今日のイイ男・イイ女 -37ページ目

料亭「老松」②

先日「老松」 で食事をした際、女将さんが話してくださいました。


昨今、相次ぐ食品の偽造。


「老松」も現在デパートでお弁当の販売を行っていますが、デパートでは夕方になるとお弁当を半額で売る店が相次ぎます。

しかし、女将さんは決して半額にはしないといいます。

それは正規の価格で購入されたお客様に失礼だから。

従業員にも「残ったお弁当は半額にしてまで売らなくていいから捨てなさい」と教育しているそうです。

老舗の料亭に”持っていて欲しい”プライドです。


同じく老舗料亭と呼ばれる「吉兆」の賞味期限偽造のニュースが先日流れたばかり。

女将さんは敢えて名指しにはしなかったのですが、とても残念な事だと語っていました。


料亭「老松」①へ



料亭 「老松」①

「だんさん(旦那さん)」

と殿方を呼ぶ女将さんのやさしい声の響き。

男性ならそう呼ばれて悪い気はしないと思います。

(若いうちは気恥ずかしいかもしれないけれど)


ここは、福岡市博多区中島町にある料亭「老松」

昭和2年創業、地元の財界人にも利用される老舗の料亭です。

厳選された旬の素材にこだわった料理には定評があります。


私が生まれて初めて老舗の料亭の門を潜ったのは、20代前半の時でした。

姉の親友の実家が、博多でも名の知れた料亭だった事もあり、何かの折に招待いただいたと記憶しています。

部屋に通され、味だけではなく見た目にも美しい料理をいただき、感動したのを覚えていますが、料亭の本当の良さというのは、ある程度、齢を重ねないとわからないような気もします。


まだ経験は無いのですが、検番から芸子さんを呼ぶという行為も、年齢や経験を重ねてからこそわかる愉しみのひとつではないでしょうか。


老松では、丁寧にお出迎えいただき、部屋に通されました。

控え間から続くお座敷の襖には「博多織」があしらわれています。


女将さん、若女将さんの話術はお客を退屈させません。

女将さんの義妹さんという方は、めったに見られないお座敷芸を披露してくださり、博多民謡も謡ってくださいました。

料理もさることながら、行き届いたサービス、心遣いに感服した次第です。


料亭とは、日本の伝統文化のひとつだと思います。

そこにはゆったりとした時が流れ、”お客様をもてなす心”が伝わる。


一見の客を入れずに紹介のみで商売を行うのだから、厳しい面もあると思います。

しかし、「本当のサービス・本物のおもてなし」が、いかに人を心地よくさせてくれるのかを教えてもらったような今回の体験でした。

料亭「老松」②へ




前中菊千栄さん・生田流(筝)

満月の夜、「観月会」と称して行われたパーティーで、

急遽、司会を仰せつかった。


ゲストは生田流(筝)当道会の九州総責任者 前中菊千栄さんと

お弟子さんのお二方。


琴に詳しいわけでもなく、下調べをする時間も無かったため、

出演前にお話を伺うことにした。


琴にもいろいろな流派があるが、生田流とは元禄8年(1695年)、検校の位を持つ大阪のお殿様によって開かれた流派だそうだ。

その昔は、一般のお弟子さんをとることも無く、お姫様のたしなみとして受け継がれてきたという。


現在の家元は5世(五代目)だが、前中さんは三世(三代目)家元の直門(師から直接教えを受けること)であるという。


「普通は70くらいで、お世話役は引退させていただくんだけれど、私は88歳でやっと退かせてもらったんですよ」と語る。


・・・私は30代以上の女性に、自分から年齢を聞くことはあまりしない。・・・


しかし、思わず聞いてしまった。

「今、お幾つですか」


「93です」


93歳で”奏者として琴を奏でる”

なんて素晴らしいことだろう。


「右手は腱鞘炎で痛めてるから自由が利かないんですよ」

と仰るが、琴爪をはめた3本の指は、弦の上を優雅に舞っていた。

話をする際のお声も、年齢を感じさせない。

聞くところによると、若い頃から声楽、ピアノやヴァイオリンといった洋楽も学んでこられたそうだ。

いつまでもお元気で、華麗な筝の響きを聴かせていただきたい。



カッコイイ女性・滝 悦子 さん

とても印象に残る女性。

その印象は瞬間的なものではなく、

後から少しずつ、さざ波のように押し寄せてきた。


エッセイスト 滝 悦子  さんにお会いした。


ラジオ番組で声を聞いたことがあるし、

彼女の書く文章も読んだことがある。

だが、お会いしたのは今日が初めてだ。


ひとことで言うと、「素敵に年齢を重ねた女性」だ。


”素敵な女性”にもいろいろあって、

「凛とした女性」

「華やかな女性」

「しとやかな女性」・・・


滝さんの場合は、「カッコイイ女性」だと思う。


歯切れの良い喋り、

媚びない姿勢、

”自分らしさ”を持っていて、

自分自身を大切に出来る女性だと感じた。


滝さんのようにバリバリと仕事をこなす素敵な女性は、

独身というケースが多いのだが、

彼女には「滝 純一 氏」という世界的にも有名な画家であり、

大学教授のご主人がいる。

(この秋のユニクロのカシミヤのCMにも”アーティスト夫妻”として出演中)


そんな滝さんは、私に、

「結婚なんてしない方がいいわよ!

私みたいにうまくいってるのは、たまたまなんだから」と言う。


”働く女性に頑張って欲しい”という

滝さんなりのメッセージなのだろう。


来月、2度ほど滝さんにお会いする機会をいただいた。


今から楽しみだ。




滝 悦子 official site

滝ご夫妻 ユニクロ カシミヤ CMはコチラから→people's cashmiere

(画面右下PEOPLE ALL VIEWをクリック 

アーティスト夫婦写真クリックで詳細が見られます)


Books

滝 悦子, 伊豆 美沙子

悦子と美沙子の男やろぅもん。


滝 悦子

博多発 味な男たち

滝 悦子
奔流の女
滝 悦子
鮨くう日々

Candy Box(福岡天神発ストリートミュージシャン)

福岡で路上ライブを目にする事はよくある。


金曜日の夜、大抵は誰かと会っているか、飲み会が多いのだが、

この日たまたま博多駅で人と待ち合わせをしていた。


駅に向かって歩いていると、突然耳に飛び込んできた歌声。

それは、路上ライブをやっている「Candy Box」 の2人だった。

ヴォーカルの女の子と、隣でキーボードを演奏する男の子。


その歌声が胸に響いた。

透きとおる声に引き寄せられた。


曲は、オリジナルの「君が教えてくれた事」


自費制作というCD(8曲入り 1,000円)をその場で購入した。

candy box

まだ、メジャーな活動は無いという。


キラキラした2人の夢が、いつか叶うよう・・・願っている。



曲はコチラから聴けます。→ 「君が教えてくれた事」

芙蓉(ふよう)


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恥ずかしながら、数年前にこの花を見たとき、

ハイビスカスかと思った。

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調べたら「葵科」「ハイビスカス属」と書かれていたので、

必ずしも間違いではない。

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花言葉は「繊細な美」・「しとやかな恋人」

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朝咲いて夕方にはしぼむ1日花に想いを馳せる。


着物(日本きもの推進協会)

子供の頃から日舞を習っていたせいか、着物には慣れ親しんできたと思います。

今でも着物や帯は大好き。

西洋のドレスも素敵だけれど、着物にはそれに負けない豪華さ、華やかさ、美しさがあります。

     
kimonoobi

以前、こんな話を聞ききました。

「洋服は見せる美であり、和服は隠す美である」と。

洋服が身体のラインを見せるのに対し、和服はウエストなどのラインを隠し、胸元も詰まっています。

洋服だと二の腕やふくらはぎを出しても平気なのに、和服だと”みっともない事”になってしまう。


和服を身につければ、「いい緊張感」が体を包み、

「所作」も自然と美しくなります。


しかし、自分では着られないから箪笥にしまったままという人も多いのではないでしょうか。

私も以前は浴衣しか着ることが出来なかったのだけれど、着付けを習い、自分で着られるようになってから着物で出かける事が増えました


「日本きもの推進協会」 のホームページは、このブログでリンクしているため、検索ワードの比較的上位にランクされています。

そこで、今日は着物について書いているのです。


「日本きもの推進協会」 とは、九州に本拠地を置く「無料きもの着付け教室」。

「無料」というには、きちんとした理由があるそうです。

和装業界において、着物を着られる人が増えなければ、着物を消費する人も増えはしない。

そこで、メーカーや問屋さんが協力し、こうした無料着付け教室を運営しているそうです。

(詳しくはホームページ を)


講師の方は、無料にもかかわらず丁寧に指導してくれます。


工場見学やセミナーでは、確かに帯や着物を見せられるが、ここで欲しい人は購入すれば良いし、欲しくない人は無理に買う必要も無いと思います。


習い事のひとつとして気軽に考えても良いのではないでしょうか。


私の場合は、着付けを習ったおかげで、幼い頃に憧れた母の「大島紬」に自分で袖を通すことができたのが一番の喜びでした。



Thanks

シティマ ラソン福岡2007出場 のため、

日々走った公園で支えてくれたのは、

空であり、雲であり、公園で生きる猫たちでした。

kumo

ありがとう。

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yuuhi

美容師H店長 第3弾

それは9月初旬の事、このブログでも2度にわたり紹介した美容師H店長 のもとへ足を運びました。


今回のオーダーは、カットと、夏の紫外線で赤茶けた髪の色を落ち着かせて欲しいという2つ。


店を出るときにはよくわからなかったけれど、翌朝鏡に写った髪の色はかなり黒い。

もしかしたら本来の髪色より濃いかもしれない。

おまけにカットしたばかりなのに、ブローしてもスタイルがまとまらない。

翌日もその次の日もカーラーを巻いてみたり、ワックスでアレンジしてみたりと工夫したけれど駄目でした。

2年近くH店長にカットしてもらっているが、こんなことは初めて。


すぐにでも美容院に行きたかったのに仕事やプライベートで予定が詰まっていたため行けなかったのです。

そして、ひと月近く経った先日、H店長のもとを訪ねました。


「何かありました?」H店長。

「どうしてもまとまらないんです、私なりに考えてみたところ、ボブのラインを残したサイドの髪が私の髪量と合っていない気がするのと、色を落ち着けてもらった際、黒すぎたのではないかと・・・」


「カットを変えましょう」

話し合った結果、カットに加え、パーマは毛先を傷めて更にまとまらない可能性があるので、部分的に色を加え立体感を出す事に。


通常2ヶ月から3ヶ月に一度カットをしてもらう私が、ひと月も経たないうちに予約を入れたため、「何かあったんだな」と思ったとH店長は言いました。


次に飛び出した言葉は、

「ありがとうございます、言ってくれて・・・」

それは儀礼的な言葉ではなく、心からの言葉でした。


髪型なんて、満足度は個人レベルの微妙なものだから、お客に対して毎回パーフェクトというわけにはいかないと思います。

しかし、そんな些細な「不満足」で美容院を変えてしまうことがあるのも事実。


その日、混んでいたにもかかわらず、H店長は最初から最後までアシスタントを使うことなく、私の髪と付き合ってくれました。


今回は大丈夫!


人と人との関係で起こる些細な”ズレ”。

それは、たったひとつの言葉で解決できたり、笑顔が消してくれたり、男と女の間柄であれば「ギュッ」と抱きしめてくれるだけで真っ直ぐ歩いて行けたりするものです。

いずれにしても修復は早い方がいい。


あらためて、そう思いました。


S技術部長(惹かれる男性)

”惹かれる男性”に久しぶりに出逢った。


それは1本の電話だった。


年に一度程度仕事をいただくクライアントがあり、そこの担当課長M氏ではなく、面識の無いSという男性から私あてに。


「相談したい事があるので、会社にいらっしゃるんだったら伺います」

「いえ、私方から伺います、ありがとうございます」

と伝え、受話器を置いた。


約束の時間に訪ねると、担当課長M氏よりはるかに若いS氏が現れ、いただいた名刺には「技術部長」と記されている。


早速商談が始まった。

それは、数ヶ月前M氏に提案していた件だった。


現状を明確に伝えてくれるS氏、その上でデザイン、仕様、納期等の要望をこちらに投げかける。

全て直球。

「この球をどう返して欲しいのか」まで伝わった。

短い時間で。

クールだが、こちらのアドバイスには耳を傾けてくれる。


”出来る人”なのだ。


私自身、肩書きにこだわるタイプではないが、会社の規模からしても、彼が若くして技術部長に抜擢された理由がわかる気がする。


冒頭の”惹かれる男性”に話を戻すと、

”仕事の出来る男性”や”容姿が魅力的な男性”は勿論ステキだが、イコール”惹かれる男性”ではない。


私は「動物の勘」と呼んでいるのだが、

無条件に本能に働きかけてくる何かを持っている男性がいる。

放たれる、目に見えないソレを受信したときに、惹かれてしまう。

初対面、もしくは2~3度会った男性の何もかもがわかるわけではないのだが、”惹かれる”と言う部分においては今まではずした事はない。


その後2度お会いした。

私の「動物の勘」を裏切ることなく、毎回あたらしい魅力を放ってくれる。


翌週提出する予定のデザイン案を、私は48時間後に持って行った。(デザイナーTちゃんの協力を得て)


すると、期限は10日先という先方準備のデータを、S氏は既に用意していた。

・・・参りました・・・


この仕事は私の密かな楽しみとは裏腹に、かなりのスピードで進んでいきそうだ。


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