初冬の神奈川県立図書館 | ロドさんの繪ブログ「一期一繪」

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団塊の世代のラストランナー。想い出深い海外駐在当時も振り返りながら「日本再発見」ということで国内あちこちのスケッチを織り交ぜて気ままに、「人生はFESTINA LENTE(ゆっくり急ごう)」

 

学習の日の火曜日。

久しぶりに「神奈川県立図書館」に出かけた。

 

 

テーマは、西ヨーロッパに始まった近代建築をルコルビュジエのアトリエで学び、上野の「国立西洋美術館」(世界遺産)で設計者のコルビュジエの下で実施設計・監理(前川國男、坂倉準三、吉阪隆正)で実績をあげ、近代建築分野では遅れていた日本に、日本の風土と文化の融合で発展させたモダン建築の先駆者の一人である前川國男(1906 - 1986)だ。

 

 

地下鉄

 

市営地下鉄桜木町駅から少し西に戻ってやや急な「紅葉坂」を上る。

 

先月開業した都心中央の「麻布台ヒルズ森JPタワー」(325m)に日本一の高さは抜かれたが、1859年(安政5年)に開港した歴史のある横浜港に堂々と聳える1993年開業の「横浜ランドマークタワー」(296m)の堂々たる渋い重量感は無双だ。

 

生憎の曇り空の下だったが、名前に負けず立派な紅葉だ。

 

ちなみに、この住所は「紅葉ヶ丘」、秋にふさわしいこれ以上の地名は無いかな。

 

そして、引き込まれるようなこの壮大なアプローチ。

 

駐車場の一段下(港側)にあるのは、2022年3月に閉館になっている前川國男設計の「神奈川婦人会館」(1965年)。向こうに「横浜ランドマークタワー」が見える。

 

ジイジのスマホの焦点が消えた端正な婦人に合わせていたので、ランドマークタワーが少々ボケました。(笑)

 

この場所で、丘側を振り返って、「神奈川県立青少年センター(1962年)」(左)と「前川國男館(1954年)」(右)の前川國男の2作品を、一枚。

 

さらに、「音楽堂」(1954年)へ進む。

 

 

なお、「神奈川県立図書館前川國男館写真集」には県による公式写真があるので、興味のある方は是非どうぞ。

 

「県立図書館本館」へ向かう坂道で「前川國男館」(左)と「青少年センター」(右)を振り返る。備前焼のタイルが渋い。

 

本日の学習の目的地の「県立図書館本館」に着いたの時はすでに黄昏時。

 

1階のカフェで淹れたてのホットコーヒーを厳重な蓋付き紙カップで買って、3階の前川國男やコルビュジエなどのモダニズム建築の書架に近い閲覧席で学習したが、あっという間に閉館時間の7時近くなったので読みかけた2冊を借りて退館することに。

 

初めて行った貸出手続きは極めて簡単。

 

中表紙にデータが貼り付けてある本と自分の図書館貸出カードを専用台に載せるだけで瞬時に完了。ホントに便利になったものだ。素晴らしい。

 

因みに、すぐ近くの野毛にある市立中央図書館は、バーコードのマニュアル読み取りから新しい図書館情報システムへの導入切り替え工事で12/25-1/14は閉館の予定。

 

帰りがけに、照明で浮き上がった直線の美しい「音楽堂」へ。

 

内部は入れないので外から撮影。

 

そして、すっかり暗くなった紅葉坂からみなとみらいを眺めながら家路へ。

 

今日借りた本はこの2冊。

 

「前川國男・弟子たちは語る」

著者:前川建築設計事務所OB会有志

発行:建築資料研究社

発行日:2006年3月20日

 

「近代建築を記憶する」

著者:松隈洋(前川國男建築設計事務所OB)

発行:建築資料研究社

発行日:2005年「6月26日」 ※前川國男の命日

 

市内のどこの市立図書館でも返却可能な市立図書館と違って、返却は、ここか県立川崎図書館となるが、貸出期間が二週間でなく三週間後という長さはありがたい。