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SPOTLIGHT

「スポットライト 世紀のスクープ」★★★☆☆

(USA, 2015/TOHOシネマズ)

 

カトリック教会が長年隠蔽してきた児童虐待スキャンダルを暴き出し、ピュリツァー賞に輝いた調査報道チームを巡る感動の実話を基に、巨大な権力に立ち向かっていった新聞記者たちのジャーナリズム魂と不屈の執念を描いた実録サスペンス。

 

正直今となっては周知の事実で”世紀のスクープ”だなんて大げさだと思っていた。

しかし教会という巨大権力を敵にするということがどれほどのことだったかを知る。

 

「神様に”ノー”と言えない」

そう話す被害者の元少年の言葉はとても重い。

 

最後まで冷静にしっかりと観れたのは、過剰に演出していなかったこと。

”正義のために戦う”という陳腐な演出は比較的抑えられ、

終始ジャーナリストとして真実を追う姿を、ありのまま映している。

 

http://www.spotlight-scoop.com/

ROOM


「ルーム」★★★☆☆
(USA, 2015/TOHOシネマズ)

エマ・ドナヒューのベストセラー『部屋』を「ショート・ターム」のブリー・ラーソン主演で映画化した衝撃と感動のサスペンス・ドラマ。
7年間も納屋に監禁されているヒロインと、その間に生まれた、部屋の中しか知らない5歳の息子が辿る予測不能の運命を描く。
 
2人は中盤で見事に脱出を遂げる。
そして脱出劇からの物語後半、母子は”外の世界”で第二の困難に苦しむ。

7年ぶりに外に出る25歳の母と見るもの聞くものすべてが初めての5歳の息子。
生まれてから5年間納屋で生活していた息子は、階段を上り下りすることさえできない。
しかし戸惑いながらも、日に日に環境に順応していく。
一方、母は親としての責任を問う世間やマスコミの声を受け、どんどん心を閉ざしていく。

そんな母の姿を見て息子は、2人きりでも楽しく幸せな時間を過ごしたあの”部屋”に戻りたいとも考える。
この外の世界に出るよりも隔離された何にもない部屋、限定された世界に閉じこもる方が幸せなのではないかと。
なんとも深い。

しかしラストはしっかり米映画らしく、2人は苦悩を乗り越えハッピーエンディング。

http://gaga.ne.jp/room/

忘れないと誓ったぼくがいた

「忘れないと誓ったぼくがいた」★★★★☆

(Japan,  2015)

 

会った数時間後には人の記憶から消えてしまうという女の子と、

その彼女に恋した青年の切ない青春SFラブストーリー。原作は同名小説。

 

普段なら絶対に手を出さない学園もの。

だけど絶賛する映画評を読んだので、暇つぶし程度の気持ちで観てみた。

 

まず始まって10分で主演の男の子に目が釘付け。

全く初見のこの俳優が抜群にいい。

男前でもオーラがあるわけでもないのに惹きつけられる。

そして最後までいい。誰これ。

それにひきかえ相手役が、、微妙だなと思っていたら

最後のネタバラシでなるほどそういうことか、と。

あの微妙さ加減は、絶妙だったのね。

ストーリーも人間ドラマがしっかりあって、ラストのどんでん返しも秀逸。

 

クレジットで”村上虹郎”と見てさらに驚き。

こんなにおっきくなってたとは。

私が居ぬ間に役者デビューしてた。

久しぶりに日本の俳優を見て陶酔。

 

http://wasuboku.com/

THE LOBSTER

「ロブスター」★★★☆☆
(Ireland/UK/Greece.., 2015/テアトル梅田)

単身は罪。
45日以内にパートナーを見つけなければ、
自分が選んだ動物に変えられ、森に放たれる。

前作『籠の中の乙女』に続き、またしても奇想天外なストーリー。
この監督の面白さは、こういったSFストーリーをコメディタッチではなく、
真面目にかつ恐怖感を煽りながら時々おどけた演出をして魅せる所。
その抑揚が観ていて心地いい。

そして頭一つも二つも飛び抜けてるのがレア・セドゥ。
いつどこで何を観ても抜群。

100 Yen Love

「百円の恋」★★★☆☆
(Japan, 2014/w)

自堕落な生活を送る三十路女が、ボクサーに恋をし自らもボクシングに目覚める。
安藤サクラは主演女優賞を受賞。

どうも彼女が頻繁に演じる”イタい女”が好きになれず、あまり作品を観てこなかった。

前半は少々冗漫ぎみだけど、後半の変貌ぶりは一見の価値あり。

ただラストシーンの涙はいらないかな。
ここは彼女の変貌を示しドライでいかなきゃ。
試合までは良かったので残念。

本作は脚本賞も受賞。
彼女は、試合後に選手同士がお互いを称え合い抱き合う姿に陶酔しボクサーを始めた。
終盤には彼女自身の抱擁のシーンがありとても美しい。
ここが一番の見どころ。

STRANGERLAND

「虹蛇と眠る女」★★☆☆☆
(Australia/Ireland, 2015/リーブル梅田)

脚本に惚れ込んだというニコール・キッドマンが、
出身地オーストラリア映画に25年ぶりに出演。

どの登場人物にも魅力が感じられす、ストーリーは尻つぼみ。
脚本の良さは、あまり伝わらなかったかな。

高校生の子を持つ母親としては、ニコール・キッドマンは可愛すぎ。
『ラビット・ホール』の母親役は、目尻の小じわがとてもよかった。
相応に老ければいいのに、どんどん役に違和感がでてくる。

IXCANUL VOLCANO

「火の山のマリア」★★★☆☆
(Guatemala/France, 2015/リーブル梅田)

2015年ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作。
火山のふもとに暮らす先住民マヤ族の少女マリア。
アメリカ文明への憧れと原始的な土着文化の狭間で葛藤する少女を描く。

母の娘に対する愛情表現がとても可愛らしい。

99 HOMES

「ドリーム ホーム 99%を操る男たち」★★☆☆☆
(USA, 2014/テアトル梅田)

舞台はリーマンショク後のアメリカ。
住宅ローン返済不能で家を差し押さえられる人々を描いた社会派ドラマ。

こういった”米社会の不条理さ”が題材の作品は斜に構えてみてしまう。

家を担保に8万ドルも借りて何に使ったの、と。
自業自得じゃないか、と。
自分の怠慢を棚に上げて国のせいにしてるだけじゃないか、
なんて、観入っては引き戻され辛辣になる、の繰り返し。
なんでだろう、マイケル・ムーアだと素直に観られるのに。

ただ蜘蛛男になろうが、『BOY A (2007)』の功績が未だ強く残るので、
ついつい見逃せないアンドリュー・ガーフィールド。
やっぱりいいと思うんだな。
もっといい作品に出会えればいいのに。

FOLLOWING

「フォロウィング」★★★☆☆
(UK, 1998/t)

斬新なアイデアで巧みに時間軸を操ったサスペンス『メメント』の監督クリストファー・ノーランの原点とも言えるデビュー作。

これだけ仔細な構成を緊密化する彼に比肩するものはいない。
本作も種明しまで登場人物の一挙手一投足に気が抜けない。

派手なCG映画もいいけど、またには原点に戻って
また脚本力のある映画を作ってほしい。

MY WIFE IS AN ACTRESS

「僕の妻はシャルロット・ゲンズブール」★★★☆☆
(FRANCE, 2001/t)

実生活でもパートナーであるシャルロット・ゲンズブールとイヴァン・アタルが実名で夫婦役に扮したラブコメ。
監督・脚本は、本作が長編監督デビューとなる夫役のイヴァン。

あまりない設定でとても面白可笑しい。
最近は悲壮感漂うイメージが強いシャルロットも本作では可愛さ十二分。
パロディのように見えるが、人気女優を妻に持った苦悩と嫉妬にまみれるイヴァンの姿はとてもリアル。