Fri 230414 だから早熟すぎるって/じゅんさいと「じゅんさい」/和歌山大盛況 4347回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Fri 230414 だから早熟すぎるって/じゅんさいと「じゅんさい」/和歌山大盛況 4347回

 NHK-BSで中国のニュースを眺めていたら、黄砂について中国語の字幕では「暴黄色細沙」となっていた。おお、さすが中国4000年。黄砂についても表現がマコトに明確だ。うーん「暴黄色細沙」ねえ。黄色が暴れまくっている感じが、素晴らしく上手く出ているじゃないか。

 

 なお、「中国4000年の味」「中国4000年の麺づくり」といえば、明星食品が1981年に発売した高級中華フクロ麺「中華三昧」のCMが有名。あのCMがきっかけで、高級フクロ麺が食品各社に飛び火した。

 

 1982年、ハウス食品から「楊夫人」。同じく1982年、東洋水産「華味餐庁」は、「お客様に出せるラーメンです」のCMで高級フクロ麺市場にチャレンジした。

 

「楊夫人」と書いて「マダムヤン」。「華味餐庁」と書いて「かみさんちん」。当時のテレビCM界は、この3大フクロ麺が席巻したと言っても過言ではない。

 

 明後日4月16日は、また「暴黄色細沙がやってくる」の予報。諸君、オウチに閉じこもって、大いにYouTubeで40年前の3大フクロ麺CM、楽しんでくれたまえ。

(神戸三宮、ジャズ喫茶「ジャヴァ」。なかなか営業していない。3回トライして、とうとう1度も入れなかった)

 

 暴黄色細沙も困るが、諸君、やっぱり温暖化、何が何でも止めなきゃ不都合だ、不都合すぎる。桜も八重桜もみんなあっという間に散ってしまって、昔はゴールデンウィークが見頃だった秋田・角館の枝垂れ桜、もうとっくに花吹雪だ。

 

 ワタクシのオウチの周りでは、今やハナミズキが美しく色づき、ツツジもサツキも花盛り。サツキって、つまり「皐月の花」なんだから、ちゃんと5月に咲いてもらわなきゃ困るのだが、5月の花が4月に満開じゃ、あまりにも早熟すぎないか? 「園児46」というか、ピッカピカの「1年生48」というか、さすがに早熟にもホドがある。

 

 30年昔なら、京都仁和寺の御室ザクラも、吉野山の一目千本も、4月中旬が見頃。しかし諸君、驚くなかれ、今年はどちらも4月2日で満開になった。ワタクシは4月2日に吉野山、4月3日に御室仁和寺を訪ね、マコトに見事に今年の満開日を満喫したのだったが、いやはや、やっぱりこんなんじゃ、地球が心配だ。

(神戸三宮、ジャズ喫茶「Jam Jam」。来る日も来る日もここに通った 1)

 

 と思ったら、今度は「宇治平等院の藤が見頃を迎えました」と来た。は? 今日はまだ4月14日であるよ。昨年の今井君は4月25日に宇治平等院を訪ね、美しい藤と、絶好調でブンブン飛び回るクマンバチ諸君の姿を満喫したのであるが、あれより今年は10日も早いことになる。

Tue 220531 藤の花ぶさ短ければ/宇治平等院へ/抹茶ビール/藤とクマンバチ 4228回

 

ついでに、これなんかも面白いと思いますよ。

Sat 190105 クレラップから浦島へ/蚕ノ社/クレハトリ姉妹(京都すみずみ10)3782回

 

 このままじゃ、カキツバタもアジサイももうすぐだ。アジサイ、「5月末か6月初旬に江ノ島で」と考えていたが、こりゃどうやら急がなきゃいかん。去年のカキツバタは、東京の根津美術館で眺めた。4月27日のことだった。

Fri 220603 デカい雹に動転/根津美術館のカキツバタ/瓢六亭からにょろ助へ 4230回

 

 根津美術館での昨年のカキツバタの記事を読んでいたら、当時ヒイキにしていたウナギ屋の話が出ていた。

 

 渋谷・南平台の「にょろ助」は、もともと「瓢六亭」という屋号で、穏やかな店内といい個室での日本酒飲み放題といい、大好きなウナギ屋だったが、チェーン店「にょろ助」に吸収されてから、ウナギがあんまり大きく育ちすぎていて、どうにも足が遠のいてしまった。

 

 その南平台「にょろ助」、一昨日だったか3日前だったか、散歩のついでに覗いてみたら、ウナギ屋は雲散霧消、骨董品のお店になっちゃっていた。

 

 うーん、今井君は昔から物凄く鼻がきく。今井君の足が遠のいたら、店でも塾でも予備校でも、ちょっと真剣に今後のことを考えたほうがいい。18年前、ワタクシが東進への移籍を決めた時の、某ゼミナールがそうだった♡

(神戸三宮、ジャズ喫茶「Jam Jam」。来る日も来る日もここに通った 2)

 

 というか、そんなことより何より、サクラでもハナミズキでも、フジでもカキツバタでも「にょろ助」のウナギでも、とにかく早すぎ・早熟すぎ・育ちすぎ、園児46みたいにどんどん早熟になってくると、ワタクシは心配で心配でならない。

 

 こうなると、食べ物の季節感だってどんどん変わっちゃう。京都のタケノコ料理、もう遅いんじゃないか。初夏の味覚のアユだって、4月下旬とか5月上旬にもう旬が来ちゃうんじゃないか。秋田のじゅんさい、大丈夫だろうか。

(2月中旬のワタクシは、来る日も来る日もランチは「じゅんさい」のハンバーグ&エビフライ。京都北山の寒空に、30分近く店の外で待ったこともあった)

 

 じゅんさいは諸君、秋田県 山本郡の名産だ。清く美しく澄んだ浅い湖沼でしか採れないから、日本でも栽培地はごくごく限られてしまう。初夏の水温が15℃ぐらいから成長し、20℃からちょい上がベストシーズン。暑くなってアオコやら水辺の雑草やらが繁茂し、水質が悪くなると途端に育たなくなる。

 

 何よりコワいのが水質汚濁。コイやザリガニやカメ類が生活を始めると、だんだん水質が悪くなって、たいへんワガママなじゅんさい君たちは、その沼での成育を拒絶する。じゅんさい君が要求する水深は50cmから100cm。おお、何と気難しいヤツらだ。

 

 京都なんかでもむかしむかし、じゅんさいの栽培が盛んだった。その産地があの「深泥池」だったというのだから、今ではもう信じがたい話だ。

 

 京都の北山には深泥池(みどろがいけ)の他にも「水深50cmから100cm」という厳しい条件をクリアする湖沼地が点在し、ワタクシの定宿「宝ヶ池プリンスホテル」の周辺もそうだし、カキツバタで有名な大田神社付近もそうだ。

     (京都宝ヶ池「じゅんさい」の店内風景)

 

 万葉集にも、じゅんさいをテーマにした和歌があったりする。近畿圏の人々は、そんなに古くからじゅんさい君と親しい仲間でいたのである。そういえば、大阪でも京都でも「お味噌汁は?」「お吸い物は?」ということになると、あさりやお豆腐よりもじゅんさい君を指名する人が多い。

 

 万葉集の和歌については、もともとの歌をここに掲載しても「何のことだか分からん!!」とウンザリ拒絶するヒトが多いだろうから、そのスーパー大意のみを以下に示しておく。

 

「ワタクシの心って、じゅんさいと似ているなぁ。ゆらゆら水面を漂ってばっかりだ」。うひゃ、なかなかうまいこと言うじゃないか。今井君なんか、肉体も精神もじゅんさいそっくり、長い間ゆらゆら世の中を漂って、気がつけばこんな楕円形になってしまった。

 

 漢字で書けば、蓴菜。でも蓴菜だなんて、漢字が難しすぎるから、潤菜に順菜、当て字もたくさん用意されている。大昔にはじゅんさいと呼ばず、「沼縄」と書いて「ぬなわ」と言った。深さ1メートルほどの沼に生えた水草の丈が、まさにちょうど「沼の縄」のイメージだったのだろう。

(京都府立植物園のイメージキャラクター「まゆまろ」君。ふとオムライスが食べたくなる)

 

 そういうふうで、2月中旬の京都で「じゅんさい」という名前の洋食屋さんを発見した時には、ワタクシはマコトに嬉しかった。宝ヶ池プリンスホテルから徒歩5分ちょい。同志社・岩倉キャンパスのすぐそばに、間違いようもなく「じゅんさい」という看板が立っていた。

 

 宝ヶ池も、大田神社も、深泥池も、みんな大昔のじゅんさいの産地。万葉はともかく、古今やら新古今やら、源氏物語やら枕草子やら、そういう時代にこのあたりは、あのツルツルつかみどころのないじゅんさいの宝庫だったわけだ。

 

「どっちつかず」「つかみどころ、ナシ」「のらーりくらり」「お箸じゃうまくつまめない」。おお、何だか平安から江戸期まで、京都の公家のイメージって、じゅんさいのイメージと不思議なほど重なり合うじゃないか。こりゃどうしても、京都をもっともっと好きになるためにも、洋食屋「じゅんさい」、もっと通いつめなきゃいけない。

(そこでオムライス。「Aux Bacchanales」東京駅八重洲口店にて。まゆまろ君とそっくりじゃないか)

 

 そう決意したワタクシは、来る日も来る日も「じゅんさい」に通って、ランチはハンバーグとエビフライ3尾の連続。間違いなく旨いのだから、別に無理して通ったわけではないが、どうもこういう行動は、他人から見て奇異に感じられるらしい。

 

 しかも諸君、ランチは「じゅんさい」のハンバーグとエビフライ、昼下がりは神戸か京都のジャズ喫茶、ディナーは大阪心斎橋「とらふぐ城」でフグ三昧、その生活が続いたのだ。

 

 その3者それぞれに、今日の記事の「じゅんさい」並みの理由があるとしても、京都に2月8日から15日まで1週間も滞在して、毎日ほぼ例外なく同じパターンで行動したとすれば、やっぱりマトモな常識人が「この里芋、少なからずおかしいぞ」と感じるのも無理はない。

(和歌山での大盛況。やっぱり、京都大の長文問題はやりがいが別格だ)

 

 自分だって「この楕円形、おかしいぞ」とつぶやきながら、広大な近畿圏を闊歩していたのだ。そういう不思議な日々、一服の清涼剤になったのが、2月14日、和歌山駅前での公開授業だった。

 

 出席者220名。和歌山県内トップ、近畿圏屈指の合格実績を誇る某高校の在籍者が7割近くを占めたので、主催者側が選択したテキストは、ワタクシの誇る9種のテキストラインナップから、最もハイレベルなものの1つ「E 京大阪大系」。京都大2022年の長文1問、90分でまるまるカンペキに解説し終え、日付がかわる頃に意気揚々と京都まで帰ってきた。

 

1E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 7/10

2E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 8/10

3E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 9/10

4E(Cd) Böhm & Berliner:MOZART 46 SYMPHONIEN 10/10

5E(Cd) Solti & Chicago:BEETHOVEN/SYMPHONIES 1/6

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