今日のアルバム

Diabolus in musica/Slayer(98年)

 

スレイヤーの7枚目のアルバム。サウンドがこれまでよりも力強くなり前衛的な面が出ているところもあります。とくに1曲目のBitter peaceは重さとスピードと力強さの3面が出ている曲で、新しいスレイヤーを感じる曲でもあります。続くDeath's head、Stain of mindとこれまでになくベースが目立つ曲が多いのも印象的でした。この3曲目までは曲としても良いのですが、4曲目以降にインパクトがある曲が少なく中盤~後半はだいぶ弱く感じるところではありました。3曲目まででも聞く価値はありですが、後半にもう1、2曲あればと思うところでした。

 

 

好き順

①Bitter peace

②Death's head

③Stain of mind

④Perversions of pain

⑤Scrum

 

好き度:92点

 

今日のアルバム

A matter of life and death/Iron Maiden(06年)

 

ブルースディッキンソン復帰後3枚目のアルバム。1曲目のDifferent worldsのみコンパクトでキャッチーな曲で、他はプログレ的な大作曲が多くを占めています。80年代のメイデンと比べると好みが分かれそうなアルバムですが、メイデンのプログレ要素が好きな人向けになると思います。その中でも8曲目のFor the greater good of godが好きな曲で、歴代のメイデンの大作曲の中でも特に好きな曲になります。アルバム発売後の来日の際にこのアルバム全曲をフル演奏していましたが、曲が曲だけに大半の人にとっては厳しかったんじゃないかと思います。でも新譜の曲をあまりやらないバンドも多いので、メイデンは新譜を中心にいつもセットを組みアルバム発売毎に違いのあるセットリストになるのは好きなところです。

 

 

好き順

①For the greater good of god

②Different worlds

③The longest day

④Brighter than a thousand eyes

⑤These colours don't run

 

好き度:93点

 

今日のアルバム

Northwinds/David Coverdale(78年)

 

デイヴィッドカヴァーデールの2枚目のソロアルバム。1stソロに比べて曲のクオリティが大きく上がり、デイヴィッドカヴァーデールの深みのある歌を楽しむことができます。このアルバムから4曲が後に発売されるホワイトスネイクの1stミニアルバムにCD化の際に収録されたので、1stの曲よりは知名度があると思います。曲としてはKeep on giving me love、Queen of heartsとボーナストラックのSweet mistreaterが同率に近く好きで、日によって変わりそうですが今回はとくにキャッチーなSweet mistreaterを1位にしました。4~6位もほぼ同列でどれを外すかで相当迷いましたが、Northwindsを僅差で6位にしました。ただNorthwindsもすごく良い曲なので、苦渋の順位であることをアピールしておきたいと思います。

 

 

好き順

①Sweet mistreater

②Queen of hearts

③Keep on giving me love

④Only my soul

⑤Breakdown

 

好き度:93点

 

今日のアルバム

Stomp 442/Anthrax(95年)

 

Voにジョンブッシュ加入後2枚目のアルバム。前作がそこそこにヒットし時代にもうまくマッチした感がありましたが、初期アンスラックスのスピードメタル感が薄まったことによる物足りなさも少しありました。このアルバムではコアの要素が更に強まり、全体的に地味な印象も強くこの辺からアンスラックスの人気にも陰りが出てきたように思います。ただアンスラックス特有のセンスのあるリフやリズムも健在ではあるので、もう一歩わかりやすい曲が欲しかったなというところではありました。最初の印象は薄いものの何度も聞くことで聞きどころが出てきますが、なかなかアンスラックスの往年のファン向けではないのも低迷していく要因だったと思います。

 

 

好き順

①Random acts of senseless violence

②In a zone

③Fueled

④American pompeii

⑤Riding shotgun

 

好き度:90点

 

今日のアルバム

Somewhere far beyond/Blind Guardian(92年)

 

ブラインドガーディアンの4thアルバム。初期の集大成ともいえるアルバムで、前半は初期らしいスピードと勢いがあり後半は中期以降の壮大な作風の予感を感じさせる内容になっています。基本このアルバムまではハンズィキアシュがライブでもアルバムレベルの歌を聞くことができますが、Somewhere far beyondは多重録音がだいぶ使われているので怪しいところではあります。初期の荒々しさはとくにライブでは魅力でしたが、後半のThe bard's songやSomewhere far beyondを好きになれるかで今後大作志向になるブラインドガーディアンへの好みというのも人によって変わるのかなとも思います。

 

 

好き順

①Somewhere far beyond

②The bard's song -in the forest- ~ -The hobbit-

③Journey through the dark

④Time what is time

⑤The quest for tanelorn

 

好き度:93点

 

今日のアルバム

Dream evil/Dio(87年)

 

Dioの4thアルバム。ギターのヴィヴィアンキャンベルが脱退し、クレイグゴールディが加入。ギター的に大きな違いを感じる程ではありませんが、3rdアルバムまでと比べるとポップでキャッチーな曲がなくなり硬派な曲が多くなっています。そのため地味な印象もあるアルバムですが、3rdまでのポップさはロニーファンの中でも賛否あるところではあったのでこの作風は嫌いではないところです。このアルバムでのロニーの歌は3rdまでよりも自然な伸びを感じ、硬派な曲であるからこそ映えるところがあるようにも思います。レインボーやブラックサバスほどのクオリティはないものの、3rdまでよりもロニージェームスディオの声を引き立たせていると感じるところはあるのでDioの中でもとくに好きなアルバムになります。

 

 

好き順

①Dream evil

②Sunset superman

③Night people

④All the fools sailed away

⑤Naked in the rain

 

好き度:95点

 

今日のアルバム

Soundtrack to your escape/In flames(04年)

 

インフレイムス7枚目のアルバム。前作で大きく作風が変わり、前作の延長線上でありながらもインフレイムスらしい叙情性も感じるアルバムになっています。買った当初はアグレッシブな曲が少なく印象的な曲はあまりありませんでしたが、聞きこむことで段々と良さがわかってきたアルバムでもありました。前半の雰囲気が好きになれるかと後半のIn search for IやDial 595-escapeなどの曲に価値を見い出せるかでこのアルバムの印象は人によって変わりそうです。このアルバムの前後が個性が強かったので影は薄いですが、それぞれのアルバムを聞き飽きたくらいに聞くと良さと発見が出てくるアルバムかなと思います。

 

 

好き順

①The quiet place

②In search for I

③Dead alone

④Dial 595-escape

⑤Touch of red

 

好き度:93点

 

今日のアルバム

Hurricane eyes/Loudness(87年)

 

アメリカ進出後3枚目となったアルバム。Thunederに続きアメリカで発売されたUS版のLightningもビルボードランキングで100位以内の結果を残し驚異的な成功を収めましたが、このアルバムでプロデューサーがマックスノーマンからレッドツェッペリンなどに関わったエディクレイマーに変更されました。商業的でミドルテンポの曲を好んでいたマックスノーマンに対し、エディクレイマーは1曲目にスピードがあるSDIを持ってくるなどバンドの意思を尊重した変化が多くあります。とくにリズムセクションの音は大きく変わり前2作に比べても厚いサウンドになった印象があります。二井原の声はこの頃から少し衰えが出てきた時期でもありますが、シャウト的な力強さをうまく出しこのアルバムでの声はすごく良いものがありました。アルバムの中でも1番キャッチーなRock'n roll gypsyはとくに高崎晃の後半のギターソロが好きで、高崎晃のギターソロの中でもこの曲のソロが1番好きですね。アルバムとしては前2作ほどの結果は出ませんでしたが、このアルバムはすごく良く聞いたアルバムで思い出深くラウドネスの中で1番好きなアルバムになるかなと思います。

 

 

好き順

①Rock'n roll gypsy

②This lonley heart

③S.D.I

④Rock this way

⑤So lonely

 

好き度:96点

 

 

今日のアルバム

Shades of deep purple/Deep Purple(68年)

 

ディープパープル第1期のデビューアルバム。結成当初はリッチーブラックモアよりもジョンロードがバンドの中心になり、アルバムの中の曲は半分がカバーでバンドとしての方向性はまだ確立されてはいませんでした。シングルとなったHushがヒットしたものの、この曲もカバー曲でハードロック的な要素はあまりないですが第2期以降イアンギランが唯一自身が在籍していないアルバムの中でライブで歌ったことがある曲でもありました。ロッドエヴァンスのVoはハードロック的ではなく、第1期のアルバムはアートロックと題されてもいます。パープルの歴史の中でもとくに面白味はないアルバムではありますが、所々に第2期以降のエッセンスを感じるところもありMandrake rootの中盤以降のソロパートのキメのフレーズは第2期以降の70年代のライブではラストの曲の締めに使われているので、パープルファンとしては聞いておいた方が良いアルバムではあります。

 

 

好き順

①Hush

②Mandrake root

③And the address

④Prelude:happiness~I'm so glad

⑤Help

 

好き度:85点

 

今日のアルバム

The system has failed/Megadeth(04年)

 

02年のメガデス解散からわずか2年後に発表されたアルバム。当初はデイブムスティンのソロアルバムとなる予定でしたが、メガデス名義の発売になりました。解散前のメンバーは招集せずレコーディングには元メンバーのクリスポーランドも参加しましたが、ツアーではメンバーを一新し新たなメガデスが始動することになります。90年代後半からの迷いが吹っ切れたムスティンらしい硬派な作風になり、前作では弱かった聞きやすさも兼ね備えたバランスの良い作品になりました。90年代中盤の商業的な曲はなく初見には少し取っつきにくさもありますが、初期の鋭さの復活と円熟味が加わりとくに前半から中盤までの曲はここ数枚のアルバムにはなかった充実度があります。次作のUnited abominationsで新しいメガデスは真に覚醒し安定することになりますが、その夜明け前と言うべきこのアルバムの意義は大きく、沈んだままでもおかしくなかったデイブムスティンの浮上はスラッシュメタル界としても大きなことだったと思います。

 

 

好き順

①Back in the day

②Blackmail the universe

③Die dead enough

④Tears in a vial

⑤Kick the chair

 

好き度:94点