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飯塚病院 漢方診療科のブログ

漢方診療科へようこそ♪

 今日のお昼休み、漢方診療科は思わぬことで大盛り上がりでした

休憩室で、お昼を食べていたのは、たまたま女性ばかり

テーブルの真ん中には、頂き物のが5個

I先生が「桃むいてくる」と流しの方へ。

そして数分後にきれいなくし型に切った桃を持って戻って来ました

クラークUさん、「独身なのにやるわね」とニヤリ

そこから漢方診療科女子たちによる桃むき合戦が始まったのでした

2番手、秘書Oさん。

手早く切ってきた桃を見てなぜか看護師Kさん大爆笑

遠くから見たら一口大のかわいい桃かと思ったのに、近くで見たらすごく大きいのがあったり,とにかく大きさがバラバラ過ぎてつい笑ってしまったと

切り分けられた種が真四角なのも笑いを誘っていました■

3番手、最年少の看護師Hさん。

くし型に切ろうと格闘、ためらい傷の入った桃。。

そして時間がかかったため酸化して桃の色が哀れなことに。。

次はお前が行け、とのプレッシャーに、

卑怯な私はスマートフォンを駆使し、「桃、剥き方」でググりました。

すると・・・

桃の剥き方には大きく2種類。

①アボカド法
桃にぐるっと1週包丁を入れて、手でパカっと2つに割ってから(ここがアボカドぽい)、
種を取り、くし型に切って、最後に皮を剥く。

②みかん法
桃にぐるっと1週包丁を入れるのを、放射状に桃が6~8等分になるように入れる。
その一つの切れ目に包丁を入れて押し、1ブロックずつ種からはずし(ここがみかんぽい)、最後に皮を剥く。

いずれも最後に皮を剥くのがポイント!

最初に皮を剥くと、いじくっているうちに変色してしまうので。

私がアボカド法を試し、ちょうどお昼を食べに来たI永先生が唯一男性として参加してみかん法を試すことに。

そして完成品がこちら!


左下の美しい桃が私の作品でございますイェイ
右下の桃は・・・熟れすぎてみかん法の途中で形が崩れたI永先生の作品
上の桃は、さらに時間が経ち変色してしまったHさんの桃

ももを剥くならアボガド法がおすすめという結論です。

そして切り分けたらなるべくすぐ食べるのがポイントです。

これで今日から桃が剥ける人間になりました

ちなみに最初にさらっとくし型に向いたI先生は、全て手の上に乗せた状態で切り分けたらしいです。さすが元救急医、器用です 

ちなみに
桃の種は桃仁(とうにん)といって漢方で使う生薬です。

果物用の白桃の種は生薬には適さないのですが・・・

桃仁は,瘀血(おけつ)といって血液の流れが悪い状態や,化膿性の疾患に効果があり,

有名な薬では桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)等に含まれています。

今日は漢方情報が少ないですがお許しを

飯塚病院漢方診療科は、こんな、楽しい職場です







皆さん、こんにちは

今日は、なでしこジャパンの決勝戦ですね~

頑張って起きて応援する方も多いでしょうか・・・

さて、なでしこジャパンの名前の由来となっている「やまとなでしこ」とは

日本女性の清楚な美しさをほめていう語です。

今回はそのの意味となっている言葉の語源についてのお話です


それは先日のこと。

とあるラーメン屋さんで、20代と思われる男性3人組が・・・

「○○○って、ほんと、トリカブトの根っこだよな!」

「ほんとだな(笑)お前、その言い方いいな、使っていこう」

「どうするんだよ、本人が調べて気づいたら(汗)」

というような会話をしていました。


これには思わずアンテナがピーンと

どういうことかというと・・・

猛毒で有名なトリカブトの根っこは附子(ブシ)といって、

漢方で使う生薬なのです。

これが附子 


きれいな花ですね
 



そして、これには「ブス」という読み方もあり、

いわゆる「ブス」の語源となったという説があるのです。

トリカブトの毒はアコニチン系アルカロイドであり、神経に作用します

トリカブトの毒(=ブス)で神経が麻痺して無表情になった顔に例えて

不細工な顔をブスと言うようになったという説です 

どうしてこの男性たちがこんなことを知っていたのかが気になりますが・・・


山菜と間違えて食べる事件があったり、保険金殺人に使われたりと、

なにかと物騒な話題で登場するトリカブトですが、

漢方として使うときは、きちんと加工して減毒されており、

さらに専門知識を持った漢方医が処方するので、問題ありません

痛みや冷えを取る効能があり、我が飯塚病院では多用しております 

まさに、毒をもって毒を制す、です 


それにしても・・・無表情がブスの語源ならば、

せめて、毎日表情豊かに暮らしたいものですね  
 



こんにちはニコニコ

皆様お元気でお過ごしでしょうか?


飯塚病院漢方診療科には,今週も学生さんが実習に来ています音譜



今週の学生さんヒヨコ


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皆さんお顔が若々しいですにゃ


そして先週の学生さんたちヒヨコ


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漢方科の連絡ノートに

一週間の感想をたくさん書いて行ってくれましたメモ


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実習では、院内と院外の薬局を見学することができますクローバー


そして、そこでは気になる生薬(しょうやく)を味見できますチョキ


そして昨日,半夏」(はんげ)という生薬を

無邪気にパクッと食べた学生さんが,

後悔をしておりましたドクロ


食べた瞬間は,何ともないんです。


しかし後から大変なことに・・・あせる


「喉から食道まで,軍隊アリが通過したようだった」

「針を飲んだのかと思った」

「今日の午前中まで痛かった」


という感想が全てを物語っています叫び


皆さん,もし機会があれば,ぜひチャレンジしてみてくださいアップ


私は,もう二度と食べませんが・・・(笑)


ちなみに、半夏はサトイモ科カラスビシャクの塊茎の外皮を除去して乾燥したもの。

半夏が生える頃を半夏生(はんげしょう)といって、太陽が黄経100 度にある日、毎年7月2日頃にあたります。

この頃から梅雨が明け、夏が始まります晴れ


半夏生からはもう一ヶ月以上経ちますが、まだまだ夏は続きそうですねあせる


みなさんこんにちはニコニコ


オリンピックで夜更かしをして、寝不足になってはいませんか?テレビ


日本選手の金メダル獲得ニュースもあり、ますます盛り上がってますねビックリマーク


ところで、オリンピックと漢方の話題といえば・・・


そう、ドーピング問題ですドクロ


何が問題なのかというと、


麻黄(まおう)という生薬(しょうやく:漢方薬を構成する材料)が入っている漢方薬です。


これが麻黄↓ 飯塚病院漢方診療科の外来に展示してありますチョキ


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中身はこんなです↓ 茎っぽい感じですねクローバー


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麻黄は、マオウ科の常緑小低木、マオウの地上茎。


主成分はエフェドリンです。


このエフェドリンが、ドーピング禁止物質なため、注意が必要なのです注意


麻黄は、風邪などによく使う、割とメジャーな漢方薬にも含まれています。


例えば、葛根湯(かっこんとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、麻黄湯(まおうとう)など・・・。


だから、競技者は、風邪の時の漢方の内服については、


十分に注意しなければいけませんあせる


エフェドリンは交感神経を刺激する作用があり、


目が覚める、頭がすっきりする、などの理由で、


受験生やテスト前などに「葛根湯」を飲むという使い方をする方もいるようで、


「葛根湯」ではなく「活魂湯」である!なんていうモジリもあるみたいですショック!


でも、漢方薬はきちんと適応を見極めないと、思わぬ害が発生することもあります叫び


薬ですので、良くも悪くも効果は強いのです注意


本来の使用目標とは違う使い方をなさらぬよう、


そして競技者の皆様はうっかり漢方を飲んでドーピング検査に引っかからないよう、


どうかお気をつけてくださいねチューリップ赤


正しく飲んで今日も元気にオリンピックを応援しましょー音譜








こんばんは音譜


まだまだ寝苦しい夜が続きますが皆様元気でお過ごしでしょうか?


今週から飯塚病院漢方診療科には、


産業医科大学三年生の学生さん4人が、1週間の実習に来ていますニコニコ


部長と学生さんとの朝の勉強会の風景ですメモ


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4人の若者が加わり、猛暑ですが漢方診療科にはとてもフレッシュな風が吹いていますクローバー


医学部は全部で6学年あり、3年生はちょうど真ん中くらいの学年。


部活ではそろそろ幹部学年を勤めたりと、学生生活大忙しの時期ですバスケ


今学校の授業で習っているのは「病理学」や「薬理学」とのことで、


色んな病気について詳しく学ぶのは4年生になってからです病院


ましてや、こうやって病院に来て実際に実習をするのなんて初めてとのことビックリマーク


初めての病院実習が漢方診療科だなんて、すごく、特殊な経験のように思います目


でもきっと、素晴らしい経験だと思いますキラキラ


五感をフルに使って患者さんを診察し、心の状態も含めてまさに「全体を診る」という漢方の診察方法を、


良く心に焼き付けて帰ってほしいなあと思います。


漢方について今後勉強をすることがたとえ無かったとしても、


全体を診るという姿勢だけでも、初めての実習で、まさにヒヨコの「刷り込み」にできればヒヨコ


なんて、思ったりします。


ちなみに、漢方の独特の診察方法は、「四診」といっておおまかに4つに分けられるのですが、


それについてはまたいずれ説明をしますね星

こんにちはニコニコ


毎日、暑いですねあせる


飯塚病院漢方診療科の外来は夏バージョンに模様替えしましたキラキラ

爽やかですね~ヒマワリ当科スタッフによる力作ですチョキ


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今日は全国的に真夏日のところが多いとか晴れ


夏になってから、食欲がなかったり、なんとなく体がだるかったり、頭痛がしたり・・・ショック!


そんな症状の方はいませんか?


連日の暑さ(あるいは冷房の効いた室内との温度差)のせいで、自律神経がうまく働かなくなり、このようなさまざまな不調が引き起こされることがあります。


いわゆる「夏バテ」の状態ですね。


夏バテは、検査で異常がないことが多く、現代医学では治療の対象とはなりにくいです病院


がしかしビックリマーク漢方では、それぞれの症状に合わせて、治療をすることが可能ですアップ

そんな夏バテの諸症状に使われることのある漢方を、今日はご紹介したいと思います音譜


・五苓散(ごれいさん)

この薬は、体の中の水分の偏りを治す効果があります。水をガボガボ飲んでいて、汗が良く出て、胃腸の具合が悪かったり、頭痛がしたり、飲んだわりに尿が少ない、といった状態の時に使われます。

このような症状は二日酔いでもよく見られ、飲み会の後に愛用されがちです・・・ガーン


・清暑益気湯(せいしょえっきとう)

まさに夏バテの薬といった名前ですね晴れ

夏の暑さにやられ、体がだるく、熱っぽくて、食欲がなく、下痢をしたり、脱水傾向のときに使います。元気をつけてあげるようなお薬ですアップ


・白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)

体に熱がこもった状態で、非常に喉が渇いて、一日に何リットルも冷たい水を飲むような状態の時に使いますビール


そのほかにも、個人個人の症状にあわせて、


・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

・十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

・六君子湯(りっくんしとう)


などの薬が、夏ばてに使われることが多いようです。


ひとくちに夏ばてといっても、個人に合わせて処方はさまざまチューリップ赤

漢方は奥が深いですねひらめき電球


暑さで体調を崩されている方がいらっしゃいましたら、この夏を乗り切るべく、ぜひお近くの漢方外来を受診してみてはいかがでしょうかニコニコ




こんにちは音譜


このブログでは、漢方を良く知らないという方々に向けて、


漢方の『キホンのキ』といった内容も書いていこうと思いますアップ


今日はその第一弾、漢方の飲み方についてです星



皆さん、漢方薬を、どうやって飲んでいますかはてなマーク



そもそも、漢方薬には、煎じ薬エキス製剤があります。


煎じ薬は漢方本来の飲み方で、生薬(しょうやく)を組み合わせたものをグツグツ煮て汁を飲むわけです。


でもでも、忙しい現代人が毎朝グツグツ・・・って正直大変ですよねあせる


そこで誕生したのがエキス製剤ですクラッカー


これは、煎じた薬をフリーズドライで顆粒状にしたもの。


こんな感じでパッキングされてます音譜
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煎じ薬コーヒーなら、エキス製剤インスタントコーヒーといったところでしょうかコーヒー


・・・これ、どうやって飲んでますか??


粉をガーッと口に入れて水で流し込んでます~って人、多いのではないでしょうかあせる



正解は、100ccくらいのお湯に溶いて飲むお茶です!!


効きが、違います。(断言)


今まで効かなかった薬が、ちゃんとお湯に溶いて飲んだら効いた!っていうのはよくあることです。


インスタントコーヒーは、ちゃんとお湯に溶かして元のコーヒーに近い状態で飲みますよねはてなマーク


エキス製剤も同じように、ぜひ元の煎じ薬に近い状態にしてから飲んで下さいニコニコ


お湯に溶かして飲むことで、体温を上げるのを助け、菌やウイルスと戦う生体反応を助けたり、


揮発してくる香りの成分によるアロマ的な効果もあるんじゃないかとおっしゃる先生もいます。

(口にしたとたんに「これは効く」という感じがすることがあります!)



ただし、例外的に冷たくしてのむ場合があります雪の結晶

(お湯で溶いたものを冷やして飲みます)


1つめは、吐き気のある場合ガーン


こういう時は温かいもので吐き気を感じやすいので、冷たくして飲みます。


例えば、つわりの時に飲む小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)は、


冷たくして飲まないと飲みにくいことが多いようです。


2つめは、熱性の病態が強いときメラメラ


例えば黄連解毒湯(おうれんげどくとう)という薬は、


酔っ払ったりのぼせたりして真っ赤になって苦しがっているような人に飲ませますが、


冷やして飲ませた方が良く効きます。


また、鼻血脳出血を起こしたときには冷やして飲むと言われています。



いかがでしたでしょうか?


もし、エキス製剤を水で流し込んで飲んでいる人を発見したら、


これからは、正しい飲み方で、漢方を正しく効かせてあげましょう音譜





飯塚病院漢方診療科ホームページもよろしくお願いします!
 http://aih-net.com/medical/depart/kanpo/

飯塚病院漢方診療科ブログ、リニューアルオープン!!


記念すべき、第1回目です音譜


これからは、わたくしNewひろみが、主に執筆させていただきます星

(当科には、Oldひろみ先生とNewひろみ先生がいるのです)

           ↑ごめんなさいあせる



さてさて、以前のブログ管理人でもあったO先生が、先週末で惜しまれつつも退職なさいましたしょぼん


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O先生と部長の2ショットドキドキ


先生オリジナルの、愛のこもったカレンダーを頂きました音譜

ありがとうございましたラブラブ

そして、絵心があるってすばらしいですね合格


これからの飯塚病院漢方診療科のことも、どうぞ見守っていて下さいクローバー


O先生はいなくなってしまいましたが、飯塚病院漢方診療科には、

まだまだ素敵な先生方やスタッフがたくさんおりますアップ


そして日々、仲良く楽しく、

笑いあり涙ありドラマありの診療が行われています病院


そんな風景の一部を切り取って、

皆様と漢方診療科の架け橋になれるように、

漢方についてもっともっと興味をもってもらえるように、


そんなブログにできたらなと思いますチョキ


これからも、飯塚病院漢方診療科と、漢方診療科ブログを、宜しくおねがいしますっニコニコ