第10部 ブルー・スウェアー 第3章 偶然の扉 | ブログ小説 第10部 ブルー・スウェアー

神崎俊也は2年目の靴職人の見習いだった。店長は50代の大槻公裕だった。

大槻は恰幅のよい体型をしていた。いかにも下町の職人といったところだった。俊也は靴の寸法を測ったりしていた。

「おい、もう12時だ。メシにしよう・・!!」大槻は人の良さげな笑顔を浮かべていた。俊也はふと時計をみると12時の15分前だった。

「まだ12時前ですよ!」

「いいじゃねぇか?企業じゃねぇんだ。俺の腹時計で昼休みは決めたっていいじゃねぇか!?」

「はい!!」

「今日は、奮発して寿司弁当を注文したんだ。今日は弁当もってきていないだろう?」

「・・持ってきていないですよ!!」

「おまえの前途を祝して今日ぐらいお祝いさせてくれ!!」

「ごちそう様です!!」

「若いのによ、頑張っているからな」大槻はそういうとビニール袋から弁当と割り箸を取り出すと、俊也に差し出した。

「・・・俺からのささやかなお祝いよ」大槻は心優しそうな笑顔を浮かべた。

「ありがとうございます!!」俊也は弁当の包みをあけるとウニといくらの海鮮弁当だった。

「うぁー、すごい!!」俊也はこぼれそうないくらを目の当たりにして、嬉しそうに目を丸くした。

「どうだ!!美味そうだろう!!」

「生まれも育ちも淡路島育ちですが、何度みてもこんな海鮮を目の当たりににしたら嬉しいなんてもんじゃないですぜ!!」

「食え食え!!これぐらいのことしかしてやれないんだから!」大槻がそういうと俊也は割り箸をさくと、いくらとウニいっぱいの海鮮丼を美味しそうにたべた。

「おまえ、いまいくつだっけ?」

「22です!」

「俺がまだ22だった頃ってな、何をしていたっけかな?」

「靴職人だったのでは?」

「いや、遊んでたな!!」

「どんな遊びですか?女?」

「マージャン!!とにかくギャンブラーだった!」大槻は昔を懐かしむようにいった。

「ギャンブラーには見えない!!」俊也は海鮮丼をたべながら意外そうにいった。

「だろう?昔は荒れていて、荒んでいたんだ!」

「そうなんですか?なんで荒れていたんですか?」俊也は少し興味がありそうにきいた。

「何だろう?いろんなことが上手くいかなかったんだ。本命だった女にも振られてさ、何もかもが面白くなかったんだ」

「そんな時があったんですね!」

「いろんな時があったさ!」

「・・でも今はお子様もあり」

「うん。でもまだ5歳だぜ。俺は今年52なんだ。腹をくくるまでには相当な時間がかかった。靴職人になってからまだ7年だ。人生、更生するまですごい時間がかかったな!」

「それまで何をしていたんですか?」俊也はいつの間にか大槻の話に飲まれていた。


p.s

シナリオや小説の技法の考察をしていたら、新しい書き方を思いついた!!なんか斬新な書き方。今から実践してみたいと思います音譜わかるかな?頑張らないとね、、いろいろとねチーン

好きなことをビジネスにすることを今、考え中。月初に楽しみを消化したらホント楽しみがないの!!でも来月はケーキ&ブッシュドノエルの石けん&キャンドル🕯とクリスマスに特化したもので楽しみっ!!でもまだまだだわ。書けということなんですよっ!!

シナリオや小説の新技法な書き方発掘したし❣️さっ、変われるかな?(→これは私が考えた技法です) なんかスイッチが入ったみたいひらめき電球ひらめき電球



pp.s
「悲しみの雨」更新しましたー!!