ポインセチア~クリスマスの夜に咲く祈りの花
冬の訪れとともに、深紅の葉を広げるポインセチア。
その姿は、いつしかクリスマスを象徴する植物として、世界中の人々の心に寄り添うようになりました。
この植物の故郷は、メキシコ。
現地では古くから 「フロール・デ・ノチェブエナ(Flor de Nochebuena)」
――「聖なる夜の花」と呼ばれてきました。
この呼び名そのものが、すでにクリスマスとの深い結びつきを物語っています。
メキシコに伝わる小さな祈りの物語
メキシコには、ある民間伝承があります。
それは、貧しい少女の物語です。
クリスマスの前夜、
教会に捧げものを持っていく習慣がありましたが、
少女は何ひとつ持っていませんでした。
困り果てた少女は、
道ばたに咲いていた緑の草を摘み、
「心を込めた贈りものなら、神さまは喜んでくださる」
という言葉を信じて、祭壇にそっと置きます。
するとその草は、
祈りの前で鮮やかな赤い花へと姿を変えた――。
この花こそが、
ポインセチアのはじまりだと語られています。
この物語は、
19世紀以前からメキシコの教会文化のなかで語られ、
現在も「La Flor de Nochebuena(聖夜の花)」の由来として紹介されています。
宣教師たちとクリスマスの象徴
17世紀、メキシコに渡ったフランシスコ会の修道士たちは、
この赤い植物をクリスマスの飾りとして教会に用いました。
それには、次のような象徴的解釈があります。
-
赤い苞葉:キリストの血と愛
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星のような形:ベツレヘムの星
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冬至の頃に色づく性質:闇の中に生まれる光
これらは、キリスト教的象徴として後から与えられた意味であり、
教会装飾や説教の中で繰り返し語られてきました。
信仰と季節の記憶を結ぶ植物として、
クリスマスと切り離せない存在になっていったのです。
花に託された、心のあり方
ポインセチアにまつわる物語は、
奇跡そのものよりも、心の在り方を静かに語っています。
豪華な贈りものではなく、
整った言葉でもなく、
ただ「想う心」が捧げられたとき、
そこに意味が宿る。
この教訓こそが、
ポインセチアが長い時間をかけて
クリスマスの花として愛されてきた理由なのかもしれません。
赤い葉が灯りのように揺れる冬の夜、
その花は今も、
小さな祈りが尊ばれることを、
思い出させてくれます。
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