Sun 230416 我が予知能力/電車の新聞姫/京都新聞の魅力/地方紙を読みたまえ 4348回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Sun 230416 我が予知能力/電車の新聞姫/京都新聞の魅力/地方紙を読みたまえ 4348回

 別に、自慢するわけではあるのだが、ワタクシはしょっちゅう自分の強烈な予知能力にビックリするのである。どのぐらい「しょっちゅう」なのかというに、約3ヶ月に1回、ということは年に4回のビックリ頻度なんだから、まさに「恐れ入る」と慨嘆するレベルなのだ。

 

 まあその辺は、ワタクシのブログを注意深く読んでくれさえすれば、きっと間違いなくみんなが理解してくれると思う。例えば諸君、以下のリンクをクリックだかタップだかしてみてくれたまえ(Sun 230219 予知能力?/内視鏡とLaunchと広島G7/豪風/一人称単数 4324回)。

 

 そして今日の午後の東京では、いきなりデカい雹が降ってきた。今井君のオウチも東京のド真ん中付近に位置しているから、たくさんの雹が洗濯物干しのステンレスにぶつかってカンカン&カンカン、NHKのど自慢みたいな金属音をたてた。

 

 そしてふと気がついて、我がブログの前回の記事を眺めてみると、「デカい雹に動転」というリンクが貼ってあるじゃないか(Fri 220603 デカい雹に動転/根津美術館のカキツバタ/瓢六亭からにょろ助へ 4230回)。ヒョー。うヒョー。雹の前々日、ワタクシの予知能力は、とっくに雹を予知。こりゃなかなかスゲー話だと思わないか?

 

 ついでにその「前回の記事」、タイトルを眺めると(Fri 230414 だから早熟すぎるって/じゅんさいと「じゅんさい」/和歌山大盛況 4347回)、2ヶ月も前の和歌山での公開授業のことを書いている。「和歌山」というキーワード、もちろんこれは冗談のタネにする類いの話では絶対にないけれども、ふと怖くなるぐらいの偶然じゃないか。

(2月14日、和歌山での公開授業の前に、京都府立植物園を訪問する。梅が見頃を迎えていた 1)

 

 まあそういうふうで諸君、ぜひ今井ブログが語りかける中身を、これからも心して読み取ってくれたまえ。「何で毎回こんなに長いの?」とか、「何で2ヶ月も前の話が延々と続くの?」とか、その程度のことで「読んでられねー」とか、決してそんな軽薄な反応をしてはならないのだ♡

 

 しかしそれにしても、「何で今ごろ梅の写真?」「何で今ごろになって2月の京都府立植物園の写真?」という諸君の不思議そうなお顔も、やっぱり当然至極なのである。

 

 とっくに桜が散って、藤もカキツバタも長岡天神の真っ赤なキリシマツツジも見頃。その長岡天神(地元では長天=ナガテンの通称で呼ばれている)の名店「錦水亭」はタケノコ料理で大繁盛。どうしてそんな時期になって、「京都府立植物園の梅なんか?」であるが、まあ諸君、聞いてくれたまえというか、読んでくれたまえ。

(2月14日、和歌山での公開授業の前に、京都府立植物園を訪問する。梅が見頃を迎えていた 2)

 

 ワタクシは昨日(土曜日)の午後3時、電車の中で驚くべき女子高校生を1人発見して、あまりの嬉しさに快哉(かいさい)を叫びたくなった。彼女のことを21世紀の激レア「新聞姫」と呼ぶことにしよう。

 

 昨日の東京は、雨。温暖前線の通過に伴って、朝から深夜の時間帯まで延々と、春独特のイヤな雨が降り続いた。せっかく美しく色づいたハナミヅキも、春の雨に打たれて無残に路上に散ってしまった。

 

 しかしそのイヤな雨の中、ワタクシはどうしても断れない用事があって、午後2時過ぎのターミナル駅を訪れた。駅の地下街は、雨を避けた人々でゴッタがえし、マトモに前に進めない大混雑。雨の降りしきる外に出ても、地下同様に前進が困難な有様だった。

 

 用事が終わったのは、午後2時半。ずいぶん早く終わったものだが、またまた今井君は大っきな傘を差して、ターミナル駅の恐るべき混沌の中に迷い込んだ。昨日の東京は最高気温15℃、肌寒い1日だったのに、ワタクシはこの大混雑の中で、気がつけば全身に大汗をかいてしまっていたのだった。

(2月14日、和歌山での公開授業の前に、京都府立植物園を訪問する。梅が見頃を迎えていた 3)

 

 ワタクシが21世紀の「新聞姫」に出会ったのは、やっと電車に乗り込んでホッと家路についた直後のことだった。

 

 何しろ最近は「特定屋」などと言ふ恐ろしい人々も存在する。当該女子高校生の身元を特定されるような可能性のあることは決して出来ないから、ワタクシがどのターミナルからどの路線の電車に乗ったのか、それは明らかにしないでおきたい。

 

 激レア新聞姫が乗っていたのは、ドアを1つ隔ててワタクシの斜向かいのシート。ほぼ9割の乗客がスマホ、意地でもスマホ。スマホをいじる肘と肘とがぶつかっては軽いニラミ合い。でも、ニラミ合っている以上にスマホのゲームが大事だから、ニラミ合いは長くは続かない。

 

 ところが諸君、ドアを挟んで斜向かいの少女は、何と何と諸君、ビックリするじゃないか、思い切りバサッと、その朝の全国紙Aの朝刊を開いたのである。しかも開いただけじゃない、食い入るように活字を追い始めたのだ。

(2月14日、京都府立植物園にて。白い花はスノードロップ、黄色はスイセン)

 

 素晴らしいじゃないか。素晴らしいじゃないか。ホンの25年前までは、サラリーマン諸君は朝も帰りもあんなふうにして、熱心に新聞に読みふけったものだった。

 

 新聞を縦に4つに折りたたんで、周囲に迷惑がかからないように、AにMにYにN、つり革に必死でつかまりながら、つり革まで行けない場合にも夢中で足を踏ん張って、通勤時間にふさわしい情報収集に励んだものだった。

 

 Nの人は、Nを読んでいる自分がちょっと自慢そう。AとMの人は、ちょっとツムジが左曲がり。Yの人はちょっと打ち解けた外見で、ジャイアンツの活躍にホホを緩めていた。あの頃はまだジャイアンツ、強かった。

 

「スポーツ新聞派」なんてのも少なくなかったが、彼らはなんとなく肩身の狭い思い。肩身を狭くするような写真やイラスト入りの、家族に見られたら困るような記事を、こっそり読みふけっていたのだった。

(京都府立植物園にて、日なたの材木置き場かと思ったら、なんとキノコ類を育ててくれているのだった 1)

 

 もちろん受験生諸君は、単語集。大学生は、文庫本。若き今井君もひたすら文庫本、黒革のカバーの1冊と、茶色のカバーの別の1冊を縦長のhソルダーバッグに入れて、「1日で2冊」が目標。電車の中を図書館がわりにというのが、昔の若者から中年の合言葉だったはずだった。

 

 20世紀終盤のあの熱気は、いったいどこに行っちゃったんだ。あの頃は「朝の電車の中で朝刊を読むためだけに、始発駅に家を買う」という人も多かった。

 

 銀座や渋谷や大手町に通うのに、千葉県我孫子・埼玉県南栗橋・神奈川県中央林間・茨城県つくば、そういう始発駅近くに新居を定めれば、始発駅で押し合いへし合いしながらも、何とか座席を確保できた。

 

 あとはAでもMでもYでもNでも、朝刊をガバッと大きく開いて、週刊ポストや週刊現代の困った広告を熟読して、1時間以上離れたはるかな都心に向かえるわけだった。

(京都府立植物園にて、日なたの材木置き場かと思ったら、なんとキノコ類を育ててくれているのだった 2)

 

 昨日のワタクシは、都心のターミナル駅を出発する直前の電車の中で、おもむろに「A」ないしMorning Sun(仮名)をガバッと開いた奇跡の激レア新聞姫に、まさに歓喜ないし歓呼の目を向けた。20世紀の妖精が、土曜日午後の蒸し暑い電車の真っただ中に舞い降りてきたのかと思ったぐらいだった♡

 

 しかし、夢は長く続かない。ガバッと勇ましく新聞を開いたまでは素晴らしかったのだが、残念ながらスマホ世代の活字に対する集中力は、それほど長く続かない。東京都心の電車の、あの短いたった1駅2駅の乗車時間のうちに、あっという間に強烈な睡魔が襲ってくる。

 

 もちろん、何しろ相手がヤンゴトナキ女子高生なのだから、今井君のような下賤の者が、あんまり強烈な視線を送るわけにはいかない。次の駅に停車してはチラ、その駅を発車してはチラ、マコトに遠慮がちなチラ見を数回繰り返し、3つ目の駅を出たところで彼女が睡魔に完璧な敗北を喫したのを確認した。

 

 もちろん、その敗北を責めるつもりはワタクシには皆無である。「電車の中で新聞をガバッ」、新聞姫のそのチャレンジには、喝采を惜しむつもりは一切ない。高校の先生にすすめられたのか、塾の先生が「やってみなはれ」とすすめてくれたのか、そのススメに応じた新聞姫の素直さには、大喝采をおくりたい。

(2月15日朝、京都・宝ヶ池プリンスホテルからの雪景色。前夜、雪の中を和歌山から京都まで帰還、その段階からもう雪が降り始めていた 1)

 

 しかし諸君、今井君は1つだけ、新聞姫にアドバイスを送りたい。「全国紙は、ヤメたまえ」。全国紙の紙面を飾るのは、ほとんどネットで読める記事ばかり、「ネットで読んだ方が速いんじゃネ?」、電車が1駅か2駅走るうちに、若者なら誰でもそう思う。

 

 今井君がいま熱く熱くオススメするのは、地方紙である。日本には、素晴らしい地方紙がナンボでも存在する。

 

 金沢なら北國新聞。神戸なら神戸新聞。岡山なら山陽新聞。広島なら中国新聞。熊本なら熊本日日新聞。沖縄なら、琉球新報に沖縄タイムズ。四国には、徳島新聞・四国新聞・高知新聞・愛媛新聞。今井のモト生徒たちにも、地方紙の記者がたくさんいる。

(2月15日朝、京都・宝ヶ池プリンスホテルからの雪景色。前夜、雪の中を和歌山から京都まで帰還、その段階からもう雪が降り始めていた 2)

 

 3大ブロック紙も、悪くない。北海道新聞・中日新聞・西日本新聞。全国どこだって読めるAMYNにはなかなか感じられないほどの、執筆への闘志と、地元読者への愛情や熱意とは、長野の信濃毎日や、富山の北日本新聞や、秋田の秋田魁新報でなければ、なかなか感じられないのである。

 

 予言者イマイは、近い将来の新聞姫の急増を、自信を持って予言するのである。しかしそれには、「全国紙より地方紙を選択せよ」と言ふ、イマイのご託宣を受け入れてもらうしかない。地方紙記者諸君の強烈な熱意と愛情を、ぜひ毎日の電車の中で感じとってくれたまえ。

 

 今井のオススメは、何と言っても「京都新聞」である。京都新聞の朝刊コラムの重厚さには、やっぱり刮目せざるをえない。

 

 ふだん読み慣れているAのコラムは、「天声人語」というそのタイトル自体がすでに不遜、かつ政治的スタンスが強烈すぎてゲンナリさせられる。いっぽうのYちゃんは、大衆に迎合しすぎ。川柳とスポーツの話題が多すぎる。

(2月15日、東京に帰る前に祇園四条「松葉 北店」にて、ゆっくり暖まる 1)

 

 かたや京都新聞、京都旅行中のホテルでは、必ずチェックイン時に「朝刊は、京都新聞をお願いします」とお願いすることにしている。

 

 するとホテルのフロントの人は、「は? 東京の人なのに、AでもYでも見栄っ張りなNでもないんですか?」みたいな驚きの表情を見せるのだが、いやはや京都新聞、ホントなら東京の自宅でも定期購読したいほどなのだ。

 

 中でも(ついに今日の写真の意味を説明する場面までやってきた)、京都府立植物園とコラボした植物歳時記は秀逸。植物園で珍しい花が開花すれば、または定番の花が満開になれば、実に美しい写真入りで読み応えのある植物コラムを掲載してくれる。

 

 ワタクシは、朝の宝ヶ池プリンスホテルで京都新聞を熟読し、面白い植物歳時記を発見すれば、必ずその日のうちに府立植物園を訪れる。そのために「年間パスポート」も購入済み。1回券200円、年間パスポート1000円。これなら、すげーオトクじゃないか。

(2月15日、東京に帰る前に祇園四条「松葉 北店」にて、ゆっくり暖まる 2)

 

 京都新聞の魅力は、これ以外にもナンボでもあるのだが、まあ今日もまた長く書きすぎた、このぐらいでヤメにしておこう。しかし東京の皆さま、東京にはこんなハイレベルの地方紙がないのが可哀想だ。

 

 まあ「東京新聞」と言ふものはあっても、なんとなく全国紙のマネゴトに終始してるんじゃあーりませんか? もし「マネゴト」の表現がいけないのなら、「なんとなく、全国紙気分」という感じなんじゃあーりませんか? 都民への熱意と愛情、どのぐらいあるんですかね。

 

 だから首都圏の諸君、神奈川新聞・埼玉新聞・千葉日報、もっと積極的に購読したまえ。電車の中の新聞姫だって、全国紙でさえなければ、睡魔の攻撃にあんなにカンタンには陥落しなかったと、ワタクシは信じるのだ。

 

1E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 2/6

2E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 3/6

3E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES4/6

4E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 5/6

5E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 6/6

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