年中疲れが抜けなかったり、原因はわからないけれどイライラを訴える女性は非常に多い。
そういう場合は「かくれ貧血」かもしれない。
20〜49歳日本女性の65%は「かくれ貧血」
血中の鉄成分「ヘモグロビン」の値で
男性は13g/dL以下
女性は12g/dL以下
これを「貧血」と診断される。
ヘモグロビンは酸素を全身に運搬するので
ヘモグロビンが少ないと全身が「酸欠状態」になってしまう。
貧血のさまざまな症状は、この酸欠が原因と言っていい。
血液検査では貧血と診断されないが、実際には「鉄欠乏」状態にある人たちを「かくれ貧血」といいたい。
実際に、生殖可能年齢の多くの日本女性は「かくれ貧血」といえる。
「鉄欠乏症の症状」
息切れ、頭のぼんやりした感じ、疲労、ふらつき、冷え症、動悸や「爪の変形」
不安やうつ、睡眠障害などの精神症状、から
心不全など循環器疾病にも関連している。
「原因不明の症状」であるが
鉄の補充によって治療可能である。
鉄不足は生命そのものの危機と言っていい。
よくわからない…
なんとなくだるい…
直ぐに鉄分を補充していただきたい。
貧血なるという事は、体内の正常な生命維持機能が壊れたという事。
「かくれ貧血」を見つけるもう一つの方法」
WHOが推奨する月経のある年代の女性の正常値はフェリチン15μg/L以上で
ヘモグロビン12g/dL以上だと
アメリカでの研究では、21歳までの女性・女児のおよそ17%が、WHOの基準値に基づく鉄欠乏症
最近の研究では
フェリチン30~50μg/L以上で
ヘモグロビン13g/dL以上を正常範囲とすべきとする意見が増えている。
となると月経のある女性の77パーセントが鉄欠乏とみなされる。
従来の基準をギリギリ満たすだけでは足りない
ということでしょう。
成人女性の鉄欠乏率が高いのは、やはり月経に伴う出血が主な原因のよう。
今年、国際産科婦人科連合(FIGO)は初めて「月経のあるすべての女性と女児は、貧血だけでなく、妊娠中以外も定期的に鉄欠乏症の検査を受けるべきである」という勧告をだした。
鉄は体の中で大きく3つの形で存在している。
●「機能鉄」=ヘモグロビン
●「輸送鉄」=血清鉄(トランスフェリンと結合)
●「貯蔵鉄」=フェリチン
その基準値については、専門家の間でも議論が分かれている。
鉄欠乏にならないようにするには
月経のある年代の女性では1日15mg程度の鉄の摂取が望ましい。
しかし、現状では、女性が摂っている鉄分は
平均7mgほどで、必要量の半分だ。
100g中に含まれる鉄の量は、豚肉が13.0mg
鶏肉が9.0mg、牛肉が4.0mgである。
卵は1個0.9mg、本マグロ80gあたり0.9mgだ。
食事で取りきれないとなると
鉄分はどこで取る?
サプリ?
余分な添加物(増量剤、着色料、甘味料、香料、保存料など)を含まないサプリメントをお勧めします。
頻度は高くないものの、
アレルギーをお持ちの方は、製品の原材料を必ずご確認ください。
症状がひどい場合、一刻も早い医師の診断をお勧めします。
処方箋を出してもらいましょう。
サプリより断然効果があります。
薬機法の関係でサプリはかなり効果を低く(含有量)作られています。
なお、男性では鉄欠乏症はまれであり、鉄欠乏症が起こる場合は、胃潰瘍や大腸がんなど、消化管からの出血を疑う必要がある。
もちろん、閉経後の女性も同様でしょう。
ヴィーガン・菜食主義の人も要注意
ただし例外は、菜食主義者やヴィーガンの人だ。
食物中に含まれる鉄には、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」と2種類あって、肉や魚に含まれる「ヘム鉄」は吸収がよい。
だから日本の平均的な、バランスのよい食事を摂っていれば、月経がない人は心配することはほとんどない。
しかし、肉や魚を食べない人は
野菜だけで必要量の鉄を摂るのはかなり難しい。
しかも植物性食品に含まれる鉄は「非ヘム鉄」で、体にとっては吸収が難しい。
要するにたくさん食べてもほとんど身に付かずに排泄されてしまうのだ。
医療者の意識改革も必要
残念ながら、鉄欠乏は放置されている。
このままだと
女性がアクティブに活躍出来ない。
鉄欠乏に対する意識を変え「隠れ貧血」も
治療の必要がある。
女性の皆さんにはぜひ、健康診断や人間ドックを受診する際、鉄欠乏の指標となる採血項目が含まれる検査機関を選択し、ご自身の鉄分の状態を注意して観察してみてはいかがでしょう😉