どうして職場でつまずくのか | 誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

主に特別支援教育、インクルーシブ教育、ASD、ADHD、LD等について書いていましたが、社会全体が大きく変わってきており、特定した話だけでは答えのない答えを導き出せない時代がやってきたと感じています。そのため何でも思いつくままに書いています。

こんにちは。

広島でインクルーシブ教育と発達障害への正しい認識普及活動をしている

NPO日本インクルーシブ教育研究所の中谷美佐子です。

 

さて、私がこの活動を始めたのは5年前になるのですが…

 

「最近、テレビで発達障害特集をよくやっているので見ていると

私が大人の発達障害ではないかと思い始めたのです」といって

相談に来られる方が多くなりました。

 

お話の内容はたいてい「仕事がうまくいかない」です。

 

聞いたお話をまとめてみると、

 

・どうやっても遅刻してしまう。

・周りのペースに合わせられない。

・職場での人間関係がうまくいかない。

・うまく段取りができず、期限に間に合わない。

・確認することを忘れて突っ走ってしまい、結果無駄な仕事ばかりしてしまう。

・感情コントロールがうまくいかず機嫌が悪くなったり怒鳴ってしまい、後で後悔する。

・気が急いて丁寧な仕事ができない。

・片付けられない。片付ける意欲が湧かない。

などです。

 

私は医師ではないので診断はできませんが

なんとなくADHD(注意欠如・多動症)の特徴が

たくさんあるように思うことが多いです。

 

ADHDというのは不注意があったり、多動や衝動性などを

特徴としていて発達障害の1つです。

 

不注意というのは「うっかり」が多いということです。

忘れ物が多かったり、うっかり約束の時間を忘れてしまったとか、

やらなければならないことを上司から言われていたけれど

それが何だったかさっぱり思い出せない、

気が散って人の話はうわのそら等です。

 

多動というのは子どもの頃はちょろちょろしていたり

授業中じっとしていられなくてつい動いてしまう、

口がつい動いてしゃべり続けてしまう等はよく知られていますが、

実はじっとしていても口が動いていなくても

頭の中は忙しく動いていて色々なことを想像したり

考えたりして人の話が全く頭に入ってこないということもあります。

 

教室でぼーっとしている女の子がいても動いたり喋ったりするわけではありませんから

目立たないため発見が遅れると言うか、サポートがないまま育つことになりますから、

大人になってから仕事でつまづく方が多いように思います。

 

衝動性というのは、思い立ったら吉日!といった感じで

衝動的に行動してしまいます。

欲しいと思ったら買ってしまう、

やりたいと思ったらやってしまう、

面白いと思ったら始めてしまい、そのままやめられなくなって

徹夜してしまい次の日、仕事で居眠りをしてしまう、

などです。

 

興味のあることにはとことんのめり込んでしまうということもあり

過集中してしまうわけです。

そのため、寝食を忘れて没頭してしまう方も多いため

健康管理がうまくいかないため、ドタキャンや欠勤が増えて

悩んでいる方にもたくさん出会いました。

 

最近ではADHDにはお薬がよく効くとは聞きますが、

相談に来られた方々のお話では「薬だけではどうにもならない」と

いった様子です。

 

そこにはやはり自分のことを十分理解しきれていないと感じて

発達障害について猛勉強される方もいらっしゃいます。

 

そうすると自身がどういった状態なのかを深く理解するようになって

自分が忘れっぽいということに気づいて、

スマホのリマインダーを活用するようになられたり、

 

自分に衝動性があると気づいた人は

仕事に集中しなければならない時はテレビやスマホなどの気が散るものは

一切自分の近くに置かないようにした人もいました。

 

このように自分のことに気づくと

人は工夫することができるようになりますから、

 

大人になってから困ったことにならないように、

子どもの頃から自分のことをよく知って

自分をうまく扱える大人になっていけるよう

私達大人は子ども達をサポートしていかないといけないと思うのです。

 

でも、子どもをサポートするといっても

専門性がなければ適切なサポートはできませんし、

 

理解が乏しければ、子どもも大人も誤解の連続となり「ヘトヘト、くたくた」になり、

結局は子ども達が二次障害となって不具合を起こして

大人になっていくことになってしまうため、

 

NPO日本インクルーシブ教育研究所では

2年前から学習・発達支援員を養成することにしたわけです。

 

受講生からのお声はこちらから読むことができます↓

第1期学習・発達支援員養成講座アンケート報告

第2期学習・発達支援員養成講座アンケート報告

 

第3期の学習・発達支援員養成講座は2017年10月8日(日)からスタートします。

その前に説明会を開きますのでご興味ある方はどうぞお越しください↓

第3期学習・発達支援員養成講座無料説明会

 

この写真は学習・発達支援員養成講座で感覚統合を学んでいる時の様子です。