5月も早いもので月末となりました。

 

伊那谷@信州はここのところ暑い日が続いています。

 

暑さに体が慣れていないので、しんどいですね(^^;

 

さて、暑くなり始めるこの時期、我が家の庭のハナアブは一段落します。

つまり家のあるあたりでは春の移動時期が一段落して、あまり種類が伸びない時期がやってくるのです。

 

少し寂しい季節でもありますが、そんな庭でもいるハナアブが「ミナミヒメヒラタアブ」です。

ヨモギの葉先に止まるミナミヒメヒラタアブ(p62)

 

安定したホバリングで草の間を飛び、小さな体で様々な花を訪れています。

 

中にはおいしい実がなる花にもやってきます↓

イチゴの花に飛来したミナミヒメヒラタアブの♀

 

顔や体に花粉を付けて、小さい体ながらも植物の受粉に役立っているようです。

 

よく似たハナアブにホソヒメヒラタアブ(p63)がいます。

共に小さく、識別はやや難しいですが、オスは足先の色で、メスは腹部第5背板の模様で見分けることができます。

 

ヒメヒラタアブの仲間は幼虫がアブラムシを食べるハンター。

作物の受粉の仲立ちをしたり、その害虫を食べて退治してくれるのです。

 

まさに、お庭の友達、「ガーデンフレンド」の名前がピッタリのハナアブです。

 

分布域が広く見られる期間も長いため、お家で見かけることも多いはず。

 

花いっぱいのお庭や、野草をのびのび育てている家には、この小さなハナアブが隠れていることでしょう。

 

小さく、妖精のようなハナアブを、ぜひお家のお庭でみつけてみて下さい。

 

そのかわいらしさに、きっと誰もが虜になるはずです~8

 

 

 

 

★ハナアブイベント、参加者絶賛募集中です!!

ハナアブハンドブック | 双翅双愛 SOUSHI-SOUAI ~A Dipterist Diary~

 

 

 

みなさまお元気ですか?

 

伊那谷@信州は初夏を迎えました♪

みなさん、ハナアブ観察楽しんでますか? ~8

 

緑あふれるこの季節、ハナアブ観察を楽しんでいるみなさんに、2つのイベントのお知らせです♪

 

【イベントその1】ハナアブ講座 入門編(野外フィールドでのハナアブ観察会)

来月6月21日(日)、私の地元(長野県上伊那郡宮田村)にてハナアブの観察会を行います!!拍手~8 ~8 ~8

 

こちら、飯田市美術博物館に事務局があります「伊那谷自然友の会」が主催の観察会です。

(いつもお世話になっております!)

 

参加申込みと参加費が必要ですが、

同館のSさんに聞いたところ『誰でもウェルカム!』とのことでしたので、

ここで宣伝させて頂きます!!

 

場所は私の地元にあります「宮田高原」。(←私の行きつけです)

標高1,650mの文字通りの高原になります。

 

公共交通機関はなく、道も一部せまいところがあり、

アクセスが若干よろしくない…(^^;

 

ですが、そのぶんハナアブはいろいろと見られます ~8

(カワイイ「手のひらの上のハナアブ」が見られるかもしれません。むふふ…)

 

詳しくは、飯田市美術博物館内の友の会事務局(電話:0265-22-8118)までお問い合わせ下さい ~8

 

 

【イベントその2】 『ハナアブハンドブック』刊行記念オンラインイベント

画像

「ハナアブハンドブックでめぐる花虻の世界」
6月25日(木)、19:00~20:00 オンライン開催

 

先月、文一総合出版より刊行された拙著『ハナアブハンドブック』のオンラインイベントになります ~8

 

ハナアブとは何か?どこにいるのか?

ハナアブ観察の楽しみ方について、私からお話しします ~8

 

オンラインですので、気軽にご参加いただけます♪

 

お申し込みはコチラ↓

ハナアブハンドブックでめぐる花虻の世界 | Peatix

 

身近なハナアブの識別ポイントや、

ハンドブック作成の裏話などもお話します!

ご興味のある方はぜひぜひ!ご参加ください!!

 

いろんな人に、もっとも~っと、ハナアブについて知って欲しい!!ので、

こちらもよろしくお願いしま~すっっっ! ~8 ~8

 

 

 

 

 

暑い日が続きますね。みなさまお元気ですか?

 

今年2026年、伊那谷@信州では「120年に一度」という貴重な現象が起きています。

 

ササ類の一種スズタケの「一斉開花」です。

ササの一種スズタケの花 

12.Ⅴ.2026. Ina-valley. Nagano. Japan.

 

笹に花?と思う方もいると思います。

ふだん目にする笹には、花は見当たりません。

 

しかし数十年、時に百年以上という長い期間を経て、笹は一斉に花を咲かせます。

 

今年、伊那谷で咲いている「スズタケ」というササは、その周期がなんと120年!

スズタケの花のクローズアップ。

黄色く垂れ下がるおしべと白い羽毛状のめしべ

 

人であれば4~6世代はかかるであろう時間を、笹は一世代で生き抜き、最後は一斉に花を咲かせて、実を付ける。

実を付けたあと、笹は一斉に枯死してしまいます。

 

なぜこんなにも長期間、花を咲かせずにいられるのか?

一斉開花のシグナルは何か?

一斉に枯死する必要性はあるのか?

 

さまざまな疑問が浮かびます。

 

この謎を解明するため、森林総合研究所をはじめ各地の研究者がタッグを組み、いま伊那谷で研究を進めています。

 

私も地元の博物館経由で昆虫調査の打診があり、わかる範囲で協力させて頂くことになりました。

 

ハエ類には花によく飛来するものがいます。

といっても、その花は虫が集まりやすい「虫媒花」であることが大半で、風が花粉を運ぶ「風媒花」にはあまり集まらないことが知られています。

 

笹の花は風媒花なので、訪れる虫もあまりいないと思いましたが・・・

 

今回、スズタケの花をよく観察していると、

スズタケの花に飛来したナガツヤヒラタアブの♀。

12.Ⅴ.2026. Ina-valley. Nagano. Japan.

 

風媒花も餌にしているツヤヒラタアブ類を見ることができました。

 

ハナアブではこの他に、アブラムシの側へ産卵に来たクロヒラタアブが見られました。

アブラムシ Sitobion sp.?とクロヒラタアブの卵

 

笹の花には多少なりともハナアブは訪れていました。

 

またハエの仲間では、幼虫が笹類の小穂を食べるミモグリバエの仲間 Dicraeus 属 が認められました。

ミモグリバエ属の一種 オオササノミモグリバエ D. phylloustachus.

 

また、ハエ以外にも面白そうなカメムシが採集されました。

ホソコバネナガカメムシ Macropes obnubilus.

 

このカメムシ、笹の隙間に潜り込んで「ジジジジ・・・」という微かな音を立てるとされています。

 

このカメムシが多く見られる場所で耳を澄ませると、小さいですが確かに音が聞こえました。

 

これら昆虫と、120年に及ぶスズタケのライフイベントがどのようにリンクしているのでしょう?

 

伊那谷で、私の今後の人生では、もう見ることができない一大イベント。

 

しっかりと観察したいです~8