北海道はでっかいどう①

北海道はでっかいどう②

北海道はでっかいどう③

北海道はでっかいどう④



※登場人物

・井口達也(バカ・北海道へ向けて配達中)

・大関(友人・トラック運ちゃん)

・咲(インターで徘徊していたミニスカ女)

・信永(友人・何でも屋)

・黒田(依頼物の受取人at北海道)

・依頼主(信永にブツの運びを依頼)


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---本編ここから---




「お、達也、サービスエリアでナンパかよ」大関が言った。




大関が俺の知り合いと見るや、女は「どぉもぉ」と言った。




軽い…この女は軽い。




見た目通りの印象だ。




「達也ぁ、わるいな。ナンパはまたにしてくれ。そろそろ出発すんぞ」




大関は女にわずかに微笑むと、俺に向かって言った。




「ナンパじゃねーよ。逆だよ逆。なぁ」俺は女に話を振った。



「どっちでもいいわ。行かねーならお前置いて行くからな」




大関はどうも早くこの場を去りたいようにも思える。




俺は舌打ちをして答えた。



「わかったよ。じゃあね、えっと…咲ちゃん」



すると咲は「えー、もう行っちゃうの?」と言った。




「まぁ、仕事があるからさ」俺は格好つけて答えた。



このままここで話していても何も進展もしないだろうし、俺は踏ん切りをつけて立ち去る事にした。




そして咲に手を振って大関とトラックに向かった。



大関は俺と二人になると、「あれはやめとけ。トラックの運転手狙いの売春女だわ」と言った。




確かに、言われてみれば辻褄があう。





こんな夜中に肌の露出が多い服を来て一人でサービスエリアを徘徊するなんて、普通ではない。




事の真意は定かではないが、それももうどうでもいい話。




俺達はトラックに乗り込んだ。




すると、誰かが運転席のドアをノックした。





咲だった。




「あのぉ、私も乗せていってもらえませんかぁ?」




「は?」大関が不機嫌そうに答えた。




旅は道連れ、世は情け。




「いいよ。乗りな」俺が大関の後ろから咲に声をかけた。




「は!?」大関は一層不機嫌になって俺を睨んだ。



~つづく~




井口達也



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