ドキュメント・KAI70(3)レース前半戦 | ランニングのれんしゅう大好き!になりたい49歳

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こんにちは!れんしゅう大好き!ですおねがい

KAI70参戦記録の続きです。


前半戦は気持ちに余裕がありました!


 

前回まで:

https://ameblo.jp/iosonoyuck/entry-12900346605.html


https://ameblo.jp/iosonoyuck/entry-12900409887.html


 

 

 

K2・山中湖きららエイドまで 2025.04.26

 

長い旅になるから飛ばすことなく、淡々と走り続けようと決めていた。心拍数ができるだけ上がりもせず下がりもせず一定に保つように。これが今回の作戦だった。

 





 

K1・忍野エイドまで

 



スタート地点である北麓公園を出るとしばらくは下り基調のロードが続く。


 

最初の山の登山口で早速渋滞が発生した。







この時間を利用しておやつを食べようとリュックを下ろさずに背面ポケットに入れたドーナツを取ろうと四苦八苦する。


見かねた後続ランナーが「とってあげましょうか?」とドーナツを出してくれた。

 



ランナーは互いに狂ったレースを走る同志のようなもの。阿部さんのいう同じ地獄をみる仲間なのだ。



こうしたささやかなやりとりをすることは、この後も何度もあった。

 

ドーナツは粉々に砕けていた。飲むようにして食べた。

 

 




 

ほどなく渋滞が緩和され進み始める。



登りは歩く。平坦な道と下りはできるだけ走ること。自分が渋滞の原因にならないように出来るだけ前を走るランナーについていく。良いペースだ。体力は全然余裕がある。脱力姿勢で力まず走るんだ。

 

 


100マイルの選手を間近に見かけることが増えた。





この人たちは前日から走っているんだ。まるで生き仏のようだ。見かけるだけでありがたい気分になる。昔の修行僧もこんな感じだったのだろうか。遭遇するたびに「ナイスラン!」「100マイルすごい!」と声をかけた。おおよその選手は「ありがとう!」「がんばって!」とかえしてくれた。



疲れてるだろうに、返事が嬉しかった。

 



まだ日も高く、景色を見る余裕もあった。

時おり見せてくれる絶景が心を和らげてくれた。

 

 






 

気持ちに余裕をもった状態で最初のエイドに到着。

 



忍野エイドのトイレは長蛇の列ができていた。私はコーラとアミノバイタル、あんぱんとせんべいをとる。


 







 そして再び走り出す。






次のエイドまではたった9km、サクッと駆け抜けていきたい。

 

 



 

地獄の序章・K2山中湖きららエイドまで



 

忍野エイドを出て、ほどなく田園風景が広がる。






地元の子どもたちがハイタッチを求めてきてかわいい。

 

のどかな風景。総社の吉備路のようだ。

なんだ、KAI余裕じゃないか。







のんきな気持ちで走りを進めていると

次の山の入り口にさしかかる道のわきに選手が倒れていた。




 

顔を横にした状態のうつ伏せ。何かの作業途中で力尽きたような恰好をしている。100マイルの選手だ。


噂には聞いていた。道端で眠る選手がいることを。(運営側からは禁止されている)

 



近くのランナーに「大丈夫ですかね?」と聞く。「大丈夫でしょ」大丈夫なんだろうか?



CAVA10 さんだったら脈拍はかったり声かけたりするのかな。



でもここは異常なレースの途上。全ては自己責任の上で成り立っている。具合が悪くなる前に棄権することが前提のレースなのだ。倒れている選手は眠っていると判断し、先を進むことにした。

 




これが最初に見た地獄の風景だった。

 




この後、こうした寝ているのか具合が悪いのかわからないような100マイル選手を見るのはめずらしくなくなっていった。

 

 


花びらが微かに舞っていた



 

アフロのお兄さんが太鼓(タブラ?)をリズミカルに叩いて応援してくれる。

それにあわせて踊りながら走った。

(お兄さん、山道を歩いてきたのだろうか?)

 


 

山の頂上から一気に駆け降りる。

湖がどんどん近づいてくる。






桜がまだ咲いている。景色がきらきら光ってまぶしい。風景に見とれてあやうくコースロストするところだった。




ほどなくして山中湖きららエイドに到着した。

 

 



 

再会、そして夜をむかえる準備

 


山中湖きららエイドは運動施設を利用して設営されているので広かった。ストーブがたかれ、温かい。

後で知ったが仮眠用のエリアもあったそうだ。

 


豚汁のふるまいもあったがパスしてしまった。

お湯だけのみながらおにぎりを無心でほおばる。

 



ふいにチームTAXIのキヨッピーさんが声をかけてくれた。ささやかな再会。嬉しくて気持ちが温かくなる。キヨッピーさんはかなり早く到着してゆっくりしていたのだという。

 





ボランティアの方から、夜のライト対策と、かなり冷え込みが予想されるので寒さ対策をするようにというアナウンスがあった。


 

多くの選手がめいめいに着替えをしていた。

 

トイレに行き、タイツをはいて軽量フリースを仕込む。バフを頭に巻いて、ヘッドライトとウエストライトを装着した。

 



装備替え

 



もうすぐ夜がくる。