ミンククジラは能登半島で年間数頭程度定置網で混獲されています。能登町では人気があり、すき焼きや刺身で食べられています。
ミンククジラ(仰向けの状態)
私は刺身が好きで、仲買人の方からキロ単位で直接購入したこともあります。筋肉の部分もさることながら皮の部分は甘味があり大好きです。
昔は、高級牛肉と同じくらいの値段だったのですが、近年は価格が下がっています。特に、皮の値段の下落が著しく、ビックリするくらいです。個人的には有り難い話なのですが、大量に混獲されるようになったわけではないので、需要が低くなったということでしょう。
クジラ食文化の衰退をスーパーの値段で実感しているわけです。これからも食べる人がだんだん少なくなっていくのでしょうか。寂しい限りです。
捕鯨は諸外国からの批判が強く、食べなくても良いのではという意見もあります。でも、そんなことを言うとジビエ料理を食べられなくなりますよね。少なくとも私は食べ続けようと思います。
市場のミンククジラ(手前から背中の皮・腹の皮・筋肉)
筋肉の部分は一度凍結するとクジラ独特の風味がします。逆に言うと、生鮮の状態だと何の肉かわからないくらいです。あっさりとしていて、それでいてうま味がしっかり感じられます。筋肉部分の刺身に関しては、凍結していないものが好みです。
味を説明するのが難しいのですが、馬肉の刺身が一番近いかもしれません。流通しているクジラ肉のDNAを調べたら、馬肉だったということがあったくらいです。
皮の部分は甘味があり、筋肉と皮を重ねてしょう油につけて食べると絶品です。薬味は生姜がお勧めです。食べたことがない人には是非試して欲しいものです。
筋肉の刺身
皮の刺身