「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉 (光文社新書)
「食い逃げされてもバイトは雇うな
」の続編にあたる本です。
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 」からの一連の作品の中でもっとも会計について触れられている本でもあります。
そういうのを期待して買っただけに、前回までの作品には少しあれ?って感じを受けたところもあるのですが、(結果的には、これはこれでよかったと思いましたけど)この本では、その会計の領域にもう少しだけ突っ込んだ内容になっています。
一連の作品どれもが読みやすいなと感じましたが、それは会計という切り口ではなく、その最も基本となる数字という構成要素にスポットを当てて解説しているからだと感じます。
前回の「食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉 」にも書かれていたことですが、数字は99%の意識によって変わると書いてたように、会計の基本は数字だから数字に強くなれば、会計も自然と分かるよというのがコンセプトのように思えます。
前々回の「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」と前回の「食い逃げされてもバイトは雇うな」という作品では、身近に潜んでいる数字の魅力を解説した本です。
数字というのは、扱い方だけでこんなに人々を動かす力を持ってたりするんだよと。
それは魅力というように陽の部分に特化して書かれていて、今回の本では陰の部分というかその魔力について触れられています。
その数字は人をだます事もできますよとか、数字にばかり頼る事で生まれる弊害について触れられています。
数字の魅力と魔力の2つが対比できていて、読んでていてなるほどと同時に、会計士がなんでそんな相反する考えを持ったのだろうとも感じました。
あとがきに書かれていますが、筆者はどちらかというとその陰の領域に触れたかったようです。
そうなってしまった理由は、想いが強すぎたせいだと思います。 想いとは、「会計信仰」への反発です。 会計についてはここ数年、ビジネス書・ビジネス誌を中心に頻繁にとりあげられていますが、私は「会計が信頼されすぎている」と感じています。「会計がわかればビジネスがわかる」的な過大評価が目につくのです。
会計という領域に踏み込まなくとも、数字というのは日常にあふれ、私たちはそれに納得感を覚えたり、またそれによって騙されたりしています。
なので、我々はもっともっと数字を意識しないといけないと感じます。
その数字を意識し始めるというのには分かりやすく向いている本だと思いました。