S技術部長(惹かれる男性)
”惹かれる男性”に久しぶりに出逢った。
それは1本の電話だった。
年に一度程度仕事をいただくクライアントがあり、そこの担当課長M氏ではなく、面識の無いSという男性から私あてに。
「相談したい事があるので、会社にいらっしゃるんだったら伺います」
「いえ、私の方から伺います、ありがとうございます」
と伝え、受話器を置いた。
約束の時間に訪ねると、担当課長M氏よりはるかに若いS氏が現れ、いただいた名刺には「技術部長」と記されている。
早速商談が始まった。
それは、数ヶ月前M氏に提案していた件だった。
現状を明確に伝えてくれるS氏、その上でデザイン、仕様、納期等の要望をこちらに投げかける。
全て直球。
「この球をどう返して欲しいのか」まで伝わった。
短い時間で。
クールだが、こちらのアドバイスには耳を傾けてくれる。
”出来る人”なのだ。
私自身、肩書きにこだわるタイプではないが、会社の規模からしても、彼が若くして技術部長に抜擢された理由がわかる気がする。
冒頭の”惹かれる男性”に話を戻すと、
”仕事の出来る男性”や”容姿が魅力的な男性”は勿論ステキだが、イコール”惹かれる男性”ではない。
私は「動物の勘」と呼んでいるのだが、
無条件に本能に働きかけてくる何かを持っている男性がいる。
放たれる、目に見えないソレを受信したときに、惹かれてしまう。
初対面、もしくは2~3度会った男性の何もかもがわかるわけではないのだが、”惹かれる”と言う部分においては今まではずした事はない。
その後2度お会いした。
私の「動物の勘」を裏切ることなく、毎回あたらしい魅力を放ってくれる。
翌週提出する予定のデザイン案を、私は48時間後に持って行った。(デザイナーTちゃんの協力を得て)
すると、期限は10日先という先方準備のデータを、S氏は既に用意していた。
・・・参りました・・・
この仕事は私の密かな楽しみとは裏腹に、かなりのスピードで進んでいきそうだ。
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