Valsesia イタテン発祥の地へ 3 Belvedere
Osteria del Belvedere (良い眺めの小料理屋)
おいしい料理を作ってくれたのはこの旦那だった。
お勘定しながら、
‘‘妻があなた達によろしく言ってましたよ‘‘
今さっき6歳の子供を学校まで迎えに出たらしい。
釣りの話は...? テーブルで待っていたのに...
それならこっちから
‘‘実はミラノから...
...日本にもテンカラって言うよく似た釣法があるんですよ...‘‘
彼もだんだん興味を持ち始めた。
‘‘ちょっと待ってね‘‘
持ってきたのは額に入った彼のお父さんが使っていた馬素。
白馬の尻尾の毛で作られている。
本に載ってたのと同じだ。
そしてイタテンの説明が始まった。
よく知ってること...
毛鉤の歴史は紀元前マケドニアの時代から、
ヨーロッパに初めて毛鉤が登場したのがここValsesia、
雌馬の毛は尿で濡れるから弱いので使われていなかった、など
本を読んだり調べたりしてたから
言っていることもよく分かる。
知っている限りテンカラのことを説明した。
竿と毛鉤は車においてきたので見せられなかったが
彼のノートパソコンからネットで伝承毛鉤の画像を見せた。
これには彼もちょっと驚き...
目が輝き始めた...
テンカラ竿、馬素、テンカラの動画も見せた。
‘‘この週末、マス釣りのイベントがあってね、
昨日はValsesiana(イタテン)のデモストレーションで
10人ぐらいで竿振っていたんだよ‘‘
あら...残念。
それも昨日...1日違い。
‘‘誰かValsesiana(イタテン)で釣ってないか漁協の監視員に聞いてみよう‘‘
早速携帯で...
この監視員はどうもイタテンをするみたいで
‘‘川にいるなら釣っているところ見せてあげてくれないか‘‘
頼んでくれたが今日はちょっと時間が取れないと...
でもここまでしてくれるなんて、有難い。
話しているうちに分かったのは
彼、このOsteria del Belvedereのオーナー兼シェフ
そしてなんと...
セジア谷の漁協の会長さん
マルコ ヴェズィアーガ
Valsesianaのことをよく知っているマルコ、
‘‘TENKARA‘‘は初めて耳にする言葉だった。
Valsesia イタテン発祥の地へ 2 Varallo
BorgosesiaからVarallo へ
ヴァラッロ、なかなかかわいい小さな町。
Fiume Sesia セジア川が支流のTorrente Mastellone支流のマステローネ川と分かれるところ。
まずは我が家の姫様(7ヶ月の我愛娘)のお食事を並木の下ベンチで。
そして釣具屋で教えてくれたお勧めのオステリアへ
Sacro Monte (サクロモンテ山の上にある13世紀の教会)
に行くロープウエイの乗り場の前にいいお店があるよ、と聞いていたから
地図でみても町の中心の広場からから歩いても5分ぐらいだ。
広場から裏道に入り少し上り坂になる。
ロープウエイの乗り場が見えてきた。
郷土料理の店とちょっとその先のOsteria del Belvedereの2軒。
,
‘‘Osteria del Belvedereがおいしいって言ってたじゃない‘‘
‘‘ちゃんと聞いてなかったでしょ...‘‘とかみさんに叱られた。
たしかに...
釣具屋ではけっこう興奮気味だったから、イタテンに...
本当は郷土料理のほうにも興味があったがまっいいか...と
結局ちょっと坂を上ったところ、Osteria del Belvedereに入る
( Osteria小料理屋 Belvedere 良い眺め)
あれ...誰もいないね、お客さん。
おいしいのかね、ほんとに...
とても親切な応対、このお店の奥さん。
前菜は1皿二人で分けてと第2皿の肉料理をおいしい赤ワインと一緒にいただいた。
奥さん、料理を運ぶたびに一言二言。
やっぱりイタリア人、よく話すこと。
Borgosesiaの釣具屋で買った‘セジア谷のガイド‘を見て
‘‘あら、 あなたも釣りするの...!‘‘
ミラノからValsesianaを見に来たというと
‘‘うちの主人も釣りするのよ、フライだけど。
イタテンの竿も一本持ってるんじゃないかしら
彼に聞けばきっと何か教えてくれるんじゃない...?
主人はシェフなの、だから今は厨房にいるけど
あとで食べ終わったころを見計らってテーブルによこすから‘‘ と
肉料理の後はチーズの盛り合わせ。
デザートも美味しくいただいた。
うちのかみさん、
‘‘Osteria del Belvedereにして良かったでしょ‘‘ と
エスプレッソのコーヒーも飲み終え...待てど待てど
旦那なかなか登場せず...
待ちきれず‘‘もう行こう‘‘と、かみさん...
支払いは店の入り口のカウンターで
ちょっと頭の薄いおじさんがテーブルでノートパソコンやっている。
ひょっとしてこの人?
もしかしてこれが旦那なの????
つづく...
Valsesia イタテン発祥の地へ 1
この2ヶ月、ずっと気になっていたValsesia
休日に家族そろって車でイタテンの発祥の地へ・・・。
Milano からTorinoに向う高速に乗り1時間、Romagnano sesiaで降りる。
そこから国道でモンテローザ(4000mを超える北イタリアの山)に向かってsesia川を上っていく。
およそ30分でボルゴセージア(Borgosesia)に到着だ。
ここにイタリアテンカラの仕掛けが手に入る店がある。
ツタに覆われた古い建物、フライと狩りの専門店。
ドキドキしながら店の扉を開ける。
店内には古い竹のフライロッドが飾られていた。
愛想の良いオーナー、さっそくミラノからイタテンを調べにきたことを伝えた。
日本にも古くからのよく似た釣法があると…
‘‘もう少なくなってきたよヴァルセジアーナ(Valsesiana)で釣る人…
ほとんどフライフィッシングだね‘‘
それでも親切に説明してくれた。
馬素は切らしてなかったが4.5mのナイロンの編みこんだテーパーラインがあった。
そしてイタリアのテンカラ毛鉤、木の小さな箱を棚から取り出した。
ドキドキ… 玉手箱のふたを開けるような…
あっ、思ったとおり…
ほんとに似てるな~
逆さ毛鉤3本の仕掛けになっている。
ビニールに入っているからハックルはつぶれている…
イタリアっぽいな…こういうところは
テンカラの竿と仕掛けは持参していたのでオーナーに見せた。
日本のテンカラ竿3.3m、日本の毛鉤。
和毛鉤には ‘‘ なるほど… おなじだね ‘‘ と
Valsesianaの竿は4mから4.5mもう少し硬調子だといっていた。
ヴァルセジアーナ(Valsesiana)で釣っているのをぜひ見たいというと
ここから15kmのVaralloに行ってみろといわれた。
‘‘誰か釣ってるといいね‘‘
ちょうどお昼前だったのでVaralloでのおいしい料理屋の情報も聞いて…
毛鉤仕掛け3本を3セットとValsesianaの4.5mのテーパーラインを購入
‘‘3.3mの竿なら太いほうから切って竿と同じ長さにするといいよ
テーパーラインと毛鉤仕掛けの間に50cmぐらいの道糸つなげるといいよ‘‘
親切なアドバイスも頂いた。
そしてBorgosesia から Varallo へ
ひとまず…収穫あり!
Pesca alla Valsesiana
Pesca alla Valsesiana
イタリアにもテンカラがある。
その名は<セジア谷の釣法>pesca alla valsesiana
ペスカ アッラ ヴァルセジアーナ
これがイタリアテンカラの名前でこの谷独特の釣りかたのようだ。
pesca 釣り
alla の (英語のof)
valsesiana ヴァルセジアーナ valsesia セジア谷 (valle 谷 sesia セジア)
valsesiaはイタリアでも一番きれいな渓谷、 ピエモンテ州セジア谷(valsesia)
フライマンたちの憧れの場所。国外からも釣り人が集まるところ。
本屋で一冊イタリアテンカラの本見つけた。<la Pesca alla Valsesiana>
フライの歴史を中心にイタテンの歴史と語り部が綴られている。
もしかしたらどこかに共通点があるのではと思いながら
わくわくして読んだが、結構難しい。
ラテン語が出てきたり...毛鉤釣り全般の歴史が多い。
15世紀頃からの伝統的な漁師の釣り。
水面に落ちる羽毛にライズする魚にヒントを得た毛鉤はシンプル。
漁師が釣っていたのはテーモロ(Thymallus thymallus サケ科 )
酸素の多い澄んだ水の清流に住む背びれの大きい魚。
テーモロの魚肉は TIMO ティーモ (タイム・thyme しそ科のハーブ) の香りがし珍重されたいた。
http://www.thymallus.it/StudiTemolo.htmlライン(馬素)には白馬の種馬の尻毛のみが使われていたようだ。
雌馬は放尿時に尻毛を濡らすためその強度が弱いとの事。
20本から18、15、12 と編みこまれ最後は2本、その先に3.4本の毛鉤。
http://pesca360.forumcommunity.net/?t=1928306&st=15
毛鉤はシンプル、日本の伝統毛ばりとほぼ一緒。
絹で巻かれハックルにはカケスの羽。
イタリアのテンカラも職業漁師、サイズをそろえて数を釣る釣法。
釣り方は十人 十色といわれ、その釣法を簡単に他人に明かすことはなく
魚籠持ちになり師匠の釣法を見て学ぶのが唯一の上達への道だったという。
調べれば調べるほど似ている…
もしかしてテンカラの起源は西洋…それともPesca alla Valsesianaは日本から…
こんなに離れた西洋でほとんど同じ毛鉤で、単なる偶然の一致なのか…
鬼のアドバイス
...見よう見まねのテンカラ。
情報はすべてインターネットから。
フライショップでイタリアにそっくりの釣があると言われたあと
インターネットで ”イタリア” と ”テンカラ”、の2語の検索をしまくった。
その結果たどり着いたのが「鬼」のブログ、アメリカ釣行
「イタリアにもテンカラと同じような釣方があるよ」
アメリカへ釣りに行ったときに
現地のイヴォンさんに言われた言葉らしかった。
報告せずにはいられなかった。
イタリアのテンカラをどうしても伝えたくて「鬼」のブログ読者になったら
マイページができていた。
まだ竿も振ったこともないのにテンカラにハマった。
師匠がいないが、力強い見方がいる。
鬼...
いつも遠くから一言アドバイスをくれる。
はやく最初の1匹を釣ってその喜びを伝えたい。












