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見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<学校->KS> 

今日も曇りがちだが、気温は高めで30℃を越える。
ショウは夏バテぎみだが、小さい頃よりも暑さに強くなっている。


午前中は、音楽の時間。
大好きな授業なので、始まる前から大はしゃぎだったそうだ。
カラオケの盛り上げ隊の様に、タンバリンを鳴らしていたようだ。

ピアノの演奏にあわせてタンバリンを回して鳴らす遊びでは、
早く鳴らしたいと手を伸ばし、上手く鳴らせると、
いつものドヤ顔を決めていたようだ。 (^~^)

午後の絵本の読み聞かせは、
先生が呼んでいる時に視線を感じるぐらい集中していたそうだ。
暑いのに、元気の良く学校で過ごしたようだ。


パパは、FM横浜の生放送へ出演するために、
急遽、夜行バスを取りやめ、明日の放送後に、
新幹線で岡山へ行くことにした。


<学校->SB> 

今日は、陽射しが弱い分、昨日より気温が低いが、
それでも、ゆうに30℃は越えてくる。
ショウにとって試練の日が続く。

午前中は、ことば・かずの勉強でお話を聞き、
続く、動物カードでは1番にやりたいをアピールして、やる気満々。
勿論、正解のカードを手に取ったそうだ。

午後は、終業式の時に発表する
 『 宿泊の思い出 』 の練習をしたそうだ。
自分の番が分かるのか、順番が近付くとソワソワしていたそうだ。


さて、今日の午前中は、パパは
 『 新校の準備会のソフト面に関する会議 』 に出席した。
新校は、ショウが中学に進学する時に入学するであろう学校だ。

教育委員会のハード面に関する要望提出は、既に今年の4月で
終了しているが、ソフト面に関しては、2年先の話となる。
それなのに、もう話し合うのには訳がある。

今度は、ソフト面に関して要望として提出するために、
保護者の意見をまとめる必要があるのだが、
これには、相当な時間を要すると思われるからだ。

肢体部門と知的部門では、教育方法に大きな違いがあり、
更に、知的部門の中でも、障がいの種類によって、
教育方法が全く違ってくるので、まとめるのは容易なことではない。


実際の会議でも、熱を帯びた話し合いが行われ、
10あるテーマの内、吟味されたのは1/3に留まった。
しかし、それだけ保護者が真剣に課題の事を考え、
向き合っている証拠である。
(すんなり、決まってしまうことの方がおかしい)

今後の会議で、要望案がより良くなっていく事を期待したい。

P.S.
会議の後、有志で 『 ランチで懇談会 』 をした。
会議とは違い、気楽に発言できることから、
より良いアイディアが生まれることを期待してのだ。

こちらも、少しずつ参加メンバーが増えることを願っている。


<学校->センター> 

連日の35℃オーバーで、ショウだけでなく私もバテ気味。
夜もクーラー無しでは、寝苦しくて、チョッときつい。
ショウは、朝までクールのお陰で、スヤスヤ気持ち良さそうだ。


今日の学校では、サプライズがあったようだ。

ショウが、グレープフルーツに並んで大嫌いな食べ物、
それは、 『 スイカ 』 なのだが、実の部分は勿論のこと、
汁も大嫌いのはずだったのだが・・・

(このことは、先生も知らない事である)

連絡帳には、何と
汁を飲んだと書いてあったのだ。
これは、親にとって、かなりのサプライズである。
この調子で嫌いなものを克服していって欲しいものだ。 
<KS->学校->GM> 

川地は、3時前に起床して、着陸地点となるアリーナへ向かった。
予定通りに、5時頃に現地に到着した。

準備万端で臨んだ、富士山フライトだったが、
予報は外れ(直前に強風の予報に変更された)、
山頂付近の風は一向に収まらず、
チャレンジは失敗に終わった。

取材のテレビは2台、新聞記者3人と
お膳立ては万全だったのだが、
天気まではどうすることもできない。
何とも恨めしい上空の風である。


今日も、ショウをKSに預けるため、早めに起こす事になった。
ショウは機嫌も良く、元気に出かけたらしい。

授業は、もう御馴染みのトイレットペーパー粘土遊び。
引っ張り出すのは、もうお手の物。
更に、苦手だったペーパー粘土の感触にも慣れたようだ。

給食には、アイスクリームが出たそうだが、
これは、流石に一口しか食べなかったらしい。

午後のボーリングでは、自分のストライクだけでなく、
友達のストライクでも大喜びするそうだ。
周りへの関心の高さと盛り上げる空気も読めているようだ。


<KS->学校->センター> 

今日も灼熱が身体からスタミナを奪って行く。
こんな日に、背広を着込んで出かけなければならないとは・・・

なぜなら、今日は、明日に迫った富士山からのフライトの
最年少記録へチャレンジするために、
静岡県庁で記者会見をおこなうからだ。

したがって、ショウは朝からKSに預けられることになっている。
いつもより早く起こされたわりには、機嫌良くしていたようだ。


記者会見後、最終的な打合せをして、
ショウを引き取るために帰宅した。
(ワイフは相変わらず忙しくて、定時には上がれない)

ショウは、お疲れモードだったので、早めに寝せた。
明日は3時起きで現地に向かうので、川地も早く寝たかったのだが、
何かと所用が多くて寝るのが、24時過ぎになってしまった。

明日は、富士山頂付近の風が弱まっている事を願いたい。


ショウの個別学習は、バルーンを使っての運動だったそうだ。
四つ這いや膝立ち、胡坐などの姿勢を取る練習をしたそうだ。
特に、胡坐は5分以上、自力で保持出来たらしく、
先生に誉められると、ドヤ顔を決めていたそうだ。


<自宅-KS> 

夏が来た~ 35℃オーバー
ショウだけでなく、川地もバテバテです。
チョッとクーラー無しでは厳しい気温です。

ワイフの仕事が超忙しいらしく、川地も仕事の可能性があったので、
ショウは保育事業所へ預けられる事になっていた。


七夕という事で、相模原博物館に出かけて、
児童向けプラネタリウムを見たらしい。

見ている最中は、とても静かにしていたし、
終わってから、何か感想を言うかのように、
ワァ~と声を出していたようだ。

トイレでは、3回もオシッコに成功しとても良い子だったのだが、
お弁当のポテトサラダだけを、何故か要らない要らないと
首を振って食べなかったらしい。

大好物の一つなのに・・・、どうしたのだろう
チョッと気になるなぁ~。

<KS>  時々 

気温、33℃以上 夏が来た
昨日までとは、空気の質が違う。

本来は梅雨の真っ最中なので、塾の仕事は入れない。
ただし、例年よりもずっと早く梅雨明けするだろうと予想していたので、
予想は当たった事になる。

塾を開催すれば、できたかもしれないが、
風は強めなので、飛べるエリアは限られただろう。


ショウはママに連れられて、
 『 バギーコンサート 』 に出かけていった。
昨年参加して、とてもよかったので、今年も参加する事にしたようだ。
今回は、現地でマイミクのママと会ったそうだ。

身障者対象のコンサートである 『 バギーコンサート 』 が
通常と違うのは、演奏中に、泣いたり、騒いだりしても構わない事だ。

演奏中に雑音を立てる事は、マナー違反だが、
この 『 バギーコンサート 』 は、それが許されている。

例え許されていたとしても、普通の音楽家は嫌がるものだが、
招待された方は、意にも介さず演奏をされたそうだ。
身障者の事を理解してくださる貴重な音楽家である。


昨年のコンサートは、クリスマス間近だったので、
好きな曲が多く、ニコニコ聞いていたらしいが、
今回は、本格的なクラシック音楽だったようだ。

それでも、真剣に聞いていたし、
最後の方に流れた 『 トルコ行進曲 』 は、
聞いた事があるのか?アップテンポなリズムの曲だからなのか?
ノリノリだったらしい。

そのお陰か?ご機嫌で帰宅したショウだった。


<学校->KS>  時々 

気温や湿度が高く、雨も降っている。
ショウも少しバテ気味だ。
ショウが投稿する時間帯は、たまたま止んでいて助かった。


ショウの連絡帳には、献立が貼ってあるのだが、
最近は、ショウの苦手なゼリーやみかんといった
デザートに○が付いている 


そう、学校ではスーパー介助員さんが、
ショウの苦手な物をドンドン食べさせてくれるらしい。
更に最近では、先生でも食べるようになったそうだ。

どうやって食べているのか?
というわけで、とても気になったので、
ビデオに撮ってもらうことにした。


ところが、ショウはカメラに超敏感に反応する。
予想していたことだが、カメラを向けると気になって、
食事に集中できなくなるようだ。
デザートは愚か、おかずまで進まなかったらしい。

というわけで、今日のビデオ撮影は失敗に終わった。

まあ、急ぐものではないので、
その内にカメラで撮ってもらえば良いかな? (;^_^A


<学校->歯科検診->SB> 

今日は、プールの日。
大好きなので、両手をバシャバシャ。

どちらかというと、水が飛び散るのが楽しいので、
本人は泳いでいるつもりはないはず

先生が手を離そうとすると、必死に手を掴もうとしていたらしい
(以前は、その様な動作、反応はなかった)
少し知的にも感覚的にも進歩したのかも?

午後は、疲れを癒すためのんびりしたらしいが、
下校前にウンチが洩れていたらしい。
プールでお腹が冷えたのか?

<学校->センター> 

今日は、小学校との交流集会があったそうだ。
3年生がリコーダーの演奏をしてくれたらしく、
吹奏楽器が大好きなショウはウキウキだったらしい。

宿泊学習の事後学習で写真を見たそうで、
散歩している自分の映像が移ると大喜びしたそうだ。
(ショウは、自分の写真を判別できます (^^♪ )


今日の帰宅は、いつもより早い。
陽も充分に高いので、ショウは家に帰りたがらなかった。
マンションの前の公園で少し遊ぶ事にした。

ショウは、自分が行きたいほうへ手を伸ばすのだが、
行き先が、あちらこちらへ変わる
どうも、いつもと様子が違う


マンションの前の公園では、子供たちがサッカーをしていた。
子供が何をして遊ぼうが、殆んど興味を示さないショウが、
サッカーボールをずっと目で追っている。

どうやら、サッカーをして遊びたいようだ

よりによって、サッカーですか (´_`。)

もしかして、ショウは自分が歩けない事を
まだ理解していないのかも・・・。
上手い説明が思いつかず、切なくなった。


しばらくすると、子供たちのお母さんが駐車場から呼ぶ声が聞こえた。
どうやら、これから練習に行くらしく、子供たちは車を待っていたようだ。
すると、ショウまで、駐車場へ向かって漕ぎ出した。

そして、他の子供たち同様に、
車に乗り込もうとドアの横まで行って、ノブに手を伸ばし始めた。
「ショウ君は、行かないよ」と引き止めた。
(きっと、車のお母さんは何だろう?と思ったに違いない)


駐車場を出て行く車を見送るショウは、どことなく寂しそうだった。
ショウが、大勢の子供と一緒に遊びたいと意思表示をしたのは、
おそらく初めてだと思う。

ショウは、介助してあげれば、なんとか立てるので、
一回だけ蹴らしてもらうように、男の子に頼めば良かったかな?