません。
コンピュータの発明によって工場などでは人を介するよりはるかに生産性が高く、効率的にモノが作られるようになり、それによって工場勤めの人は職を失うか、ホワイトカラーへ移っていくというような選択を取っていっています。
これは何も非エンジニアの人だけに当てはまることではなくて、エンジニアにとっても同じようなことが言えます。
高度な開発ツールの登場によって、少数でも高度な開発が行えるようになりましたし、能力の高いエンジニアたちによって作られた、洗練されたWebサービスがタダで使えるようになったおかげで、わざわざ高価なソフトウェアを買おうという機会も少なくなっていっています。
このご時世、「ホームページ作ります」だけでは食っていけないでしょう。
私自身も、ここ数年でネットで流行っているWebサービスなんか見てると、こういうのはとてもじゃないけど自分では作れないなとか、こういうのが実務化して企業内になだれ込んできたら、自分やっているエンジニアの仕事なんてほとんど残らないだろうなと感じたりします。
システムが人を幸せにするか?という問いに対しては、ある人はYESと答え、ある人にはNOと答えます。
ただ、NOと答えた人も別のところで高度なIT技術によって支えられているのは事実です。
右から流れてきた書類を左に受け流すだけの仕事をしてた人が、ペーパレス化のシステムによって職を追われたときにシステムを恨むでしょうか。
一時的な感情はあるかもしれませんけど、そこにとどまり続けた結果ともいえます。
自分自身、「あなたにとってIT技術は幸せにしてくれるものか?」という問いに対しては、「利用する立場なら幸せ」というのが一つの答えかなと思ったりします。
(もちろん利用したくないけどそうせざるを得ないシステムというのもありますが)
私たちは自分たちがやっていることが何によって置き換わる可能性があるのかということを少し考えておかないといけないかもしれません。
そして、それに応じた身の振り方を考えて、日々そうはさせまいと自分の中の価値を高めておかなければならないのだろうなと感じます。
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