2020年1月の再販を機に手に入れた旧キット「1/48 ビルバイン」を、レビューを兼ねて製作していきます。今回はすべての工程を終えて完成した姿と、改修前の仮組みとの比較に加え、他のキットとの大きさの比較などもお届けします。
 

 

 

 

旧キットのドッシリしたボリュームあふれる雰囲気はそのままに、関節位置を見直したことによって、まったく違うプロポーションへと生まれ変わりました。もともとの造形がアニメの雰囲気を忠実に再現していたこともありますが、ここまでイメージが変わるとは予想外でした。

 

外装パーツはすべてオリジナルのものを使用しており、左手首は旧キットならではのツルンとしたパーツに、スミ入れペンでモールドっぽく描いたものです。またバーニアタイプに換装したふくらはぎのスラスターも、本来は脚部に内蔵されるパーツを転用しています。ストックしているジャンクパーツへの交換も考えましたが、今回はあえてノーマルにこだわることにしました。

 

 

 

 

関節は一応可動するものの、腕部など一部を木工用ボンドで固定しています。また塗装剥げを避けたいのと、ポリキャップ非採用の旧キットということもあり、基本的には素立ちメインの半固定モデルとして製作しました。

 

カラーリングは物語終盤に登場する夜間迷彩仕様をモチーフに、緑がかった印象のアニメ版ではなく、ブルー主体のROBOT魂版を参考にしています。ウイングを赤く塗ったのはそのためで、禍々しさが増してよりダークな印象になった気がしますが、オーラバトラーにはそういった生物的な魅力があります。ちなみに塗料はすべてクレオス水性ホビーカラーで、自衛隊の洋上迷彩色を参考に、ミディアムブルーとネービーブルーをメインに使用しています。
 

 

 

 

背面のオーラコンバーターの影響もあり、前後のボリュームもかなりのものです。全体のバランスが良好なため、意外にも接地性は高く、後ろに倒れる心配はありません。ちなみにこの角度で見ると印象的なツインアイは、塗装のことを考えてプラ板で自作した別パーツで、柄と同じピンクで塗っています。また水転写デカールはもっと貼るつもりでしたが、オーラバトラーのイメージに合わないと思い、使用はごく一部にとどめました。

 

 

 

大きさの比較するため、HGUC ガンダム(REVIVE)と並べてみました。ビルバインは1/48スケールですが、関節を見直して頭身が高くなったこともあり、全高は約18cmとガンプラの1/100サイズに近い大きさです。さらに、前後左右のボリュームもあるため存在感があります。

 

 

 

小学生だった当時に製作した、1/72 ビルバインとのツーショットです。夜間迷彩仕様にあこがれ、テレビで見た記憶をイメージしたものです。仕上がりが粗く今見ると恥ずかしい限りですが、今回ビルバインを製作したのは、実はこの時のリベンジマッチを果たしたい、といった側面もあります。もしタイムスリップできるなら、当時の自分に見せてみたいです(笑)
 

 

 

 

最後に仮組みとの比較です。こうして見てみると赤×白のオリジナルカラーもヒロイックで捨てがたいものがあります。猪首で胴体が短く脚部がハの字に開かないことなどから、全体的にズングリムックリした超合金的なフォルムでしたが、関節位置を変更してプロポーションを見直したことで、雰囲気をガラッと変えることができました。

別キットの製作を挟みつつ約1年半、これだけ長い時間を掛けて製作したことは今回が初めてで、ここに辿り着くまでさまざまな苦悩がありましたが、完成したことですべて報われました。次に作るものは今のところ未定ですが、積みプラをすべて消化したこともあり、まっさらな気持ちで次作の構想を練ろうと思っています。

 


1/48 ビルバイン バックナンバー