第4話:クレ556が臭くて嫌なんです
— 感覚過敏は、ただの“わがまま”じゃない —
自転車のブレーキがちょっときしんでて、
「クレ556かけとこか」ってなる。
でも…私は思うんです。
あの匂いがもう無理なんよ!!
鼻に残る。服に移る。テンションが下がる。
ちょっとしたことやけど、気分が一気にどんよりする。
■ それ、グル型あるあるです
この「匂いに敏感」「音にイライラ」「服のタグがチクチクする」…
全部、グルタミン酸型の感覚過敏傾向。
しかもこれ、脳の設計上の話やから、
“好き嫌い”じゃなくて“苦手”。
無理なもんは、ほんまに無理。
■ 「気にしすぎ」と言われる生きづらさ
でも、こういう感覚って、
たいてい周りからは「気にしすぎ」って言われる。
・それぐらい我慢しぃや
・誰も気にしてへんで?
・え、変なとこでこだわるな〜
…いやいや、我慢しようとしてるって。
けど、自分の内側でずっと「しんどい」って信号が鳴り続けてる状態なのよ。
■ 感覚が“判断”に直結する人たち
グル型の人にとって、
「心地よさ=意思決定の基準」になることが多い。
・臭いの耐えるくらいなら、ガタガタいうチャリのままでいい
・服を選ぶときは、見た目よりタグの有無が重要
・食べ物も、香りで「ムリ!」ってなることがある
これって、怠けてるんでも、甘えてるんでもなくて、
「自分の調子を崩さないための戦略」やねん。
■ 子どもの「変なこだわり」も、実はこれかも?
たとえば、
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靴下をいつも裏返して履く
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給食で特定の匂いのメニューを避ける
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ノートの紙質がイヤで使わない
こういうのも、大人から見たら「変わった子」やけど、
中には“自分を守るためのこだわり”が隠れてることもある。
■ “感覚優位”な人が生きやすくなるために
何が言いたいかっていうと、
感覚過敏は「我慢すればいい」って話じゃない。
“対策できればラクに生きられる”ことも多い。
・クレ556の代わりに無臭の潤滑剤を使う
・音が苦手なら、耳栓やノイズキャンセリング
・服のタグは切る、素材を選ぶ
そういう工夫で、
「生きづらい」→「ちょっとラク」になる人もたくさんいる。
だから私は、あえて言いたい。
「クレ556、臭くて嫌なんです。」
ただの愚痴のようで、
実は「自分のままで快適に生きていい」っていう希望の話なんよ。
次回は
「見た目より、空気圧。」
— “映え”を追う社会と、“快適”を求める私のギャップ —
をお届けします!
脳のタイプを知ると、より楽しく読めるかも、です。