生理前のアトピー、それ気のせいちゃうかも
アトピーの人から、
こんな質問をよく聞きます。
「生理前になると、アトピーがひどくなる気がするんですけど、
これって気のせいですか?」
結論から言うと、
気のせいではない可能性が高いです。
京都薬科大学の研究で、
アトピー性皮膚炎の痒みの悪化に、
アロプレグナノロンという脳内の物質が関わっていることが分かっています。
本当は「落ち着かせる」はずの物質なのに
アロプレグナノロンは、
黄体ホルモン(プロゲステロン)から脳内で作られる物質で、
GABA(脳を落ち着かせる方向に働く神経伝達物質)の働きを強めます。
産後うつの治療薬の正体もこの物質で、
基本的には体を落ち着かせる働きを持つホルモンです。
ただし、一部の人ではこの物質に対する脳の受容体の感受性が違っていて、
同じ量でも逆に不安やイライラを引き起こしてしまうことが、
PMDD(重いPMS)の研究で分かっています。
落ち着かせるはずの物質が、
人によっては真逆に働いてしまうということです。
痒みの研究と、この感受性の研究は、
もともと別々の分野から出てきたものなので、
この2つが直接つながっていると証明されているわけではありません。
あくまで、
それぞれ別の研究から見えてきた話です。
体質による反応しやすさ、という共通点
ここから先は私なりの受け止め方になりますが、
生理前に黄体ホルモンが急激に上下するタイミングで、
体の反応が過敏に出てしまう人ほど、
痒みも強く出やすいんじゃないかと感じています。
これは気合いとか性格の問題やなくて、
体の反応の仕方の話やと思います。
「生理前だけやたら痒い」って感覚を、
誰にも言わずに我慢してる人、
意外と多いんちゃうかなと思っています。
なお、これは生理がある人に限った話ではありません。
更年期に入っていても、
まだ生理が残っている時期は、
排卵があった月だけこの黄体ホルモンの波が戻ってくるので、
同じことが起こり得ます。
迷走神経(リラックスする方向に体を導く、自律神経の中の一本)が
過敏に反応しやすい人ほど、
こうした症状が強く出やすいのも、
これまで書いてきたPMSや更年期の話と同じ理屈です。
ホルモンそのものをどうこうするより、
体の緊張・自律神経の反応しやすさを整えていく方が、
現実的なアプローチなんじゃないかと思っています。
更年期のからだの変化については、
こちらでも書いています。→更年期のからだについて
生理前の症状と自律神経についてはこちらから
体の力みを抜いていくと、
この感覚にも変化が出てくることがあります。
肌だけ、痒みだけを見ていても分からへんかったことが、
体の使い方を見ることで分かってくることがあります。
体を変える、近道コース。