一部のブログで低出力レーザー器はアメリカのFDAの医療機器に求められるPMAを取得しておらず、510Kのみしか取得していないことから効果がないとのブログを見たけどもそれに対する回答を求められました。
今後、そのブログをご欄になる方もいると思いますので書かせていただきます。
育毛に用いり、市販で使用されるCapillusやTheradomeに対し、FDAがPMAを求めることはありません。
低出力レーザーの場合、510Kの基準のクリアだけが求められています。PMAが必要となる医療機器はは人命の維持と健康機能障害の防止に用いられる機器で疾病またはケガの潜在的かつ不合理なリスクを与えかねない場合にのみPMAが求められます。
こちらはある会社のFDA510Kについての説明を抜粋いたしました。
https://jp.kenblockconsulting.com/fda-submissions
「ヒトへの使用を目的とし、市販前承認(PMA)を要求しないクラスI、II、IIIの機器を米国で販売したいと望む企業は、その機器が連邦食品医薬品化粧品法(連邦法)の510(k)要求事項を免除されている場合で、かつ機器分類規制に関するチャプター(章)9(例:21 CFR 862.9、21 CFR 864.9) にある免除の制限に当たらない場合を除いて、FDAに510(k)申請を提出しなければなりません。
510(k)は、市販しようとする機器が、PMAの対象にあたらず合法的に販売されている機器と少なくとも同程度に安全かつ効果的(実質的に同等)である、ということをFDAに示すために行う事前申請です。申請者は、自らの機器を法的に市販されている単数または複数の類似機器(比較同等機器)と比較し、実質的に同等であると主張し、それを立証しなければなりません。申請者が機器の実質同等性を宣言する許可書を受領するまで、申請者は機器の市販を進めることはできないでしょう。機器が実質的に同等だと判断された時点で、初めて米国内での販売が可能となるのです。」
510Kだからと有効性が認可されていないというブログの意見や解釈はどうなのかと考えます。
連邦食品医薬品化粧品法(連邦法)でPMAが求まられないクラス分けの機器は低出力レーザー以外にも多く存在します。
510KでPMAの対象に当たらない製品であったとしてもPMAと少なくとも同程度の安全かつ効果的であることをFDAに示す申請方法が510Kであり、実質的にはPMAと同等な立証責任が求められます。
同じサイトからPMAの説明も抜粋しました。
PMA
「市販前承認(PMA)とは、クラスⅢ医療機器の安全性及び有効性を評価するための科学的そして規制的なFDAの審査工程であり、機器市販申請のうち最も厳しい審査となっています。クラスIII機器とは、人命の維持または支持をする機器、そしてヒトの健康機能障害の防止に非常に重要な機器、あるいは疾病又は怪我の潜在的かつ不合理なリスクを与える可能性を示す機器です。クラスⅢ機器にはこういったリスクがあるため、一般管理と特別管理のみではその安全性と有効性を保証するには不十分であるとFDAは判断しています。そのため、これらの機器を販売する許可を取得するためには連邦法のセクション515の下、市販前承認(PMA)の申請が義務付けられています。しかし、クラスⅢの改正法前機器の中にはクラスⅢの510(k)が必要となる場合がありますのでご注意ください。PMA申請には通常、非臨床研究と臨床試験に分類される技術的部分が含まれます。そして通常、PMA承認前に対象施設の査察が行われ 21 CFR 820への適合が確認されます。」
低出力レーザーを育毛の為に使用する場合は人命の維持を目的としておらず不合理なリスクを与えるリスクが生じることもありません。
アメリカの連邦法が定めるFDA510Kの要件に準ずる形での臨床試験が行われた上で認可を受けているのが低出力レーザー器です。PMAが求められないものに敢えてそれを取得する必要性はないと思います。
それぞれの意見はあるかと思いますが、もし510Kが最低レベルとされるのではあればアメリカ政府は法律上、最低レベルの医療機器の販売の許認可を設け、低出力レーザー器以外にも多くの無意味な機器を承認している国であるということが実際に存在するかどうか。
育毛に限らず、研究機関や製薬会社の潤沢が資金や治験結果の許認可の早さなどからアメリカでは先進的な治療ががんや他の病気でも多く開発されています。
そのアメリカの結果を踏まえ、世界の国々はそれらの薬や治療を導入します。
当然、ミノキシジル(塗布用)やフィナステリドと同様に低出力レーザーはダブルブラインドテスト(二重盲検・臨床試験)の元、510Kを取得しています。
シラミを殺すのに用いるレーザーと同じと申請を出したと書かれている点については初代Hairmaxが17年前(2000年)の当時にどのように申請を出したのかもしれませんが現在、Hairmax,Theradome,Capillusを含め、そのような申請を行っていることはありません。
またシラミを殺す為にレーザー治療を行っている医療機関を検索しても1件もないと思います。
低出力レーザーによる育毛に否定的な方がいるのは理解できますがFDAでミノキシジルやプロペシアは認可されているので効果が確実というのであれば、育毛目的で服用タイプのミノキシジルタブレットが承認されているという根拠も示すべきかと思います。
日本を含め、世界でミノキシジルタブレットを育毛薬として承認している国は少なくとも1国もないと思います。
FDAが承認しているのは5%の塗布量ミノキシジルまでであり、それを超える濃度の塗布用ミノキシジル、またが血圧降圧剤として製造されているミノキシジルタブレット(ロニテン)の育毛効果の治験が行われ、有効性が証明された事実はないと思います。
https://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-11702420044.html
またザガーロにしても承認されているのは日本と韓国だけですが非重検比較試験で行われています。
ザガーロの実情について詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
http://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-12178560045.html
現在ザガーロまたはプロペシアで育毛対策を行っている方はぜひ以下をお読みください。
ザガーロの臨床試験から見える副作用の発症リスクとプロペシアの副作用の国内報道
https://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-12337470140.html
プロペシアやザガーロの安全性またはリスクの説明が患者様に行われ、それを理解した上で治療を受けられた結果、副作用または後遺症を発症すれば患者の責任になるかもしれません。
検査方法が確立し原因の特定、副作用の改善、または後遺症の発生を回避できればプロペシアの服用も一つの選択肢だと思います。
ですが検査や説明もなく、副作用が発症してしまった患者に対し、薬を処方した医師があまりにも無責任に「因果関係はない」「気のせい」「精神的な原因」と言っている医師もいます。
510Kを取得した低出力レーザーは世界的な皮膚科学の論文でフィナステリドや塗布用ミノキシジルと並んで、低出力レーザーをAGAの有効策として発表されています。
その中、日本の主力治療法の服用ミノキシジルやザガーロはメタアナリスから除外されています。
先に話をしたように低出力レーザーの根拠が不足していると説明するのであればなぜ、ミノキシジルタブレットやザガーロが安全かつ効果的だという根拠が示すかなぜ根拠が示されないのかの説明をするべきだと思います。
低出力レーザーが承認され、日本皮膚科学会が改定された男性・女性型脱毛症治療ガイドライン2017の内容については以下で詳しく説明しています。
https://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-12347022098.html
日本皮膚科学会に次いで欧州皮膚科学会も男性型・女性型脱毛症に対し低出力レーザーを有効と発表しました。当然LEDは該当しません。
それと同時に、日本で用いられているミノキタブレットやザガーロが欧州皮膚科学会がどのように考えているか以下でご紹介しています。
欧州皮膚科学会 男/女性型脱毛治療のガイドラインで低出力レーザー器を推奨とミノタブやザガーロなどの内服育毛治療の見解
https://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-12360438448.html
日本皮膚科学会 脱毛症診療ガイドライン2017 LEDと低出力レーザーの違いとLEDが低出力レーザ―と同等に承認された矛盾
https://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-12350035223.html
内服ミノキシジルタブレットの実情と誤認 日本皮膚科学科 脱毛症ガイドライン 推奨度 D
https://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-12350254976.html
育毛専門病院の内服ミノキシジルタブレットやAGA阻害薬の入手経路と今後
https://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-12352144385.html
根拠のない、女性の薄毛治療の実情 内服ミノキシジル パンドガール スピロノラクトン
https://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-12351457350.html
Capillus 新モデル誕生
同等機種で最多個数のレーザーを搭載し・照射時間も最短となりました。
大幅な照射時間の短縮した動画を以下のブログでご紹介しています。
https://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-12354583722.html