メタ推理ってダメなの？

　みんなッマーダー(殺人)してるかい!?(挨拶)

　こんにちはこんばんは子猫ちゃん、いつものイケメンです。Discordでやってるオンセ募集用サーバーの登録者数が早くも400人を突破し、最近ではGMしてくれる人ももりもり増え、みんな新しい現状の世界に適応が進んでるんだねッ！という今日この頃。新作シナリオの発表ペースもヤバくて、正直情報を追いきれねえぜ！てな状況だと思います。『バード将軍の死改訂版』も回してくれェ！ｗ初心者PLにも初心者GMにも優しくて何ならGMレスでも遊べるよッ！無料だしね！！そして遊んだら「改訂版」まで付けてSNSで報告しておくれ子猫ちゃん！！

　さてそんな今日この頃あの頃どの頃、オンセ感想戦後深夜まで雑談してる事も増えてきて、あんなことこんなこと話してる中で何度か出て来てる話題のひとつ「正直メタ推理ってどうなの？」っていうお話。久しぶりにマーダーミステリーカテゴリのpostをしますｗぶっちゃけ最初の方の記事でサラッと触ったつもりでいたけど見付けられませんでした！！

メタ推理ってどうなの？

　メタ推理の定義、というかそもそもMETAの定義が少々面倒いので一応web辞書を先に引いておきますと、

◆メタ
英語：meta

ある事象に対しての高次の視点や立場を意味する語。例えば自己に対する自身の認知を、更に高次の視点から俯瞰して認知することを「メタ認知」と呼んだり、ある物語の登場人物が読者の視点で語ることを「メタ発言」と呼ぶ。

weblio辞書

◆メタ推理

読み方：メタすいり

 推理小説や推理ゲームなどにおいて、作中から得られる情報より高次の情報（メタ情報）を材料として推理を行うことを意味する語。メタ推理の要素を含んだ推理ものは、ルールやマナーに反するといわれることもある。

weblio辞書

　概ね認識と間違ってない感じなんではないでしょうか。
　要するに、盤外の情報――つまりキャラクターが知り得ない情報を使った推理の事をメタ推理と呼ぶ、という定義で間違ってないかと思います。

　一般的には興ざめさせるマナー違反行為として認識されており、人狼勢からは蛇蝎のように嫌われていると思います。なので「メタ推理」と聞いただけで心を閉ざす人も少なくないかと思います。逆に言えばそれだけ直面しがちな問題ということですね。

　人狼ゲームにおいてどういうのがメタ推理か、どういうのがダメなのか、どうしてダメなのか、については検索したら山ほど出て来るのでそちらを見て下さい。

　そのへん謎解き勢はどうなんでしょう？ちょっとイケメンそっち方面明るくないので教えてほしいんですが、出題者の心理や傾向から推測したり、法則性を発見していく中で、メタってダメなもんなの？という意識だったりするんじゃないのかなと想像してますが。

　じゃあマーダーミステリーにおいてメタ推理ってどうなんでしょうね？

　先にイケメンの結論だけ書いてしまうと、マダミにおいてメタ推理はアリだと思っています。理由と注意点はここから書いてくので最後まで読んでね子猫ちゃん。

マダミでメタ推理ってダメなの？

　直上でも書いてますが、マーダーミステリーにおけるメタ推理はアリだとイケメンは捉えています。

　それが何故かと言うと、例えば人狼ゲームなどと違って、プレイヤーは全員ロールプレイをする前提だからです。

　これは前にも何度か言っていますが、マーダーミステリーにおいて推理は目的ではなく手段にしか過ぎません。あなた一人に犯人と動機と犯行手段が見えていたとしても、真犯人に票を集められなければ負けとなります。だから他の人を説得し、票を集める事が最終的な目標となります。ですので、説得という行為がマーダーミステリーのプレイにおいてしばしば大きなファクターとなる筈です。

(たまに「自分は推理型のプレイヤーだよ」と自称するプレイヤーが「ああ、もう解けた。俺もう黙ります、分かんなかったら何でも聞いて」みたいな事を言い出す所を目撃しますが、控えめに言って馬鹿にしか見えないのでやめたほうが良いですよ)

　そして、プレイ中はロールプレイをしている、つまりキャラクターとして発言している前提のゲームですので、キャラクターの口から言わせられない言葉は説得には用いることが出来ないんです。

　つまり、メタ推理をメタのまま発言したり、それで他の人を説得したり納得させたりすることは出来ない、って事ですね。これ自体がメタ推理の利用の制限となっているので、そもそも普通にメタ発言は出来ないようになってるはずなんですよ。

　ですので、メタ推理から着想を得るのは何も悪い事ではないし、個人的にはむしろやるべきだと考えてます。ただし、メタ推理をそのまま口から出したらただの馬鹿です。

　プレイヤーの視点をうまくキャラクターの視点にコンバートし、キャラクターが持っている情報でそれに気付くためには何が必要なのか？と考えるのも、マーダーミステリーの推理においてとても楽しい頭の使い方だと、イケメンは考えています。

「んっ、この焦り方、こいつにしては珍しいな。もう少し突付いてみよう」

「このハンドアウトの文章量で、あの人が時間内に読みきれないだと？そんなバカな、一体どんなハンドアウトが行ってるんだ…」

「ハンドアウトに「ただし死んだら得点は0になる」と書いてある…って事は、死ぬ可能性があるという事？この中に人を殺せるやつがいるという事？誰だ？犯人と同じ人物か？」
「これで終わり？まさかね。この作者さんのシナリオでそんな単純な終わり方があるか。まだ何かあるぞこれは…！」

　いずれも脳裏を過ぎってしまいがちな事じゃないでしょうか。しかしいずれもキャラクターの口からは出せない言葉です。

　よく知っているプレイヤーと卓を囲んだ場合、知らない人と囲む場合よりも盤外から得てしまう情報量は多くなって当然です。(そして、それを知った上で誤った予断を持たせに来るプレイヤーも存在します)

　推理を進める上でシナリオを制作する立場に立って物を考える俯瞰視点だって時には必要でしょう。

　これら全てを頭から追い出してゲームを楽しむことなんて事実上不可能です。だから「メタ推理はダメ」なんて言われたって無理ですよ。むしろバンバン活用して推理を立体的にしていく事だって出来るはずです。

　ですから結論をちゃんと言い直しますと、

　メタ推理自体はOK。ただしそのまま口から出したら馬鹿。

　という事です。

　そもそもメタを口から吐いた時点でロールプレイを放棄してるわけですし、その時点でゲームのルールを理解してないって事になりますからね。

※ただしメタありありで行きましょうっていうレギュレーションの卓だってあって良いと思います。マーダーミステリーの魅力のひとつはそのへんの自由度だと思うので。だからGMは毎回ちゃんとルールやレギュレーションは説明しようね。

やっちゃいがちなダメなメタ

　さて、ここまではメタは良いけどそのまま口にすんなというお話をしてきました。これはつまりメタ推理を利用する側のお話ですね。思いついたけどそのまんま言えないので利用できない、というジレンマを盛大に楽しみましょうｗ

　では、逆に不用意にぶっ込まれるメタについて考えてみましょう。

　言ってる方にはそのつもりはなくても、聞いてる方にメタ的に情報が行ってしまう事があり、これは結構興醒めポイントになります。それを防ぐためにルールで禁止されている行為もいくつかあるにも拘わらず、残念ながらまぁまぁな頻度で出くわします。このへんはルールでありかつマナーでもある点ですので注意していきたいところです。自省を込めてまとめてみます。

◆ハンドアウトをそのまま読んではいけない

　各プレイヤーに渡されたシナリオのハンドアウト、これはもちろん他の人に見せたりしちゃいけないやつです。それと同時に、大抵のシナリオにはそのまま読み上げてはいけないと書いてあるはずですね。むしろそうさせないために「あなたは」みたいな表記になってるシナリオも多いです。

　ですので、あからさまに読み上げられたり、ある点まではスラスラ喋っていたのに突然口ごもったり等されると、「ああ、そう書いてあるんだな」「ああ、ここから先は隠すんだな」等とメタい情報が入ってきてしまいます。これ絶対にやめましょう。やめてまじで。

　ハンドアウトに書いてある情報を「思い出し」て発言する時、喋る内容は考えてから喋りだすようにすれば、こういう事故は防げるようになると思います。

◆分からない単語を放置しない

　これ、最近『蜃より出づるは夢か現か』や『シノビの巻物と鉄の掟』等の時代物のシナリオを好んで回す(面白いからみんな買って回そう！)ようになって気付いた点なんですが、まぁまぁ難しい単語や読みづらい単語が出てくる可能性が高いです。ハンドアウトにあるそういう単語を放置しておいて、いざ口にする時に口ごもってしまったり、読み方を間違って発話してしまったりすると、やっぱり「あぁハンドアウトに書いてあるんだな」というメタい情報を他人に渡してしまうことになります。

　読みづらい単語、分からない単語はこっそりGMに聞いて解決しておきましょう。イケメンがGMの時はどんな時でも質問受け付けてます。
(オンセばっかりやってるから気付きづらいけど、こういうのってオフセではどうしてるんだろう？)

◆途中で投げない

　犯人として追い詰められた時、追い詰めた時。完全に詰んだと思った時。相手が聞く耳を持っていない時。気持は分からないでもないですが、時間いっぱいまで戦い抜いて下さい。途中放棄される事ほど同卓者を興醒めさせることはありません。特に犯人として疑われている人物が途中で投げ出したなら、それはもう特大のメタ情報になり得ます。マーダーミステリーは推理を当てるゲームじゃなく投票で犯人を決するゲーム。頑固で考えが動きそうもないプレイヤーがいるなら、それ以外のプレイヤーの票を動かす以外に勝ちの目はありません。時には理屈よりも共感の方が人を動かし得ます。これだけ論理的なゲームの中で思考停止するくらいなら、初めから土俵に経つべきではないんです。最後まで足掻いて！やらなきゃゼロでもやれば1%まで伸ばせるかも知れません。

　そして追い詰めてるつもりで思考停止してるだけの人、ただの勘の話だったりする事多いし、そもそも外した時に盛大に恥ずかしいからまじやめたほうがいいよ。