プロチョーネです。今週はこれまでおとなしかったところ、急にあちこちで捕獲が続いています。その皮切りになったのが先週金曜のこの母親でした。
現在の時期はアライグマ感覚だと子供は生後3~4ヶ月になって体長は50~60cm、体重も1,5~2㎏と充分に歩けて体のサイズ以外はほとんど成獣と同じ状態になって母親と共に各地を徘徊する季節です。アライグマは生後半年で親離れをするので、おそらく母親が子供に餌のある場所や安全に移動しやすい場所を教えるなどして、一人で生きていける術を最後に叩き込む時期なのではないかと思います。この前の遅生まれのような例外もありますが、あちこちで幼獣が罠で捕まるようになってきます。
写真の母親に話を戻すと、先月ひどい状態の幼獣が捕まった家の人(https://ameblo.jp/ids-gaichu-h/entry-12607025283.html)から改めて「あれからも親子がうろついてる」と依頼が来たんです。早速罠3台を奮発して仕掛けました。
しかし最初の週は手ごたえが無く。裏や横から手を入れられて餌だけとられるばかり・・・。なかなか手ごわい奴です。
そこで、罠の周りをブロック等で囲み、以前1頭だけ捕獲したアライグマ専用罠ラクーンキューブ(https://ameblo.jp/ids-gaichu-h/entry-12588346643.html)も横に設置しました。
そうこうしているうちに母親が捕まったんですが・・・入ったのはこの2台ではなく
周りを何も細工してないもう1台の罠だったんですよね・・・油断したんでしょうか?なんだか釈然としませんが、捕獲はできたのでよしとします。
さらに月曜日、また捕獲があったと聞いたので子供かと思えば普通のオス。おそらく、メスがいるためにこのあたりをうろついていたんだと思います。やはりアライグマ社会の中心はメスですから、メスさえいれば自ずとオスが周りをウロウロして、一定の生息圏が形成されるんだと彼らの動向を見ていると思います。ヒトが出会いや交流を求めて、いかに仕事や暮らしが充実していたとしても田舎よりも都市に多くやってくるのと似たようなものではないでしょうか。アライグマが住む場所を選ぶ要素にも住、食と並ぶかそれ以上の要素として出会いがあるのだと思えてなりません。
で、本日また捕獲の連絡があったので行ってみれば
好都合なことに子供が3頭同時に捕まってました。上記のとおりにもう骨格は充分に成獣の体になっていました。もう2ヶ月もすれば独り立ちしてあちこちに散らばっていた事でしょう。
ひとまずこれでこのあたりを徘徊していた一家族の始末はついたと思いますが、少しでも油断すれば母親が出産や子育ての為に侵入し、さらにオスがうろついてくるのがアライグマの怖さです。その地域で繁殖されてしまえばまた被害と捕獲が続出していた時期に元通りですから、不断の努力が必要になるわけです・・・。
3度の捕獲があった間も見向きもされなかったラクーンキューブ
このところ祝日がなかったところに4連休が待ってますので楽しみです。その間にもアライグマたちが徘徊してるとは思いますが・・・。