走る人々(シティマラソン福岡2007)
朝の7時台、ヤフードーム の入場ゲートはゼッケンを付けた人で溢れていた。
野球を観に来ることはあるが、まさか自分がマラソンに出場するため、ここに来るとは思っていなかった。
2ヶ月前、ひょんなことからこのレースに参加することになり、週に1度のペースで走り始め、ひと月前からは、週に数度走ってきた。
たかが5kmなのだが、過去に5km走ったのは一体いつだったかも思い出せない自分がいる。
ハーフの参加者が5000名以上、5kmは3000名以上だから、マラソン人口は結構スゴイ!
最近では、ホノルルマラソンやニューヨークシティマラソンだけでなく、まだあまり知られていない海外のマラソンの専門のツアー会社も存在するらしい。
正直言って”走る楽しみ”というのが今まで全くわからなかった。
けれど練習を重ねるうちにその思いは少しずつ変化していった。
最初は1km走るのもキツかったのに、2Kmを過ぎると体が軽くなるのを感じ始めた。
毎回走る場所に突然花の香りが漂い、何だろう?と思い見上げると、そこに金木犀の蕾を見つけた。
流れる汗がサラサラに変わった。
走った後、爽快感を覚えた。
本番、午前8時41分スタート。
初めてのコース、初めての雰囲気の中、5Kmを走り終えた。
気持ちよい汗が流れ、達成感が全身を包んだ。
マラソンって、自分との戦いなのだろうか。
給水し、休んでいると、ハーフを走った人が次々にゴールしてくる。
皆、辛そうな顔をしていても、次にまた挑戦したくなるという。
「走る人々」で埋め尽くされたヤフードームは、いつもより狭く感じた。
数ヶ月前に、”好きではなかった事”を好きになり、”想像しなかった事”が起こる。
人生って、まだまだわからないものだと、あらためて思う。
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