心理カウンセラー・公認心理師の
栗林あや(いがぐりこ)です。
「自分を褒める」
これはほんとうに素晴らしい行動ですよね。
でも、実際には思ったよりも難しいのです。
特に、いつ褒めたらいいのか、どんなことを褒めたらいいのか、というのがわからなくて迷ってしまうこともあるでしょう。
実は私は、昔、「ほめ日記」という方法で、自分自身を褒めるメソッドを頑張っていました。
「ほめ日記」というのは、その名の通り、自分で自分をほめる日記のことです。
毎日、日記を書くのと同じように、専用のノートを作って、そこに自分の良さを思いつくままに書きだすワークです。
★わたしの2013年のブログ記事です↓
この時「2011年1月から続けている」と書いていました。
その後も続けて、たぶん7年くらい?途切れ途切れに続けていたと思います。
気に入って続けていましたが、最終的に、この方法で逆にしんどくなって、終わってしまいました。
なぜかというと、私は「ほめるタイミング」がうまく合っていなかったんです。
例えば、人間関係で、「あの人に責められて、本当は言い返したかったけど、我慢して口をつぐんてしまった」って時。
「グッと言葉をこらえて偉かったね、私!」
そう自分を褒めていました。
(・・・あの時本当は言い返したかったのに・・・)
体調が良くない中、フラフラになりながら、家族のために夕食を作った時。
「家族の夕ご飯を作ってすごいよ、私!」
そんなふうに自分を褒めていました。
(・・・ほんとうは体調悪くて、今すぐ横になりたいほどしんどいのに・・・)
つまり、私は「自分が本当はやりたくないのに無理してやったこと(=自己犠牲している自分)」を褒めてしまっていたのです。
結局、そうやって「自己犠牲している自分」を褒め続けるうちに、自分の感情がどんどん消えていって、
自分の感覚もわからなくなって、
なのに自己犠牲すればするほど自分から褒められて、ますます苦しくなっていったのです。
「ほめ日記」は7年くらい粘って続けてみたのですが、
どんどん自分が、本当の自分と乖離していくのがしんどくなって、辞めてしまいました。
でも、これは「ほめ日記」そのものが悪いわけではありません。
うまくピッタリタイミングを合わせて褒められる人には、とても良いメソッドだと思います。
ただ、私の場合、「自己犠牲したこと」を褒める癖がついてしまっていたので、心の奥底で違和感を感じて、苦しくなってしまったのだと思います。
そこで私は気づいたのです。
「自分をほめるタイミング」って、とても重要だと。
私がこの経験でわかったのは、自分を褒めるのは、
本当に自分が心からやりたくて何かをやった時。
その、「自分がやりたくてやったこと」で、たまたま誰かが喜んでくれた時。
自分が「やったぁー!」と喜べる時。
そんな瞬間に「ほめる」をやるといい、ということです。
ほめるタイミングが合っていれば、心は晴れやかになります。
それと同時に、その晴れやかな気持ちが次の行動につながって、更なる自己肯定感につながるのです。
私はその後、新しい習慣を始めました。
「ラッキーなこと、得したこと」を日記に書くようにしました。
これが効果抜群でした。
たとえば、朝、駐車場が空いていたら「ラッキー!」、子供が「ありがとう」と言ってくれたら「得した!」と書くのです。
突然舞い込んできた「棚からぼたもち」の出来事や、
自分がとくに無理して頑張ってないことで良いことがあったら、日記に書くのです。
これをすることで、日々の中で自然と良いことを見つける目が養われ、心が明るくなっていくのを感じました。
何かいいことがあったら、それは「過去に自分がやりたいと思って行動した結果(棚からぼたもち)」なわけですから、その瞬間こそが「ラッキーをほめるタイミング」なんですよね。
この方法を始めてから、心が軽くなり、毎日が前向きに感じられるようになりました。
もし、あなたが「自分を褒めること」について悩んでいるなら、一度この「ラッキーなこと、得したこと」日記を試してみてください。
そして、「自分がやりたいことをやったときに、たまたまうまくいった瞬間」を見つけて、そのタイミングで自分を褒めてみてください。
その瞬間、何かが変わるかもしれませんよ。
次女(中1)が、早起きして自分で作ったオムライス弁当。
すごい・・・!
妹の分も一緒に作ってくれた。
わたしは弁当作らなくて済んだ。ラッキー
何度も繰り返して抜け出せない悩みに