今日のアルバム

Somewhere out in space/Gamma Ray(97年)

 

ダークシュレヒターがベースに転向し、ギターにヘニユリヒター、ドラムにダニエルツィマーマンが加入しメンバーが一新して初のアルバム。前作のLand of the freeまでに比べて特にリズムセクションが強化されとくにダニエルの加入は大きかったと思います。そこにヘニユリヒターの巧みなギターもカイハンセンとの相性も良くこれまで流動的だったメンバーは12年のダニエルの脱退までしばらく不動なものとなりました。このアルバムはとくに前半の充実度が高く、スピード、ヘヴィ、キャッチーのメタルのツボをうまく捉えた構成になっています。カイハンセン、ジャーマンメタルらしいB級さも所々ありながら他のアルバムに比べれば薄くはあるため、ガンマレイでまず薦めるならこのアルバムかなと思います。

 

 

好き順

①Beyond the black hole

②Men, martians and machines

③No stranger (another day in life)

④Somewhere out in space

⑤Valley of the kings

 

好き度:94点

 

今日のアルバム

Whitesnake/David Coverdale(77年)

 

ディープパープル第3、4期Voのデイヴィッドカヴァーデールが、解散後にリリースした初のソロアルバム。プロデューサーとベースにはロジャーグローヴァーが参加し、アルバム名は後に結成するバンド名となるWhitesnakeとなりました。後のホワイトスネイクのギタリストになるミッキームーディも参加しています。ディープパープルに比べてハードロック色はなく、後の初期ホワイトスネイクと比べてもブルース、ソウル的なサウンドになっています。ホワイトスネイクで80年にリメイクされるBlindmanやバラード曲のHole in the skyなどが多少知名度がありますが、次に制作される2ndソロアルバムと比べてもだいぶ物足りなさは感じます。ただ古臭ければ古臭いほどカヴァーデールの歌には味が出ることもあり、他のハードロックシンガーのアプローチとは違う個性は大きな魅力だったと思います。

 

 

好き順

①Hole in the sky

②Whitesnake

③Goldies place

④Blindman

⑤Lady

 

好き度:88点

 

今日のアルバム

...And justice for all/Metallica(88年)

 

メタリカの4枚目のアルバム。86年にベースのクリフバートンが事故死し、ジェイソンニューステッドが加入。作風はこれまでと変わらないものの、ミドルテンポで長い曲が多くジェイソンのベースが小さいなど物議を醸したアルバムでもありました。ただ90年代の脱メタル化に走る前のアルバムとして人気は高く、聞けば聞くほど良さが分かるタイプの曲が多いです。その中でも分かりやすさで言えばBlackened、...And justice for all、Oneといったところで、ライブでは割合定番のHarvester of sorrowなどもあり曲は粒ぞろいになっています。後半も地味ながら最後Dyers eve、The princeでギアが上がるのでこの辺の曲を認知できたくらいから良さを見い出せた感があります。

 

 

好き順

①...And justice for all

②Blackened

③One

④The prince

⑤Dyers eve

 

好き度:92点

 

今日のアルバム

Rabbit don't come easy/Helloween(03年)

 

ローランドグラボウ、ウリカッシュが脱退し、ギターにサシャゲルストナーが加入。ドラムには数名がレコーディングに参加し作成されたアルバムになります。90年代後期のヘヴィ化への不満から原点回帰し少し明るいサウンドになったのが特徴ですが、90年代後半にアルバムのアクセントになっていたウリカッシュの曲がなくなったことでやや平坦になった印象もあります。1曲目のjust a little signやThe tuneなど名曲はありますが、中盤から後半にかけてはやや弱さを感じるところではあります。そんな中シングルのjust a little signのカップリングにあるFar awayはマーカスグロスコフの作曲で良い曲なのですが、またもアルバムには入らず。この辺はシングルを買う動機にはなってますが、毎回マーカス作曲のカップリング曲は名曲なのにアルバムに入ってないのはもったいないと思うところですね。

 

 

好き順

①just a little sign

②The tune

③Far away (シングルカップリング曲)

④Nothing to say

⑤Hell was made in heaven

 

好き度:93点

 

今日のアルバム

Black sabbath/Black Sabbath(70年)

 

ブラックサバスの1stアルバム。タイトル曲のBlack sabbathのスローテンポのダークな曲調が印象的で、サバスの一般的なイメージにもなっています。オジーの独特の声とギーザーバトラーの前面に出てくるベースの音が特徴ですが、これまで唯一バンドを抜けたことのないトニーアイオミのギタープレイが1番サバスを背負っていたとは思います。ドゥーム的な重さがクローズアップされがちですが、アルバムを通して聞くと軽やかで叙情的なフレーズも多くBlack sabbathにしても後半のアップテンポになるパートがあることでスローテンポなだけではない良さが出ています。1stはBlack sabbathがあることで通らなければいけないアルバムですが、入門には適してなく後々良さが分かる的な曲が多いのでそこそこ他のサバスのアルバムが好きになれてから聞くといろいろ良さや発見があるかとは思います。

 

 

好き順

①Black sabbath

②The wizard

③Evil woman (Don't play your game with me)

④N.I.B.

⑤Behind the wall of sleep

 

好き度:92点

 

今日のアルバム

Anthems to the welkin at dusk/Emperor(97年)

 

エンペラーの2ndアルバム。ブラックメタルらしいサウンドながらプログレとクラシックの要素も濃い作風で、多方面から評判を得たアルバムになります。まだこのアルバムでは1st同様にサウンドのバランスはだいぶ悪いものの、曲の魅力としては高いものがありとくに3rdアルバム後にリリースされたライブアルバムとDVDではこのアルバムの曲はライブの方が音が良かったりもします。PVが制作されたThe loss and curse of reverenceはエンペラーの代表曲にもなった曲ですが、ちょっとPVはチープで音も悪いところもありながらバンドの硬派な雰囲気は損なわないものにはなっているかなとは思います。

 

 

好き順

①The loss and curse of reverence

②Ye entrancemperium

③With strength I burn

④Alsvartr (The oath)

⑤Thus spake the nightspirit

 

好き度:92点

 

今日のアルバム

Fear of the dark/Iron Maiden(92年)

 

ヤニックガーズ加入後2枚目のアルバムで、このアルバムを最後にブルースディッキンソンがしばらく抜けることになります。前作はキャッチーさがほぼありませんでしたが、このアルバムではキャッチーさとプログレ的で大作風な昔ながらの作風に戻っています。タイトル曲のFear of the darkがとくに有名な曲で、ライブでも定番な曲になります。前半の曲はそこそこですがそこまで名曲が多いというわけでもなく少し流してしまう曲も多いですが、このアルバムはFear of the darkに向かって聞くアルバムという感じで成り立っているようにも思います。

 

 

好き順

①Fear of the dark

②From here to eternity

③Be quick or be dead

④Childhood's end

⑤Afraid to shoot strangers

 

好き度:93点

 

今日のアルバム

Come taste the band/Deep Purple(75年)

 

ディープパープル第4期のギターがトミーボーリンとなり唯一のアルバム。75年春にリッチーブラックモアが脱退後バンドの存続が危ぶまれる中トミーボーリンが加入しアルバムが制作されました。リッチーが抜けたことでソウル/ファンク色が更に強くなっていますが、アルバムの内容は悪くなくトミーボーリンのギターがフィーチャーされていて曲も聞きやすいキャッチーな曲が多いです。とくに1曲目のComin' homeは歴代のパープル曲やデイヴィッドカヴァーデールの曲の中でも特出して良い曲で、ラストのYou keep on movingもこのメンバーだからこそ作れた名曲になります。ただトミーボーリンとグレンヒューズのドラッグの問題などで空中分解状態となり翌年にバンドは解散、トミーボーリンは76年にドラッグの過剰摂取により亡くなってしまいます。当時は正当な評価はされてなかったものの今では影の名作と言われることもあり1枚で終わってしまったことは残念でもありますが、この1枚だけだったからこそと思うところもあり2枚目が作られてたとしたら難しかったような気もするところです。

 

 

好き順

①Comin' home

②You keep on moving

③Dealer

④This time around/Owed to 'G'

⑤Lady Luck

 

好き度:94点

 

今日のアルバム

Undisputed attitude/Slayer(96年)

 

パンク/ハードコアの曲のカヴァーアルバム。原曲は1曲も知らないですが、言われなければ普通にスレイヤーのアルバムの作品と思える曲になっています。2分に満たない曲も多く気を抜くと今が一体何曲目かがわからなくなりましたが、同じような曲も多いので曲を覚えて順位付けするためにかなり聞きこむ必要がありました。速さのある曲は映えますが、ミドルテンポになるとちょっと落ちるような感じはありますね。始めの方が良い曲は多いかなというところで、何度か聞きこむことで中盤の曲もそこそこに良さを感じました。後半はちょっと印象に残る曲はないなという感じでしたが、序盤から中盤まではスレイヤーの曲として考えてもキレがあり気に入る曲も多かったです。

 

 

好き順

①Disintegration/Free money

②Verbal abuse/Leeches

③Guilty of being white

④Filler/I don't want to hear it

⑤Abolish government/Superficial love

 

好き度:90点

 

今日のアルバム

Tales from the twilight world/Blind Guardian(90年)

 

ブラインドガーディアンの3rdアルバム。初期のジャーマンメタルの要素が詰まっていて、スラッシュ的なリフや速さとメロディが絡み合い初期の4作の中でも特に勢いを感じるアルバムになります。2ndと比べても全体的に曲のクオリティが上がっていて、その中にもジャーマンメタルらしさがあるところが味になっています。1曲目のTraveler in timeは後の大作志向を感じさせる展開ながら、速さとキャッチーさがうまく噛み合った初期の中でも突出した曲になります。他にもLost in the twilight hall、Welcome to dyingなどライブでもよくプレイされる代表曲や、後のバラード作品を感じさせるLord of the ringsなどバラエティにも富み、ラストの大作的なThe last candleも程よいボリュームで全体的に聞きやすい構成になっています。初期のサウンドは荒々しさがありながらもライブに映える曲が多いので、アルバムでは後期の曲が好きではありますがライブで聞きたいのは初期の曲なんですよね。

 

 

好き順

①Traveler in time

②Welcome to dying

③Lost in the twilight hall

④The last candle

⑤Lord of the rings

 

好き度:93点