Mon 240513 「雨が好き」の思ひ出/続・JALが心配/相撲も心配/桜の反省会 4527回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 240513 「雨が好き」の思ひ出/続・JALが心配/相撲も心配/桜の反省会 4527回

 昨夜から東京は強い雨。23時ごろからだんだん強くなり、午前1時、午前2時、午前3時、だんだん激しくなって、何だか眠るのが惜しくなってきた。

 

 ちょうどバッハの古いCDで盛り上がってしまい、5枚目の「音楽の捧げもの」を聴き終わったのが午前4時。5月中旬の午前4時は、そろそろ明るくなってくる頃だ。明るくなるにつれてますます雨の音が強くなり、よせばいいのにCDをブランデンブルグ協奏曲にかえたら、ますます寝るのが惜しくなった。

 

 ワタクシがまだコドモだった太古の昔、NHKの朝ドラで「北の家族」というのがあって、「北の家族」はその後そのまま居酒屋チェーンの屋号にもなったのだったが、主演した高橋洋子はその後「雨が好き」というタイトルの小説で作家デビューもした。

(4月3日、冷たい雨の降る東京で、国立劇場と千鳥ヶ淵の桜を満喫した 1)

 

 高橋洋子と言えば、何といってもデビュー作の映画「旅の重さ」が有名。その映画の新人オーディションで、後の名優・秋吉久美子をタッチの差で追い抜いた逸話もまた有名だ。

 

 吉田拓郎の名曲「今日まで そして明日から」が主題歌。いわゆる「新人女優の体当たり演技」の激しいシーンが連続する映画だったが、その主演新人女優が小説を書いたというので、遥かな昔には大きな話題になった。2作目の小説で芥川賞候補にもなった。

 

 昭和の昔から、雨が好きな人は少なくない。あんまりストレートにそういう志向を剥き出しにすると「不思議ちゃん」と呼ばれて苦労するかもしれないが、少なくとも蒸し暑くなっていく季節の涼しい雨は悪くない。ワタクシも雨が好きなタイプで、雨が降ると窓を開けてお風呂に入る。

 

 午前7時とか8時とか、そういう時間帯に窓を開けてお風呂に浸かっていると、まさに温泉気分であって、ついでに浴室の明かりも消しておく。薄暗い浴室に白い濃厚な湯気が立ち込め、近所の子供たちが雨の中を小学校に急ぐ気配がして、しかし自分だけはお風呂で怠けている。こりゃ最高の幸せじゃないか。

(4月3日、冷たい雨の降る東京で、国立劇場と千鳥ヶ淵の桜を満喫した 2)

 

 というわけで、今井君は決して不思議ちゃんじゃないが、不思議オジサンというか、準→不思議オジサマというか、「雨が好きオジサマ」候補。ただし温泉気分は大好きでも、温泉の硫黄のニオイだけは何が何でも大反対なので、雨は好き、雨の朝のお風呂は大好きでも、硫黄泉は意地でもキライ。いやはや楕円球はマコトに気難しい。

 

 さてさて諸君、何度も何度も繰り返すようだが、ワタクシはいま、JALが心配でならない。「JALが心配だ」と書いたのは、ホンの2週間前の4月29日だった。

 

 ダラスで警察沙汰になったパイロット3名+CA4名=合計7名の乱痴気♡合コンについて、ワタクシの思いのタケを書いたばかりのはずだ(Mon 240429 JALが心配だ/国内線のお弁当/松明の中に武者絵が見える 4523回)。

 

 今月もまた(5月10日午後0時半ごろ)、JALの不祥事が発生。ニュースで報じられた福岡空港でのヒヤリ&ハットについても、明らかにヒヤリ&ハットの域を超えている。

 

 他社の航空機が離陸しようとしている滑走路に入り込もうとした、というかハッキリ機体の一部が入り込んでしまった事案は、決して軽視&看過できるものではない。

(4月3日、冷たい雨の降る東京で、国立劇場と千鳥ヶ淵の桜を満喫した 3)

 

 JAL側の反応は、本日もまた「再発防止に取り組んでまいります」の一言。別に今井君が心配する必要はないのかもしれないが、「えーっ!?  ホントに再発防止に取り組む気概はあるんですか?」であって、滑走路に入り込まれて欠航を余儀なくされたジェイエア福岡 → 松山便の乗客にどんな謝罪をするのか、したのか、キチンと公表すべきなんじゃないか。

 

 しかし5月13日20時45分現在、JALのホームページには何の謝罪も発表されていない。「あれれ『再発防止に取り組んでまいります』なんじゃないんですか?」というか、「取り組んでまいります」の一言で済むような事案だとはとても思えない。

 

 ホンの2週間前に、同じ航空会社のパイロットとCAさんが7人、外国のホテルで警察沙汰を起こしている。その時もホームページには「取り組んでまいります」の一言が出た。じゃあホントに取り組んだのか?

 

 JALはつい最近(2月6日)、サンディエゴ空港でも、似たようなヒヤリ&ハットを起こしたはず。ホンの半年の間に、誤って他のヒコーキの進路に入り込む事案が2回、男女入り乱れての乱痴気騒ぎ → 現地警察沙汰が1回。こんなの、国を代表する航空会社として完全に失格、情けないじゃないか。

(4月3日、冷たい雨の降る東京で、国立劇場と千鳥ヶ淵の桜を満喫した 4)

 

 これはどうやら、ごく一時的な営業自粛ぐらいは考えなきゃいけないんじゃないか。このままでは、危ない。「イヤだったらJALに乗らなきゃいいだろ」とか、そういう話ではない。

 

 だって、他社のヒコーキの進路に入り込んでくるのだ。たった4ヶ月で2回だ。危なくて、他社のヒコーキにも安心して乗れないじゃないか。せめて、派手な広告の自粛ぐらいは必要だ。

 

 どんな件でも、ワタクシがイヤなのは、「取り組んでまいります」と平然と言い放って、しかし本気で取り組む気は丸っきりなし、陰でニタニタ笑って済ませる、そういう姿勢なのだ。そしてまた同じことを繰り返す。「どうせ大丈夫」「決定的に叱られることはない」と、きっとニヤニヤ笑っていらっしゃる。

(4月3日、冷たい雨の降る東京で、国立劇場と千鳥ヶ淵の桜を満喫した 5)

 

 2010119日、JALは倒産した。今から14年前のことである。負債総額2兆3221億円だった。JALの株券は紙屑になり、多くの投資家が大粒の涙を流した。

 

 しかしたいへんな税金を投入して国はJALの再建に努め、東日本大震災の真っただ中、巨大震災からの復興と並行して、JALの救済と再建にたいへんな税金が注がれたんじゃなかったか。

 

 それなのにJALどんは、自分の景気が少し上向いてくると、また派手な経営を開始。ジャニーズ(当時)の人気タレント数名の笑顔を機体にラッピングして、もう倒産のことなんかすっかりお忘れになったのか、国民に対する謝罪もナシだったはずだ。

 

 今もワタクシのPC画面は、何故かJALの広告で埋め尽くされている。「沖縄をあそぼう」「ハワイで遊ぼう」とおっしゃるのであるが、せめて今日と明日ぐらいは「取り組んでまいります」に差し替えるべきなんじゃないか。

 

 というか、4月下旬のダラスでの乱痴気♡パーティーの時点で、せめてネット広告だけでも「乗務員の不適切な行動に関し、再発防止に取り組んでまいります」に差し替えるべきだった。ホンキで取り組む気概も覚悟もないからこそ、「遊ぼう」のCMを差し替える気持ちにならないんじゃないのか。

(4月3日、冷たい雨の降る東京で、国立劇場と千鳥ヶ淵の桜を満喫した 6)

 

 さて&さて、こんなに怒ってばっかりで記事を終えたんじゃ、なんとなく後味が悪い。心優しい今井君は、ここで少しばかり怒りを鎮め、「お相撲も心配だ」と、我が矛先を変えたいと考える。

 

「お相撲のことなんかちっとも関心がない」という若い読者諸君も多いだろう。しかし、だからこそ、昨日の大相撲夏場所初日、「横綱・大関・関脇 合計7名が揃って黒星」というテイタラクについて、何しろあれは日本の国技だ、しっかり考えてみていただきたい。

 

 いや、もしもメンドーなら、日本の国技を野球やサッカーやバスケに変えちゃってもいい。しかしお相撲、やっぱり大切だ。「テルマエロマエ 2」だって、有名力士がたくさん登場した。10年以上前の映画「オーシャンズ13」だって、ジョージ・クルーニーにブラピにアル・パチーノに混じって、日本の力士の土俵入りが描かれる。

(4月3日、冷たい雨の降る東京で、国立劇場と千鳥ヶ淵の桜を満喫した 7)

 

 今のテイタラクについて、日本の古老♡楕円球イマイは、国民全体が注目&傾聴すべき大切な意見を開陳したい。それは諸君、国民全体に根付いてしまったイジメの典型的形態、簡単に言えば悪役イジメについてである。

 

 先日、ハワイ出身の大横綱が54歳で急逝した。曙(あけぼの)である。曙は、25年前の「若&貴時代」のヒール役。何が何でもスーパーヒーローだった若乃花&貴乃花のカタキ役で、勝っても勝っても罵声を浴び、どんなにヒタムキに努力しても、なかなか評価されなかった。

 

 その後のヒールは、もちろんあの朝青龍。ワタクシは遥かな遥かな昔からツラそうなヒール役を愛してやまない男子であって、何しろ「北の湖ファンだった」というのだから、あまりにも徹底している。

 

 どれほど深くヒールの心情を理解しているかについては、若い読者諸君、パパ&ママ、ジーチャン&バーチャンに、大横綱♡北のが日本中で罵声の対象になっていたか、尋ねてみたまえ。あの徹底したヒール嫌悪は、ほぼ完全にイジメ状態。テレビ報道の雛壇芸人で、北の湖と朝青龍の「品格」を批判しない人は皆無に近かった。

(4月3日、冷たい雨の降る東京で、国立劇場と千鳥ヶ淵の桜を満喫した 8)

 

 ここに、今から15年前の若き今井君が書いた記事を貼り付けておく。どうしても、何が何でも、是非とも読んでいただきたい。当時の朝青龍と白鵬の立たされた立場がどれほど露骨であったか、分かりすぎてビックリする。

 

Thu 100617 相撲界が、みんな清廉潔白な優等生ばかりだとでも思っていたのか

 

Fri 100122 今さら朝青龍を考える(1) ワイドショー芸人の「好き嫌い」と「正義」

 

Sat 100123 今さら朝青龍を考える(2) 7年の罵声に耐えたのは、十分に品格である

 

 以上3本、15年前の若き今井君が書いたものだが、さすがに15年前、ワタクシも若かった。その激烈な論調には、我ながらホレボレいたしますぞ。ぜひ一読をオススメする。

 

 当時のヒールと言えば、横綱♡朝青龍ただひとり。一方、日の出の勢いだった白鵬は、完全に「正義の味方」扱い。悪は朝青龍、善は白鵬。そういう時代だった。まさかあそこから15年、今度はあの正義の味方の元横綱・白鵬がこんな激しい批判の対象になっているなんて、信じがたいじゃないか。

 

 ワタクシは、マスメディアの皆様に、深く深く反省していただきたいのである。横綱といい大関といったって、まだ20歳代から30歳代前半の青年だ。「品格がない」という非難の対象にして、マスメディア世論が一致団結して非難や否定や批判を繰り広げるのは、あまりに酷というものじゃないか。

 

 もしも「外国人力士はキライ」ということになれば、「ケガと病気を乗り越え、ついに序二段陥落から大関 → 横綱にまで大復活をとげた」「地獄から甦った」と、みんな口を揃えて美談の材料にしたはずの照ノ富士だって、何か1つ間違えば、あっという間にヒール役全てを引き受けなきゃいけない。

(4月3日、冷たい雨の降る東京で、国立劇場と千鳥ヶ淵の桜を満喫した 9)

 

 その風潮、それじゃとても国技が国技としてもちはしない。それが、令和のご意見番♡楕円球イマイの思いなのである。

 

 かつて我々は、口を揃えて北の湖を罵り、朝青龍を追い出し、白鵬も現役から追い出した。そういう文化が国技と呼ばれるようじゃ、国の命運も尽きる。そのぐらい深刻な問題なんじゃないか。

 

 さて、今日からしばらくは2024年の桜の写真を掲載することにする。題して「桜の反省会」であるが、これも決して2024年の遅かった桜を糾弾しようというのではない。ただ単に、東京や京都や大阪の美しかった桜の姿を、この場に残しておきたいだけのことである。

 

 なお、これを書いている21時ちょうど、東京の雨は止んだ。ただし、22時から23時にかけては、まだ雨が続くようである。

 

1E(Cd) John Coltrane:SUN SHIP

2E(Cd) John Coltrane:JUPITER VARIATION

3E(Cd) Walt Dickerson Trio:SERENDIPITY

4E(Cd) Miles Davis:KIND OF BLUE

5E(Cd) Kirk Whalum:COLORS

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