一般生活者にとって、どのような経緯で医師になったのか? 何故、その診療科の医師になったのかは、分からないことが多いです。医学部に入ったものの、卒業までは、どの科の医師になるか、殆ど決まっていません。卒業し、医師免許を取得して、ようやく自身の診療科を決める時期に入ります。
その診療科は「自らの人生を懸けるに値するテーマ」なのか。
近年、医学生や初期研修医の間で特に人気が集まっている(希望者が多い)診療科は、大きく「QOL(ワークライフバランス)重視型」と「症例数・スキル習得(内科・外科の王道)型」の2つのトレンドに分かれています。
厚生労働省の医師臨床研修マッチング結果や若手医師の意向調査などをもとに、特に人気の高い診療科とその理由を整理しました。
1. QOL・ライフスタイル重視で圧倒的人気の診療科
近年、男女問わず若手医師から絶大な人気を集めているのが、オンコール(緊急呼び出し)が比較的少なく、ライフステージに合わせた働き方がしやすい科です。
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眼科
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人気の理由: 全年齢層に需要があり、白内障手術などを通じて「患者の視力を取り戻す」という高い達成感がある。一方でオンコールや夜間救急が少なく、開業もしやすい。手技の専門性が高く、AIや先進医療との親和性も高いため、QOLとやりがいの両立を目指す層に極めて人気。
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皮膚科
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人気の理由: 入院患者や緊急手術が少なく、勤務時間が読みやすい。美容皮膚科など自費診療のフィールドも広く、開業後の選択肢も多いため、特に女性医師やワークライフバランスを重視する医師から常にトップクラスの人気。
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精神科
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人気の理由: 現代社会におけるニーズの急増に加え、身体的な緊急対応が少なく、じっくり患者と向き合える。ワークライフバランスが保ちやすく、精神保健指定医などの資格取得後のキャリアが安定している。
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形成外科
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人気の理由: マイクロサージャリー(微細手術)などの高度な手技が魅力。再建外科から美容外科まで幅広い選択肢があり、自費診療分野での需要も高いため、若手の志望者が急増。
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2. 症例数が豊富で王道キャリアを歩める人気科
医師としての基礎・スキルを徹底的に磨きたい、症例数が多く汎用性が高い専門性を身につけたい層から根強い人気を誇る科です。
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整形外科
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人気の理由: 外科系の中でトップクラスの症例数(骨折、人工関節、スポーツ整形など)。「手術をして解剖学的に治す」という結果が明確で、成果が見えやすい。スポーツ領域など若手にとって魅力的な領域も多い。
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麻酔科
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人気の理由: 手術室での全身管理に特化した高い専門性。「勤務中の集中と、勤務外のオン・オフがはっきりしている」という働き方の明確さが、若手世代の価値観に合致して人気が定着。
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消化器内科・循環器内科
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人気の理由: 内科系の中で最も人気が高い。内視鏡治療やカテーテル治療など「内科でありながら手技・手術ができる」点が強み。症例数が非常に多く、どこへ行っても重宝される。
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近年の人気の傾向(まとめ)
かつて人気だった「超多忙で緊急呼び出しが多い科(メジャー外科や産婦人科など)」から、「専門性が高く自分の技術を磨けるが、オンとオフの切り替えが明確な科(眼科、皮膚科、整形外科、麻酔科など)」へと志望がシフトしています。
これは単に「楽をしたい」ということではなく、「持続可能な形で長く医師として活躍したい」「専門スキルを確実に身につけたい」という現代の若手医師の現実的かつ合理的なキャリア観を反映した傾向と言えます。
若手医師(初期研修医・専攻医)の志望数が伸び悩み、全国的に人手不足や高齢化が課題となっている診療科です。
これらの科は「社会的な需要や重要性が極めて高い」一方で、過酷な勤務体制や将来のキャリアイメージの描きづらさから、近年敬遠されやすい傾向があります。
1. 救急・生命に直結する重厚な診療科(過酷さ・拘束時間)
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産婦人科
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敬遠される理由: お産の不確定性による夜間・休日の緊急呼び出し(オンコール)の多さ、当直頻度の高さ。また、分娩事故に関わる訴訟リスクへの心理的負担が大きいこと。
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現状: 医療の集約化や女性医師の増加に伴う働き方改革が進められているものの、若手の参入障壁としては依然としてハードルが高い。
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小児科
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敬遠される理由: 少子化による将来的な市場縮小への不安、夜間・休日の救急受診の多さ。患児本人だけでなく保護者(親)への対応に対する対人ストレスが大きいこと。
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現状: 小児医療の重要性は極めて高いものの、拘束時間の長さと精神的負担から志望者の確保が課題。
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外科(特に消化器外科・心臓血管外科などのメジャー外科)
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敬遠される理由: 1回の手術時間が非常に長く体力的負担が大きいこと、立ち会い・拘束時間の長さ。また、一人前の執刀医になるまでに数年〜数十年かかるというキャリア形成の長さ。
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現状: 腹腔鏡や手術支援ロボット(ダヴィンチ等)の普及で低侵襲化・高度化が進む一方、内科的治療の進化や腹腔鏡手術の難易度アップにより、若手が敬遠する要因にもなっている。
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2. 患者との直接対話が少ない・裏方の領域(イメージの描きづらさ)
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病理診断科
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敬遠される理由: 臨床で直接患者と接する機会がほとんどなく、「医師=患者を診る」というイメージを持って医学部に入った学生から選択されにくい。
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現状: がん治療などにおける精密診断の司令塔として極めて重要であり、AI活用による作業効率化が進んでいるものの、認知度の低さから絶対数が不足している。
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放射線科(特に画像診断部門)
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敬遠される理由: 病理と同様に暗い部屋での画像読影作業が多く、患者とのコミュニケーションが少ない。
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現状: 画像診断装置(CT・MRI等)の爆発的普及により読影ニーズは激増しているが、専攻医の供給が追いついていない。
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3. 社会的ニーズに対して絶対数が不足している領域
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総合診療科・総合内科
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敬遠される理由: 臓器ごとの専門医(循環器内科、消化器内科など)に比べて「何でも診る」ため、専門性の定義や開業・転職時の強みが見えにくい。
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現状: 高齢化社会や地域医療において最も求められている職種の一つだが、制度設計の揺らぎもあり志望者の伸びが鈍い。
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まとめと今後の変化
人気の少ない診療科に共通しているのは、「緊急性が高くオフの時間が読みにくい」「訴訟リスクや精神的プレッシャーが大きい」「下積み期間が長い」という点です。
しかし、これらの科は「医師としての希少価値が非常に高くなる」「社会から強く必要とされる」「働き方改革やチーム医療の導入による環境改善が最も急ピッチで進んでいる」という裏返しのメリットもあります。
様々な調査・アンケートで人気のある眼科。その理由は何でしょうか?
眼科が医学生や初期研修医からトップクラスの人気を集めている理由は、「医療としての達成感・専門性の高さ」と「持続可能な働き方(QOL)」が極めて高い次元でバランスしている点にあります。
若手医師が眼科を選ぶ主な理由を5つのポイントに整理しました。
1. 「治療結果が明確」で高い達成感がある
眼科医療(特に白内障手術など)は、手術や治療を行うことで「見えなかったものが、はっきりと見えるようになる」という劇的な変化が短期間で現れます。
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患者のQOL(生活の質)を直結して改善できる
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患者からの感謝を直接感じやすく、医師としてのやりがい・手応えが得られやすい
2. 若いうちから術者(執刀医)として経験を積める
メジャー外科(消化器外科や心臓外科など)では、高難易度の手術を執刀できるようになるまでに長年の下積みが必要となるケースが少なくありません。
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眼科は若手(20代後半〜30代前半)のうちから白内障手術などの執刀経験を数多く積める
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精巧なマイクロサージャリー(顕微鏡下手術)という独自の専門技術を早期に確立できる
3. オン・オフのメリハリがつきやすく、QOLが高い
他の外科系・救命系領域と比較して、急患や夜間オンコール(緊急呼び出し)が極めて少ない点が大きな魅力です。
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緊急手術や夜間の呼び出しが少ないため、予定を立てやすい
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自分の時間や家族との生活、育児と仕事を両立しやすく、男女問わず長期的に働き続けやすい環境が整っている
4. 開業・キャリアの選択肢が豊富で安定している
眼科は、病院勤務医としても開業医としても需要が非常に安定しています。
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高齢化社会に伴い、白内障・緑内障・加齢黄斑変性などの患者数は増え続けている
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無床クリニック(入院設備のない医院)での開業が可能で、外来+日帰り手術を中心とした安定的なクリニック経営が成り立ちやすい
5. 最先端テクノロジー(AI・先端機器)との親和性
眼科は画像診断(OCT:光干渉断層計など)や精密機器を多用する「テクノロジー主導型」の診療科です。
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AI診断や遠隔医療、手術ロボットなどの導入が全診療科の中でもトップクラスに早い
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新しい医療技術やイノベーションに関わりたいデジタル世代の若手医師にとって、刺激的で将来性のある分野と捉えられている
このように、「手技を磨いて人を治す職人としての面白さ」がありながら、「ライフステージが変わっても第一線で働き続けられる」という点が、現代の若手医師のキャリア観に合致し、高い人気につながっています。
職業としての眼科医の実態・魅力・将来性を16の視点で解説する講座があります。
登録は無料。但し9/30で終了します。
医学部生・研修医、また現役医師、医療関係者の方々が視聴できます。
Information Movie
concept movie
「輝いている眼を。」
ひとりの女性と医師のストーリー。





















